To be or not to be, that is the question. 〜黒崎の鼻〜

To be or not to be, that is the question.
言わずと知れたシェイクスピアの悲劇「ハムレット」の中の台詞である。
昨夜から今朝にかけての私の感情は正にこれ。
「漕ぐべきか、漕がざるべきか、それが問題だ」

天気は晴れ、風は無し、どこでもOK…こんな休日は滅多に無い。
5年前の私なら、悩むことなく「漕ぐべきだ!!」で決まりだった。
しかし2016年の今、私は悩んでいる。
To be or not to be, that is the question.

そして、起きてから2時間が経った6時半にこう決めた。
not to be.

と、決めたはいいけど、性格上ずっと家にいることはできない。
デイパックに文庫本、水、カメラ、アルコールストーブを放り込んで家を出た。
行き先を決めないまま家を出て、地元駅に着くまでに行き先を決め、金沢文庫で乗り換えた京急三崎口行きの電車は、シートが進行方向に向かって横に並ぶ "旅行列車"だった。
ロングシートの電車だと気分が盛り上がらないので、幸先がいい。

PC180001_20161218.jpg三崎口で下車。
駅前にあるコンビニで食料とワインを仕入れ、ワインはすぐさまプラティパスに移し替えた。
準備万端。
いつもならカヤックを積んだ車で走り抜ける農道を、海に向かって歩く。両側はダイコンの畑が広がっている。
三浦のダイコンと言えば、「三浦ダイコン」を思い浮かべるけど、この辺りに植えられているダイコンは青首ダイコン。
今が収穫時で、あっちこっちにダイコンを満載した軽トラが止まっている。

黒崎の鼻黒崎の鼻黒崎の鼻に行くには、突き当たりの1本手前の道を右に曲がる。
背よりも高い笹が茂る道を進み、海に出ると視界が開ける。
岬の先端では、一人の男性がプリムスのガスストーブを出してピクニック中、海を見ると2艇のカヤックが浜に向かっているところだった。
Googleの360度ビュー

PC180017.jpg思ったよりも雲が多く海上は黒っぽく見えるけど、今日の海は高台から見下ろしても、透明度の良さがはっきりわかる。
海岸に降りて岬の先端を見上げるとこんな感じ。

PC180012.jpgPC180015.jpg透明度はこんな感じ。
へっぽこ写真なのでイマイチ伝わらないと思うけど、抜群に美しい。
もう少し暖かい時期だったら、絶対にスノーケルしたい海だ。

PC180021.jpg

上にいる人から見られない場所に荷物を広げて、のんびりする。
海岸添いをウォーキングし三崎港まで行って一杯やろうと考えていたけど、予定変更。
カップヌードルを食べワインを飲んでいると、ここから動きたくなくなってしまった。
雲の後ろで太陽が出たり入ったりするので、その都度ジャケットを着たり脱いだりしながらダラダラと過ごす。
絶対的に居心地がいい。

PC180032.jpg足に回ったワインで転ばないように注意しながら、海岸添いを三戸浜に向かって進むと、ビーチバムの辺りではSUPを楽しむ人が何人かいた。

To be or not to be, that is the question.
さて、今年の冬は何回この台詞を呟くのだろうか。