秘密の扉

12月7日 日曜日。
昨日は早朝からしっかり仕事したので、今日は少し運動する事にした。

風は無いので海には行ける。
しかし、この週末の寒波は、夜明けとともに寒空の中をカヤックを転がし、寒空の中でカヤックを組み立てる…という気力を根こそぎ奪い去ってしまっていた。
それよりも、どこかで焚火にあたりながら熱燗なんぞを飲めた方が数倍幸せ度が高い。
そうと決まれば、向かう場所は一つ。
鎌倉にある天園休憩所だ!

自宅から少し歩くと六国峠ハイキングコースに入れるので、いつもなら、山道を通ってその場所に向かう。
でも、毎回同じルートじゃつまらない。

ふと、スマホのGoogle Mapsを立ち上げ、天園休憩所までのルートを検索してみた。

えっ1時間34分?
そんなんで着けちゃうの?
どこをどう歩くのかは詳しく見ないで、ともかくグーグル様の言うとおりに歩いてみる事にした。

毎日の生活では、仕事からオフの時まで全て自分で決断して動いている。
たまには、誰か(グーグル様)の指図で、何も考えずに行動してみるのもいいかもしれない。


方向を指図するグーグル様にいっさいの迷いはない。

まったく知らない道を通ったと思えば、急に知ってる道に出たりしながら、順調にルートを進んで行った。
あと15分で到着…という表示がでた場所まで来ても、まだ山道には入っていない。

横浜霊園の中に入れと指図された。
霊園の中を、デイパックを担いだ部外者が進んで行く。
すると、いよいよグーグル様はあと5分で着きますぜと表示した。
にも関わらず、自分はまだ霊園の中にいる。

心配になり、グーグル様をクローズアップしてルートを確認してみた。

IMG_8403.jpg ふむ…「青い点」が目的地に到達していない…。
こりはマズいかも…。

いよいよ、霊園の最深部まで来た。
ここが「青い点」の最終地点だ。

この先にハイキングコースはある。
しかし、金網の塀で区切られているはずだ。
こりはマズい…。

グルっと辺りを見渡すと、少し離れた場所に枯れ葉で半分埋もれている階段があった。
その階段は、ハイキングコースとの境にある金網の塀に続いているように見える。
スンマセンと言いながらよそ様のお墓の中を通り、崖の上の土で足を滑らせないようにしながら、その階段の所まで来てみると…そこには金網でできた扉があった。
鍵は…かかっていない!
ヤッタ!ヤリマシタ!

ハイキングコースに躍り出ると、そこは天園休憩所まで3分ほどの場所だった。
グーグル様は正しかった!