オリンピック・ムーブメント -ソチ SOCHI 2014-

SOCHI2014.jpg 激闘が続く冬期オリンピックも、もうすぐおしまい。
現地からの中継は真夜中だったので、なかなかライブで観る事はできなかったけど、今回も沢山のドラマがあって、楽しませてもらえた。

泣いた選手、笑った選手、怒った選手…Olympic.orgのオフィシャルサイトにアクセスすると、様々な顔を見ることができる。
http://www.olympic.org/photos/sochi-2014


日本人選手の中には、某竹田恒泰氏のように上から目線で怒られた選手などもいたようだけど、選手の皆さんには、心からお疲れさまと言いたい。

そもそも獲得できるメダルは、各競技でたったの3つ。
メダルを獲れなかった選手が ”負けた選手" と言うなら、ほとんどの選手が負けた選手だ。
そういう選手達に向かって、「国費を使ってるんだから、負けていい思い出になりましたなんて言うな」…って言うのはおかしいし、「国家斉唱の時は直立不動で歌え」なんて、余計なお世話だ。

選手達は、4年に1度しか開かれない、この一大イベントに出る為にストイックに努力し、世界中のアスリートが集まる最も大きな大会に出て、純粋にスポーツで競い合った。
オリンピックでは「国」という枠があるけど、本来はスポーツをする個人やチームの戦いであり、まかり間違っても、選手達は国の為に戦う兵隊ではない。

女子フィギュアの浅田真央選手の演技を観て感動したのは、その順位や点数ではなく、選手個人の強さを目の当たりにして心を打たれたからだと思う。

そして、その強さは沢山の選手が持っていた。
素晴らしい滑りをしたモーグルの上村愛子選手、銀メダルでも満足していないように見えたスノーボードの平野歩夢選手、言い訳をしなかったスキージャンプの高梨沙羅選手と100%じゃない体で立ち向かった葛西紀明選手、清水礼留飛選手、竹内択選手、伊東大貴選手、強い自分を作る為に妥協しなかったスノーボードの竹内智香選手、競技を楽しんでいたスキーフリースタイルの小野塚彩那選手、154センチの体で大きな選手達と勝負したスピードスケートの藤村祥子選手…自分が知らないだけで、もっともっと沢山の選手が "強く" 戦ったんだと思う。

そして、ノルディック複合でカナダのコーチがロシアの選手を助けたシーンが忘れられない。

オリンピック・ムーブメントとは、スポーツを通じて、友情、連帯、フェアプレーの精神を培い相互に理解し合うことにより世界の人々が手をつなぎ、世界平和を目指す運動。
この精神が、全ての国の人達に理解された時…その時が、本当のオリンピックになるような気がする。