何が何でもワンウェイ 〜菊名から三戸浜〜

久しぶりに漕げそうな週末。
冬の海を一人で漕ぐのも好きだけど、お正月にご一緒させていただいたマジェッタオーナーことキッカー(勝手にブログ上のあだな)が新艇を手に入れたということなので、今回は皆で漕ぎたいと思った。

私「日曜日に三浦を漕ごうと思いますが、皆さんいかがでしょう?」
タ「行きます!」
ワ「私も是非(^^)」
キ「やっと海に出られそうですね。是非、私もご一緒させてください。」

アッと言う間に3人の参加が決定。
皆さん、雪だ〜風だ〜で漕げなかったうっぷんが溜まっていたみたい。

今回は(も)、私の希望でワンウェイ。
三浦海岸の菊名から出て、三戸浜までだから、ちょうどお正月に漕いだ時の逆コースになる。
We love river 2014年初漕ぎ〜三戸浜から菊名〜

ワンチャンとキッカーが車を出し、三戸浜に一台置いておき、ゴール後菊名の車を回収しに行くってすんぽう。

ところがどっこい、土曜日の夜にワンチャンから風邪で参加見送りの泣きメールが入った。
計画練り直し…
自分とタケさんは、相変わらず電車通勤なので、どうにでもなるけど、キッカーは3分割リジット艇なので、車1台だとワンウェイは厳しい。

さて、どうしたもんか…とキッカーに連絡すると、な・な・なんと土曜日も海に出ていて、そのまま三浦海岸で車中泊するとの事!若い!元気!
とうぜん、カヤックも組立ててある。

ここは一発ご足労いただき、我々が菊名でカヤックを組み立てている間に、三戸浜に車を置きに行き、電車とバスでまた戻ってきてもらうことにした。

P2230004_20140223.jpg 日曜日。
無事3人が合流し、キッカーは三戸浜へ。
フェザー組みがガサゴソと組立てを始めると、雪?というか霰が降ってきた。
おお〜冬だあ〜。
伊豆で霰がバチバチ降る中を漕いだ時の事を思い出した。
黒い海に霰が降る 〜川奈から伊東〜

ほぼ準備完了。
写真の奥の方では、ウエディングドレスを着た子と若い女の子達が裸足で、元気にAKB(?)を踊っているけど、そんな事には目もくれず、タケさんは出艇準備に勤しんでいる。
並んで記念写真も撮った。
しかし、出艇前の写真は、あえてタケさんのお尻のショットを載せてみた。

P2230008.jpg めんどくさい金田湾は、最初にやっつけてしまう。
陽が出ていないので、浮かんだ直後の雰囲気は、"大好きな冬の海" だ。

P2230011.jpg おっ!陽が出てキラキラしてきた。
こういう感じも好き。

P2230012.jpg タケさんとキッカーは、ずいぶん沖を漕いでいる。
そっちの方は定置網があるかもよ〜。

P2230014.jpg 定置網を避け、戻ってきた二人と合流し、雨崎に向う。

この赤い舟がキッカーの新艇。
メーカーではない個人ビルダーが作った舟で、名前を聞いたけど忘れちゃった。
分割でき、間にもう一つコックピットを入れるとタンデムになる優れもの。
シングルの場合は、長さが470センチ、幅55センチなので、ウィスパーより少しだけ小さい。

P2230020.jpg 今日の南三浦は、めずらしくウネリが少ない。
剣崎の辺りでも岸沿いを漕いでいくことが出来るので、なんだかとっても新鮮!

P2230026.jpg 吹きっさらしで、寒〜い横瀬島に上陸。
あまりにも寒くて南国気分にはほど遠かったので、さっさと離脱する事にする。

P2230027.jpg 離脱を決めたとたん風が静かになり、やっぱり見た目は南国気分。

P2230031.jpg 二人にとっては、初めての盗人狩りに侵入。
果敢に崖沿いを奥に進む集団に遭遇。3点指示で崖にへばりつき、カニの様に進んで行こうとしている。

浮いていたコンビニ袋をいくつか回収し、城ケ島に向かう。

P2230036.jpg P2230038.jpg 城ケ島もベタ凪ぎ。
ザザ〜と突然立ち上がるやっかいなブーマーもほとんど無いので、この辺りも岸沿いを縫う様にいく。
ますます新鮮な感じ。

今日もデッキに赤い旗を立てているタケさんは、前回ここを漕いだ時、観光船のおじさんに「赤い旗なんて立ててると、ウミウが逃げちゃう。」と言って怒られたらしい。
長井では旗立てろと怒られ、城ケ島では旗立てるなと怒られ、まったくタケさんはついていない。
そもそも赤い色でウミウが逃げちゃうなら、赤いカヤックもNGってことになるし…。
カヤッカーは肩身が狭い。

P2230043.jpg ベタ凪で静寂に包まれた赤羽根海岸を後にする。

P2230048.jpg 馬の背同門の隣りにある海岸にやって来ると、でかい船がひっくり返って海岸に打ち上げられていた。
いつ難破したんだろ?
正月に来た時はなかったから、つい最近の事かも。
辺りの海底には、この船の物とおぼしきいろんな物が沈んでいる。

P2230045.jpg P2230046.jpg 潮が引き始めているので、海岸の手前からカヤックを引きずって上陸。
この浜はゴミや流木が集まる場所?…って思ったけど、後から考えてみたら、この板やポリタンクは、難破した船のものなんだろうね。

昼飯を食べながらしばし談笑。

キッカーは、山でも川でも遊ぶ人で、ある時は3000メートル級の山で何日もテントを張り、ある時は食料も持たずに沢に分け入り、魚や野草、キノコを獲って食べたりと、サバイバルな遊びをしているらしい。
熊が出ても平気…って、熊が恐くてアラスカには行けませ〜んと弱腰な自分とは大違い。
見かけは山男に見えないのに、「怖いのは熊よりも猪ですね。」と、さらっと言ってる話しが、まるで別世界のよう。

P2230050.jpg ゆっくりと昼飯を済ませた後は、相変わらず岸べたで城ケ島南岸を進んで行く。

P2230051.jpg 三崎の堤防脇も珍しくウネリがなかったので、回廊の下を通り抜ける。
ウネリがあると、上は怖いし、横にびっしり張り付いているフジツボも怖い。

P2230055.jpg 諸磯も平和。
三浦の相模湾側は、東京湾側に比べて潮が澄んでいる。ここから荒崎までは、特にきれいな海域だ。

P2230061.jpg P2230063.jpg 小網代から三戸浜辺りも、こんなベタ凪ぎ。
ホンダワラもだいぶ成長してきている。
海藻が海面まで伸びている場所は、隠れ岩がわかりづらいので、座礁しないように注意してカヤックを進めていく。

(あとがき:2014-2-27)
「海の名前」によると、凪の呼び方には9つある。
浦凪、磯凪、朝凪、夕凪、夜凪、油凪、光凪、小春凪、油波。
写真の上が光凪、下のが油凪…かな。
2冊の青い本

P2230068.jpg 三戸浜に到着すると、キッカーの車が出迎えていてくれた。

カヤックを浜に運び、二人はあっと言う間に撤収完了。
ところが、自分のカヤックは最近バウがなかなか出てこないので、時間がかかってしまった。
お待たせしてごめんなさい。
でも、日も延びてポカポカな陽気だったから許してね。

やっぱりワンウェイは楽しい!

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