舵をきる勇気

P2110003.jpg 原発問題が揺れている。
3.11後からだから、かれこれ1年以上も揺れ続けている。

政府、自治体、電力会社、周辺住民、国民それぞれの思惑や欲が渦巻き、いっこうに舵がきられる様子がない。
もし、カヤックで進路を変更せずに風や波のなすがままにされていたら、あっという間に転覆してしまう。
荒れた海では、それこそ一漕ぎ一漕ぎで進路を調整していく必要がある。

いろいろな意味で現在の日本は転覆目前。
数十年間いっさい舵をきってこなかったのだから仕方が無い。
ちなみに、たまにきった舵は逆の方だったり、すっぽぬけたりしていて状況を悪くすることこそあれ、良くすることはなかった。

なぜ舵をきれないのか?
誰がきるべきなのか?

それは、もちろん首相であり、政府であり、政治家。
民主党も、自民党もない。
これまでは、どちらも政権についているのだから両党共、その役割を果たしてこなかったということだ。


たくさんの問題があるが、こと原発問題に関して言えば、これは間違いなく「脱原発」に舵をきるべきだ。
「脱原発」というと、すぐに経済性だ、雇用だとわめきたてる有識者がいるが、そういう人達は日本の未来を近視眼的にしか見れていないし、"やる!" と決めた時の日本人の底力を信じていない。

日本人のいい所は、道が示されればそこに向かって一致団結して頑張れるところだ。
この希有な国民性を信じて、舵をきるべき人はしっかりと舵をきらなければいけない。

"正々堂々"

辞書によると「公正で偽りなく、真正面から事を行なうこと。 」とある。
以前、日本の政治にはスポーツマンシップが無い…というようなことを書いたことがあるが、今の日本に求められるのは、真に「正々堂々」とした政治だと思う。