春の左へ 〜奥利根湖〜

5月21日 日曜日、奥利根湖に向かっている。
喉がガラガラで風邪気味っぽかった木曜、金曜の飲み会2連チャンをなんとか乗り切り、三日酔いの土曜日を大人しく過ごしたので、今日の体調はまあまあいい。
ただし、喉のガラガラは相変わらずで、ひっきりなしに咳が出る。

矢木沢ダムの管理道路のゲートは8時オープンだと思っていたが、7時半に着いてみるとすでに開いていた。
ふむ…これならもう少し早く出ればよかった?
上の駐車場に車を停め、まずは進入ゲートにある管理人小屋に挨拶に行った。
昨日は20艇くらいのカヌーが来たらしい。

カヤックを組み立て、出艇前に管理人小屋で届出書を書いた。
5年前の春は "右" に行ったので、今日は "左" に行くことに決めている。
右か左か 〜奥利根湖〜
届出書の行き先に「奈良沢」と書き、受け取った半券をジャケットのポケットに入れた。
今日の気温は夏のようで、ココでも30度を超える予報が出ているものの、水の温度はまだ低い。
陸上にいる限りは厚手のジャケットはいらないけど、標高の高い湖でのウェアリングは慎重にした方がいい。

奥利根湖二股を左に曲がる。
正面奥に見えるたっぷりと雪を被った山は、巻機山(まきはたやま)から三ツ石山に続く越後の尾根だろうか?
カヤックから見える風景としてはなかなか新鮮である。
カヌーやカヤックはいない代わりに、エンジン付きのボートはたくさん出ている。
そんなボートが近くを通過した時だけ小さなウネリが立つだけで、湖面はいたって穏やか。
こんなに風が吹いていない奥利根湖は初めてかもしれない。
ちなみに、春先の奥利根湖は、昼間に湖面が太陽で暖められると雪山から冷たい風が吹き下すので、午後になって風が吹くことが多い。

奥利根湖奥利根湖鏡のような湖面。

奥利根湖奈良沢が近づいて来た。
手前にある立ち枯れの枝の上には鳥の巣がある。
周りは森だらけなので、目立たない場所はたくさんあるのに、よりによって、なぜこんな木の上に巣を作ったんだろう?

奥利根湖 奈良沢奥利根湖 奈良沢奈良沢の流れ込み辺りに上陸して昼飯。
ネギたっぷりのラーメンと、ハムステーキでお腹を満たし、コーヒーを飲んでから少しだけ昼寝した。
沢の音が心地いい。
小さな鳥が水辺で遊んでいる。
ちなみに、この場所ではジャケットを着ていても暑くない。

奥利根湖 悪沢奥利根湖 悪沢戻る途中で悪沢に寄った。
雪渓が岩の間を埋め尽くし、この場所だけは冷蔵庫の中にいるみたいに冷んやりしている。
そして、岩の壁をよく見ると小さな花が咲いていた。
私は、岩に根を張り咲いている花が好き。

奥利根湖午後になっても風に吹かれず、予定よりも早く帰って来れた。
管理人さんに半券を渡す。
「水に濡れてヘナヘナになってしまいましたぁ」
「あ〜これは罰金だなぁ(笑)」
パリッと乾いたカヤックを撤収し、自動販売機で買った冷たいお茶を管理人さんにあげた。
この辺りは携帯のアンテナが立たないけど、もう少ししたら使えるようになるらしい。
いつもご苦労様です。

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