山に行かない山岳会

私はカヤックとは別に、時々「山岳会」の連中に遊んでもらっている。
誘われた行事は必ず参加しているのだが、今年、登山には二度しか誘われていない。
それも自宅の近所にある六国峠ハイキングコースと八ヶ岳の北横岳にロープウェイを使って登るという山岳会という名前にはほど遠い行事だけである。

どちらかと言うと「のぼる」というよりも「のむ」という事が目的みたいなので、あえて重いザックを担いで山に行く必要は無いということに、会の幹事達は年末になってようやく気がついたらしい。
そこでかねてより計画されていた「キャンプでのむ」という行事が三連休に実施される事になった。
しかし、会のメンバー5人の内、テントを持っているのは2人だけ。
そもそも幹事連中は、山にテントを担いで持って行く気はさらさらないので、時価1万円ちょっとの重い4〜5人用ファミリーテントを会費で購入した。
テントが手に入ったので、あとはそれをどこで張るかという話しになった。

私「西湖はどうですか?静かで快適だし。」
反「寒くないですかね?」
私「平地よりも5℃くらい寒いかもしれないけど、風が吹いていなければ大丈夫じゃない?」
反「でも連休だから混むでしょ?」
反「でしょ〜!朝の5時か6時には出ないといけないですね。」
反「やっぱり油壺にしましょう。」

てな事で、山岳会にもかかわらず海でキャンプする事になった。
ちなみに会話の中の「反」は西湖キャンプ反対派のことである。


当日は買い出しの為、車2台に分乗した会員達が昼前に三浦海岸駅のマーケットに集合した。
なんとブチョウの車にはテーブルやイス、2バーナーコンロ、ガソリンランタンなどファミリーキャンプの装備が山ほど積まれていた。
キャンプ場と違い海岸キャンプは車が乗り付けられないので、これは搬入が大変そうだ。(^^;
さて買い出し。
私は焚火料理用のメニューを10個くらい考えてきたので、その食材をカゴに入れ、ブチョウはおでんやラーメンなど、"それを食べたらすぐに満腹になりますぜ" 的な食材をカゴに入れている。
酒は、ビール1ダース、日本酒2升、ボジョレー2本、焼酎1本、サザエは三崎生鮮ジャンボ市場で仕入れた。

キャンプ地は荒井浜である。
そう!私は先週も荒井浜で予定外のキャンプをしているので、2週続けて同じ場所でキャンプすることになってしまった。
海岸には車を置けないので、油壺の駐車場で1台の車に荷物を積み込み、狭い道を通って海岸まで乗り付け、ささ〜っと荷物を降ろした。
後は人力で100メートルの距離を運ぶ。
ふ〜〜

IMG_8174.jpg1万円テントはなかなかちゃんとしていた。
4〜5人用ということだったけど、まあ〜快適に寝れるのは3人ってところだろうか。
私を含むマイテント持参組みの2名は、自分の寝るスペースが無いと見るや、そそくさと設営を始めた。

PB220009.jpg天気はポカポカで風は無く、この時期にキャンプをするには絶好の陽気だ。
寝場所ができてしまえば何もやる事が無いので、当然明るいうちから飲み始める。
富士山はうっすらとしか見えなかったけど、私は先週見ているので悔しくない。

おでんやラーメンには手をつけず、焚火料理もそれほど食べていないのに、何故かお腹が一杯になってしまった。
この日の為に購入した酒タンポを焚火にかけ、焼いたシシャモを骨酒のネタにして熱燗をチビチビやっていると、タヌキが餌を探しに何度もやって来た。

22時半には全員テントの中に撤収。
寝る時間としては少し早いけど、それでも7時間以上は飲み続けていた事になる。
そして残った酒は日本酒が5合くらい。

翌日、朝飯を食べながら会員達が話しをしている。
「もう2本くらいワインがあってもよかったね。」
ふむ…たしかに余った食材にはワインが合う物が多かった。
このメンバーの反省会のテーマはいつも同じ "酒の量は適正だったか" である。

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