おちゃらけフランス人とトレーニング 〜袖ヶ浦フォレストレースウェイ〜
6月4日 月曜日、今日は久しぶりにライト・フォーミュラでトレーニングする。
昨年冬のレースで、我々のレース用マシンが全損してしまったので、昨年夏に予定していたレース参戦は無期延期状態になってしまった。
でも、年齢と共に体も感覚も衰えるばかりなので、マシンには時々乗っておいた方がいい。
今日の参加者は私を入れて3名。
1名は何度も参加しているフランス人ドライバー、もう1名は今日が初参加のドライバー。
初参加のドライバーは、某会計事務所の社長さん。
これから古い車を購入・レストアしてクラシックカーレースに参加したいという夢があるそうだ。
ただ、レースの経験が無いとのことなので、何度かこの走行会に参加して基本的なドライビングを覚え、サーキットにも慣れたい…というのが今回参加した理由。
私よりも少しだけ年配の人だったけど、とっても紳士的で感じのいい人だった。
フランス人は、30年前にFJ1600というフォーミュラカーを購入し、筑波サーキットを趣味で走行していた人。
日本語ペラペラで話好き。
私はサーキットライセンスを持っていないので本コースは走らないけど、フランス人は本コースを30分×3回走行する。
ところが、本コースの専有走行時間が迫って来ても、フランス人がサーキットに到着しない。
やっと来たと思ったら、何やら親指の付け根から血が出ている。
「どうしたの?」
「朝、果物を切っていたら、ス〜って切れちゃったんですよ〜。新しいナイフって切れるんですねぇ〜。」
「そりゃ切れますって。でもそれじゃ両手でステアリング握れないんじゃない?」
「大丈夫ですよ〜、いつも片手運転だからぁ」
とか言いながら、準備してあったマシンに乗り込んだ。
大丈夫っすかぁ〜そんなんで?!
私と新人ドライバーは、パドックにパイロンを立ててトレーニング。
私は何度か乗っているので、最初から全開で飛ばす。
少し走っては休憩を何度か繰り返していると、ガレージの所長が声をかけてくれた。
「少し感覚戻って来たんじゃない?」
「えっそうですか?まだラインを外す事が多いのでダメです。」
本コース3回目の走行の時、まだたっぷり時間が残っているのに、フランス人がパドックに戻って来た。
「なんかブレーキの感触がなくて、ペダルがス〜っと奥まで入っちゃいましたぁ」
ブレーキトラブル発生。
所長と私が手伝って、すぐに別のマシンに乗り換える。
「スペアカーはあるし、二人掛かりでベルトをつけてくれるし、なんかプロドライバーになったみたいですねぇ!!」
とか言いながらコースに戻って行った。
三者三様のトレーニングが終わり、例によってサーキットレストランで昼食をとりながらの雑談も楽しい。
新人ドライバーは明後日も乗るらしい。
「明後日って雨予報ですよね?」
「朝までに止むと予想〜」
(あとがき:2018-6-6)
朝からずっと雨で、大変だったらしい。