視察 〜K4-GP〜

8月16日 火曜日。
今日は富士スピードウェイでK4-GPが行われる。

K4-GP…こういうレースがあるなんて去年まで知らなかった。
このレースは、JAFの公認レースでもなんでもなく、わかりやすく言えばあるクラブが独自に取り決めたレギュレーション(規定)により行う草レースである。
レースで使われる車両は、レギュレーションに書いてある文章をそのまま転記するとこんな感じ。
「軽自動車(車両規格が類似する他国のブランド含む)、またはそのエンジンを使用すること。上記以外の車両でも主催者が認めた場合は参加を認める。
外観の改造は競技規定R車両の定義に抵触しない限り自由。市販車両に関しては、ガソリンタンクの改造は認めない。」
ちなみに、気になる競技規定R車両とは、下記の条件にどれか一つでも該当する車両のことである。

- 生産モノコック改造の場合に、ロールケージ等での補強を追加することで車体の剛性が成り立つ車両。
- 足回りのノーマル基本構造を著しく変更した車両。
- エンジンの搭載位置を変更した車両。
- 自作パイプフレームを使用した車両。
- ザウルスJr等のパイプフレームなどのレースカーをベースとした車両。

ここまで読んできて、少しでもレースに興味がある人なら、もう気がついただろう。
要は、軽自動車のエンジンを使う限り、ボディデザインや寸法など "なんでもあり" という珍しいレースなのである。
開催は、富士スピードウェイを借り切って年に2回行われる。(以前はシンガポールのセパンでも行われていた)

そして、びっくりするのはこんな草レースに参加する車両の台数である。
なんと今回のメインイベントである1000Km耐久レースには、203台!!エントリーしている。
もしスタッガードグリッドで並べたら102列、列の間が16メートルあった場合、先頭と最後尾では1,616メートルも離れてしまうというとんでもない台数だ。

IMG_9019.jpg朝の4時半に昔のレース仲間と合流して、めちゃくちゃ久しぶりに富士SWにやってきた。
ちなみに、僕は筑波をホームにしていたので富士SWを走ったのは1回だけ。それも豪快な300Rのある旧コースなので新しいレイアウトは全くわからない。
写真はヘアピン。
左に見える100Rの出口でFJ1600で同じレースを戦った村松栄紀が命を落とした。

P8160006.jpgチームのピットでは、GP-4クラス(R車両850cc未満)にエントリーしているマシンの準備が整っていた。
しかし、昨日のプラクティスでもフューエルカットの問題が出たらしく、今日の決勝は我慢のレースを強いられそうだ。
僕は来年、このチームが製作するニューマシンでレースに出るので、今日はレースの雰囲気や進行を視察する。

P8160008_20160816.jpgP8160011_20160816.jpg参加者が多いので、スタート前のピットも大賑わい。
着ぐるみやアメコミの仮装などをしている人も沢山いて、お祭り気分を盛り上げている。

ステーティンググリッドは、昔のル・マン方式。
富士の長いストレートいっぱいにマシンが整列している。
ちなみに、GP-4クラスはスピードが速いので、1コーナー寄りに並ぶ。

P8160016.jpg使える燃料は80リッター。
単純に燃費を計算すると、1000Kmを走りきるにはリッター12.5キロ。
これは相当に厳しい。
しかし、我々のチームは6000回転以上でフューエルカットする問題があるので、決勝では4速と5速しか使用しない。
たぶん燃料の心配は無いだろう。

P8160023.jpg120分のファーストスティントを担当した、一番若いドライバーがピットインしてドライバー交代。
この最初の給油とドライバー交代を見届けて、視察はおしまい。
スタッフ全員と握手をして富士を後にした。

ちなみに、チームはホワイトラインカットのペナルティを受けてクラス6位。
もしペナルティがなくても4位だった。
このレースには、由良拓也がドライバーで出ていたり(もちろん彼が設計した車両で)、プロのドライバーもいる。
草レースと言っても高度な戦略が求められる奥の深いレースだ。
是非とも来年はいいレースをしたいものだ。

(あとがき)IMG_7365_20160816.jpgこれはマシンに貼られた給油シール。
K4-GPの給油はピットで行うのではなく、パドック内にあるスタンド行う。
給油量は事前にこのシールに書いておき、スタンドの人がその通りの量を入れてくれる。
で、そこに書かれている絵は何かというと、給油が終わった回の所にスタンドの人が書いてくれる"印"。
ネパール君、アンパンマン…遊び心があって楽しい。