夏の終わりのリフレッシュ 〜松崎から千貫門〜
久しぶりにカヤックを引っ張り出し海に出かけた。
何故か天気予報は午後から雨マークがあるけど、う〜ん…気にしない!

天気がイマイチなせいか、松崎の海水浴場に人出はない。
それでも夏の海水浴場。
浜の端から端まで遊泳ロープが張られているため、いつもの場所(伊藤園ホテルよりも南側の浜)を使うことができない。
今日は「伊豆まつざき荘」の脇から出艇する事にした。
浜には西伊豆コースタルカヤックスの1Dayツーリングに使うカヤックがずらっと並んでいる。
ここを使うのは初めてなので、コースタルカヤックスのスタッフに注意事項を聞く。
トイレはまつざき荘の綺麗なトイレを借りられた。
海水浴シーズン以外でも借りられるのかな?
それにしても松崎の町は素晴らしい!
ここではカヤッカーが邪魔者扱いされないので、気持ちよくいられる。
たぶん、コースタルカヤックスの人達がしっかりと地元に根をはっているからだろう。
天気予報を確認すると、西伊豆の中でも場所によって違いがあり、雷の予報が出ている所もある。
しかし、空を見るとそれほど不安定な様子には見えない。
雨はともかく雷は嫌なので、とりあえず近場をゆっくり散策しながら天気の様子を見ることにした。
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松崎近くの海蝕洞。
またもやヘッドランプを忘れてしまった。
透明度が高いので、海中の岩が海面に飛び出しているように見える。
こんな時はファルトボートじゃなければもっと楽しめるのになぁ…と思ったりする。

洞窟内から見る山並みの向こうに真っ黒い富士山が顔を出している。
ここで天気予報をチェックすると雷予報はなくなっていた。
これで安心して先に進める。

こういう岩を見ると、いつも何かに見えてくる。
ん〜これは野良猫の横顔かなあ。

西の空は明るく、凪いだ海がどこまでも続いている。

雲見近くのゴロタ浜に上陸して休憩。
少しお腹がすいたので、軽く食事をしていると小さな漁船に乗ったオヤジが上陸してきた。
「何を採りに来たんですか?」
「石を取りに来た。この浜も昔は綺麗な砂浜だったんだけど、上の道路ができた時にこうなった。」
そう言って、オヤジは小石を拾いながら前歯が一本しかない顔で笑った。
詳しく話しを聞くと、どうも石で鯛を釣り上げるらしい。
「若いもんに教えても竿で釣る方がいいってんで、高い竿を買ってやっとるよ。昔は瓦を使ったけど、いま石で釣ってるのはワシしかおらん。」
家に帰ってから調べてみると「まきこぼし」と言われる漁法って事がわかった。
石に餌を巻き付け、ゆっくり海底に落として鯛を釣る。竿は使わない。
おもしろい!
趣味でやる人はいるみたいだけど、できれば弟子入りして教えてもらいたい。
それにしても漁師の所作はいつでもカッコイイ。

標高160メートルある烏帽子山の脇も穏やか。
先日、友人のタケさんは隠岐諸島を漕ぎに行き、国賀海岸にある摩天崖(標高257メートル)を観てきた。
烏帽子山ですら真下を漕ぐと迫力があるのに、摩天崖はどんな感じに見えるんだろう。
ちなみに、自分が隠岐に行った時はずっと南西の風が吹き続け、西ノ島の国賀海岸を漕ぐ事はできなかった。
⇨隠岐 4日目〜知夫里島から西ノ島船越〜

千貫門を通り過ぎ、波勝崎の少し手前にある「女性の岩」の所まで来た。
ただならぬ殺気を感じて後ろを振り向くと、エンジンを止めた観光船が惰性ですぐ後ろに迫って来てカヤックの5メートルくらい離れた横に並んだ。
目と鼻の先に観光客の人達の顔がある。
観光船のガイドがこの岩について解説し、「では次は男性の方を見に行きましょう」と言って猛スピードで波勝崎に向かって行った。
もちろん「女性の岩」の写真は撮った…でも映倫カット。
午後からは風が上がる予報もあったので、ここでUターンする。


千貫門の近くで昼飯休憩。
青空が出てきた。
朝は肌寒く、雨予報だったこともあり冷たい飲み物を買わなかった事が悔やまれる。
ふむ…晴れ男パワーを信じて持ってくればよかった。
食事が終わり、スノーケルで少し海の中を覗いてみたものの、岸近くでは魚がいない。

上げ潮で波打ち際がバシャバシャしてきた。
さて!
晴れてるうちにノンビリ漕ぎ戻り、松崎辺りでスノーケルしてから帰還する事にしよう。


烏帽子山の通過は来た時と大違いで、デッキが波でジャブジャブ洗われる。
今日はいろいろな海況があってなかなか飽きない。
烏帽子山からは正面に富士山が観えた。
もう天気は大丈夫。
気温も上がってきた。


松崎近くのゴロタ浜に上陸してスノーケル。
ある場所で目の前がユラユラして見える…と思ったらホンワカと体が温かくなった。
どうも少しだけ温泉が沸き出しているようだ。
早めに松崎へ帰還すると、天気につられて海水浴の人達も浜に出ていた。
でも、空気はもう夏の終わり。
そうだ…波勝崎の赤壁は標高が270メートルある。
隠岐にはなかなか行けないけど伊豆なら近い。
