霧中の帰還 南三浦2日目〜毘沙門から菊名〜
7月15日
昨夜はくるくると回る剣埼灯台の灯りを見る度に、「あ〜…あの下にイイダーがいるんだなぁ」などと思いながら、キッカーが釣り上げたスズキの炙り刺身をキモ醤油でいただき、肉厚のムニエルを食べながらワインをやった。
晩餐の後は、フナムシや脚長クモがテントの中に入り込まないよう素早くテントに潜り込み、蒸し暑い夜を過ごした。
船が鳴らす汽笛の音で目が覚め、テントから這い出ると、ほどなくハマちゃんも爽やかな感じで這い出して来た。
ヒルバーグのテントは涼しいらしい。
テントの脇でコーヒーを入れ、霧が立ちこめる海上をぼんやり眺める。
霧などで周囲の状況を視認できない時に鳴らす船の汽笛は、霧中信号と呼ばれ鳴らす時間や回数で決め事がある。
船舶免許を持っている人は勉強しているはずだけど、皆さんちゃんと覚えているんだろうか?
6年間使ったELECOMのモバイルバッテリーは、筐体がベタベタになるという根本的な問題があった。
バッテリーとしての機能は何の問題も無かったけど、ベタベタは気持ちがいいものではないので、スベスベの筐体を持つANKERのバッテリーに替えた。
やっぱりお肌はスベスベな方がいい。
そして日が登った6時15分は、こんな感じ。
この先には横瀬島がある。
イイダーから連絡が入り、もうキャンプ地を出艇したらしい。
忘れたタープポールを取りに三戸浜へ戻るハマちゃんと別れ、私も出艇…と思いきや、10メートル進んだところでシグナルライトのスイッチを入れ忘れた事を思い出し、浜に引き返す。
どうも昨日イイダーを襲った「何度も浜に逆戻り病」が移ったようだ。
ハマちゃんにスイッチを入れてもらい再出艇。
ちなみに、私のシグナルライトは光が散乱されにくい赤色。ただ、このちっぽけなライトの光がどこまで届いているかはわからない。
霧の中を漕いでいると、正面に巨大な絶壁が立ち塞がっているような錯覚を何度も感じた。
港の近くでは動力船に注意し、時々コンパスを確認しながら進む。
雨崎辺りで、ようやく視界が開けて来たものの、こんな状態なので人数は確認できず。
そして、嫌いな "帰りの金田湾"。
なぜか、北に向かう時だけ舟の進みが遅く(悪く)感じるのは、私だけだろうか?
菊名に帰還すると、昨日会えなかったイイダーが撤収していた。
キャンプで飲み食いしようと思っていた、酒やツマミがたんまりと余っている。
そして、この夏休みは三陸の海に遠征するらしい。
ぜひ、30分と言わず、3時間くらい余裕を持って出艇してください。
(あとがき)
ハマちゃんが三戸浜に忘れたと思っていたタープポールは、きっちりカヤックの中に入っていましたとさ。
真夏のキャンプはハプニングだらけか?!