レースカーにエアコンを!

IMG_1845.jpg 写真は、2006年8月5日のスーパー耐久富士ラウンドにエントリーした大瀧選手の車。
気温は35℃。
暑い、暑い、熱い!
サーキットではアスファルトの上にいるだけで、ホットプレートで焼かれるお好み焼き状態だ。

この時のレースは距離ではなく4時間の耐久レース。
ドライバーは2〜3人が交代でドライブするので、連続して1時間半くらいはレーシングスピードでコースを周回し、ライバルと格闘する計算。
レースを知らない人がそういうふうに聞いても、「ただ車を運転するだけだからそんなに疲れないんでしょ?!」って言うかもしれないけど、それは大間違い。
例えば、普通の人がレーシングカートを走らせた場合、1周600mのカートコースを5周程度するだけで腕が上がり、まともにドライブできなくなるくらい疲れるはず。

ドライバーは耐熱アンダーウエアの上に耐熱スーツを着て、エアコンもなく窓も閉め切った車でレースをしなければならない。
よく夏場のレースをドライブした後、熱中症で倒れるドライバーがいるけど、あれはマジでヤバい。
ドライバーの身体も危険だけど、そんな状態だとまともな判断ができるはずもなく、ある意味「条件反射的」にドライブしている可能性があるからだ。

以前、改造度の低いN1カテゴリーの車両で行われた真夏の耐久レースにエントリーしたことがある。
第1スティントを担当したチームメイトのドライバーは、車から降りるなりピット内でぶっ倒れた。
半ば気を失っているドライバーのレーシングスーツを脱がせ、水をばしゃばしゃかけて介抱したことがある。
低レベルのツーリングカーですらこんな状態になってしまう。

そこで一つ提案。
ツーリングカーレースの場合、エアコン装着をレギュレーションで義務づけてしまい、レース中車内温度が28℃を超えた場合はペナルティを課す…としてはどうだろう。
お客さんは、レースでのコンペティションを見たいはず。
朦朧としたドライビングなどを見せてはいけない。