小西さんの620日目を行く 〜伊東から真鶴〜

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日曜日の朝。
オレンジビーチにカヤックを下ろした。

ここは、駅からまっすぐ海に向い突き当たった「伊東駅入口」の信号辺り。
トイレや水道は、一つ隣の信号(伊東グリーンホテルの前)の辺りにあるので、そっちに下ろした方が便利だったかもしれない。そっちには駐車場もある。
ちなみに、小西さんが620日目をスタートしたのもその辺り。

今日は、車を駅の近くにある1日800円の駐車場に置き、カヤックで真鶴に着いたら電車を使ってここまで車を取りに来るという "元気いっぱい大作戦" でいく。

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昨日とは違い風なし波なしのコンディションだけど、どうも天気がイマイチ。
でも寒くはない。

ウエアは、上が半袖Tシャツ、ラッシュ、薄手フリース、Mountain Equipmentのネックゲイター、Patagoniaのジャケット。
下は、ホットカプセル、Kokatatのパドリングパンツ、ネオプレンソックス、それに田植え用長靴の "みのる君"。

ちなみに、このオレンジビーチは夏になるとこんな有様になる。
http://www.itospa.com/leisure_sports/itospa-sea/orengi.html

出艇。

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宇佐美のある湾をすっとばして沖合を行く。
後ろを見ると、な〜んかドンヨリ。
小さなシルエットで見えているのが東海汽船のジェットフォイルで、水上をかっとんで行った。

漕ぎ出すと思ったよりも気温が高い。
ネックゲイターをはぎ取り、パドリングジャケットの襟元を開ける。
セミドライのトップにしなくてよかった。

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同じ辺りだけど、海面の違いがわかるだろうか?
上の写真は、海面にしわしわ模様が広がり、下の写真はのっぺりしている。
漕いでる感じも違い、しわしわ模様の方は水が重たく感じる。

ほとんど無風であっても、海面に模様が広がるので、たぶん表面と水面下で流れに違いがあるのかもしれない。
これは、この後で漕ぐ熱海から真鶴までの間でも数カ所あった。
遠くからでも海面の違いがわかるので、「あっ、もうすぐ水が重くなるぞ」とか「もう少しで軽くなる」ってのが目で見てわかる。

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宇佐美を過ぎ網代湾までは、こんな海岸線が続く。
国道も海岸から離れた所を通っているので、人工物の少ないエリアになる。
しかし、そんな所にも関わらず、釣り人はいる。
いったい、どこからやって来るんだろう?
まったくもって釣り人パワーはすごい。

途中にあった岩の上では、ウミウが首を伸ばして立っていた。
彼らが飛び立つ時は、いったん海面すれすれまで下がってから、一生懸命羽ばたいて上昇していく。
いつ見ても楽しい。

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屏風岩は、小さな柱状節理。
網代湾の少し手前では、サザエを捕るオジサンがいた。

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網代湾に出た。
この写真には写っていないが、たぶん小西さんは、真鶴半島まで一直線に沖を行ったに違いない。
自分は熱海に寄りたいので、正面に見えるホテルニューアカオの辺りを目指して、網代湾を横断することにする。

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ホテルニューアカオの手前にあるナンチャッテ洞窟をちらっと覗いてから、熱海の浜に上陸。
いつもは車で通り過ぎるだけの場所だから、なんかヘンテコな感じがする…というか、同じ場所に見えない。
たぶん、このエリアを漕ぐ人は少ないと思うので、この浜にカヤックがあるのは珍しい光景かもしれない。

どうしてもナポリタンが食べたくて、東海岸町交差点の所にある喫茶サンバードでランチ。
食べたい時に食べたいものにありつけると、単純に嬉しい。

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13時半に再出艇。
今度は寄り道せず、一直線に真鶴半島を目指す。
予定では、15時半までに着けるはず。
のっぺり海面としわしわ海面が交互に現れ、一喜一憂しながら進んで行く。

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真鶴半島三ツ石に到着。
真鶴の地名は、この岬が羽を広げた鶴の形に似ていることからつけられた。

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潮位がそこそこあるので、三ツ石につながる岩礁帯を通り抜けられそうだったが、少しだけ深さが足りない。
仕方なく、三ツ石の外側を回って反対側に抜けた。
これが大正解。
写真よりも数倍ダイナミックな風景を観ることができた。

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反対側に抜けると、相模湾越しに、小田原、茅ヶ崎、江ノ島までが一望できた。
小西さんは、日本一周後1年8ヶ月ぶりに故郷茅ヶ崎の町を視界にとらえ、この場所で涙が止まらなくなったとのこと。
少しだけ、その気持ちがわかった。

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駐車場とトイレのある浜に上陸。
この後、バスと電車を乗り継いで伊東駅に車を取りに行った。

ちなみに、小西さんの620日目は真鶴がゴールではなく小田原まで。
今回一番楽しみにしていた "真鶴半島を越えた所からの景色" を観ることができて楽しい航海だった。
総航行距離は、26.6キロ。

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