お風呂の前にビールですか 2日目〜尾瀬沼から燧ヶ岳〜

IMG_6933.jpg2日目の朝、今日登る燧ヶ岳がすでに陽を浴びている。
小屋に頼んでおいたお弁当が出来上がるのは6時半なので、それまでに朝飯を食べ、出発準備を終わらせた。

IMG_6939.jpgIMG_6940.jpg朝露に濡れた木道を行く。
この先で森に入ったら暫く燧ヶ岳は見えない。
尾瀬沼は朝靄が漂い、世の中から音を奪い取ったかのように静寂な朝を作り出している。

IMG_6945.jpgIMG_6948.jpg今日も雲一つない快晴。
思ったよりもぬかるんでいない森の中を1時間半ほど歩くと、目の前に燧ヶ岳が現れた。

IMG_6949.jpg樹林帯を抜け、爽やかな日差しに照らされた登山道を歩いて行く。
「きついねぇ」と言いながら追い越していった我々よりも年配と思われるオジサンが前を行く。

IMG_6951.jpgミノブチ岳に到着。
目の前にある俎グラ(まないたぐら)の山頂に立つ人が見える。
山頂はまだ遠く、たくさん登らなければならないように見えるけど、標高差はたったの130メートルで30分も歩けば山頂に立てる。

途中から一緒になった我々と同年代風のソロの女性は、先週は谷川岳に行ってたらしい。
「天気が良かったら行ったのに、山頂に着いたら真っ白で何も見えなかったのよ。」と言って笑っていた。
それならばと、何も見えなくなる前に写真を撮ってあげますよ…と言って、俎グラをバックにシャッターを押してあげた。
彼女は、俎グラから一旦下って柴安グラ(しばやすぐら)に登り返し、尾瀬ヶ原を見てから同じルートを歩いて下山するらしい。
とっても元気。

IMG_6953.jpgもうすぐ山頂。
女子1号が岩に腰を下ろし、尾瀬沼と歩いてきた森を見下ろしている。
尾瀬沼の手前に見えるてっぺんが禿げた山が、先ほどまでいたミノブチ岳。

IMG_6954.jpg燧ヶ岳(俎グラ)山頂に到着。
この祠は、尾瀬を開いた平野長藏さんが担ぎ上げたと言われている。
ここで昼飯。

我々は、御池に向かって下山する。
しかし、御池への道を嫌って長英新道を使って尾瀬沼に下る人もいる。

IMG_6957.jpg1時間ほどガレ場を下ると熊沢田代が見える。
ちなみに、春来るとこんな感じ。
5月12日の試練 前半〜燧ヶ岳〜

熊沢田代では、俎グラの山頂で少し話をしたご夫婦と、10月19日に発生した北アルプスの地震時に殺生ヒュッテのテント場にいたという若いソロの男性がいた。
ソロの男性は、昨日尾瀬沼ヒュッテのテント場にいたらしい。

IMG_6960.jpgポカポカ陽気のベンチで休んでいても民宿には着かないので、そろそろ動き始めることにする。
カラフルに色づいた燧ヶ岳もここで見納め。
熊沢田代から先は、濡れた岩だらけの道で歩きづらい。
そして、女子1号が転倒。
膝の辺りを岩にぶつけて痛そうにしているけど、とりあえずお皿が無事でなにより。

御池に着くと、思ったとおり駐車場はスカスカになっていた。
靴洗い場で泥を落とし、民宿に向けてひとっ走り。
今宵の宿は、2019年に泊まったお気に入りの民宿が満室だったので、その時昼飯を食べた食堂がやっている民宿にした。
宿に着き、荷物を下ろすか下ろさないかの状態でビールを注文する。
「えっ、お風呂の前にビールですか?」と民宿の若奥さんに目を丸くして驚かれた。
「はい、まずは飲みたいです。もちろんお風呂の後でももらいます。」

無事 "到着ビール" にありついた後は、近くにある村営の温泉へ。
超さっぱりして宿に戻り、再びビール。
至福、至福。
夕食時は、花泉のカップ酒を2本づつ。
そして、食後は部屋のみで花泉の4合瓶を "ちびちび" と "ぐいぐい" でやる。
至福、至福。

翌日の朝飯は、期待どおり「舞茸の炊き込みご飯」が登場。
ダイエット中である我が身を心配しながら、やってはいけない "お櫃からっぽ" をやってしまった。
でも…至福、至福。