富浦で沖縄を感じる 1日目〜金谷から富浦〜

東京湾フェリー

9月最後の週末。
たまには、三浦以外を漕ぎたいと思った。

しかし、世間は3連休なので、東名高速を使って伊豆まで行くのはちょっと疲れそう。
まして、日曜日には実家へ行かなければならない用事があるので、ますます行く場所は限られてしまう。
…って、考えていたら、灯台下暗し。
行っていない所があった。

千葉へ行こう!
土曜日 6時20分、朝一番のフェリーに乗って金谷港に向かった。

金谷港 カヤック

Googleマップを見て、金谷港近くで出艇できる場所の目星をつけていたけど…な〜んてことはない、フェリー発着場のすぐ横、漁船が陸揚げしているスロープから出艇できた。

許可をもらおうと年配の漁師さんに声をかけたが、作業に集中しているからなのか、それとも耳が遠いのか、漁師さんの耳元30cmまで近づいて大声を張り上げ、やっと振り向いてくれた(^^;
「フェリーに気をつけるんだぞ〜」
「はい、わかりましたっ」

スロープの目の前に、組み立てにちょうどいいスペースもあって、好都合な展開に幸先がいい。

そおっ!
今日は富浦(とみうら)の民宿に泊まるので、いくら飲んでも大丈夫。
コンビニでビールを2缶仕入れ、カヤックのデッキバッグには、たっぷりとスコッチを入れたナルゲンのフラスコボトルを忍ばせて、千葉の海に漕ぎだした。

浮島 カヤック

予報によると、風は北北東4m。
ところが、山からの吹き下ろしがあるようで、そこら中で海面に風紋が広がっている。
こんな感じが、勝山港の沖合に浮かぶ「浮島」の辺りまで続く。
三角波でバシャバシャしていた島の北側を抜け、南側に回り込むと穏やかな海が広がっていた。

浮島 洞窟

南側には、洞窟が3つあった。
右側の2つは、あまり深くないので入れる。

浮島 洞窟

一番左のやつは最初の狭い通路を抜けた所に空間があり、そのまた奥にも行けそうな感じ。
ただ、ウネリが狭い通路で増幅され、洞窟の中に吸い込まれている。
入ったはいいけど、カヤックを回せるスペースが無いときは、バックで戻ってこなくちゃならない。
残念だけど、入るのはやめておいた。

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島の東側にある穴に行くと、猛烈な風が吹き込んできた。
ここは、風穴だね。

浮島 カヤック

浮島は個人所有ということで、あまりいいイメージがなかったけど、なかなかどうして、いろいろ変化があっておもしろい島だ。

南無谷崎 カヤック

朝が早かったので、そろそろお腹がすいてきた。
岩井海水浴場を左手奥に見ながら南無谷崎(なむやさき)に向い、岬の先端辺りに上陸して昼飯を食べることにする。
今日のゴール「富浦」は、もう目と鼻の先なので、ノンビリ休憩しても大丈夫。

IMG_0666.jpg IMG_0667.jpg

さっそく冷えたビールをぐいっとやり、昼飯の準備にとりかかる。
今日のお品書きは、トッポギとチャーハン。

トッポギは、家でカットしてきたピーマンとニンジンを油で炒め、茹でたトッポギを加えて付属のソースをからめるだけ。
チャーハンは、フェリーに乗る前に買っておいた梅オニギリとツナフレークを混ぜて炒め、塩とコショウをふって、最後にオニギリについてきた海苔を刻んでまぶすだけ。
どっちも簡単だけど、美味しかった。

目の前を、カヤックツアーのパーティや、アルフェックのタンデム艇、ソロのリジット艇が手を振りながら通り過ぎていく。
千葉もカヤックが多いね。

持参したビールを2缶空にしたところで出発。

富浦 カヤック

南無谷崎を超え、富浦の海に入ったとたんに音がなくなった。
波もなければ、風もない。
まるで、さっきまでと違う海を漕いでいるようで不思議な感じ。

富浦 カヤック

水の色と、透明感はこんな感じ。
突然沖縄の海にトリップしたようで、無音の海を静かに漕ぎ進んだ。

大房岬 カヤック

少し時間が早いので、宿がある浜を通り過ぎ、大房岬(たいぶさみさき)まで足を伸ばすことにした。
この辺りは、ちょっとしたロックガーデンがあり楽しめる。

ついでに館山の町並みでも見てやろうと、岩礁の間を抜けようとしたら、館山湾から吹く猛烈な風に行く手を遮られた。
ジリジリと漕ぎ進み、湾内に少しだけ入ってはみたものの、ものすごい風で前進することを断念。
宿に向かうことにした。

原岡海岸キャンプ場の辺りに向かうが、またまた向かい風でノロノロペース。
ゴールは、すぐそこなのに時速3〜4キロでギシギシと漕ぎ進んで上陸した。
(旅を終えて)