無関心は全てを受け入れること -2017年 第48回衆議院議員総選挙-

2017年10月22日、第48回衆議院選挙が終わった。
台風21号が本州を直撃するということがあったとしても、投票率が戦後2番目に低い53.6%だった事に正直ビックリした。

今回の選挙は、自民党にかけられた様々な疑惑や問題をうやむやにしたいが為の選挙であり、国民のための選挙ではなかった。
森友や加計問題を初め、無能な大臣と政権に忖度した役人が引き起こした多くの疑惑は、何も解決しておらず、口を開けば「丁寧に説明する」と言っていた安倍晋三は、一言の説明もしないまま逃げ回っている。
それどころか、、説明を求める一般市民に向かって「こんな人達に負けるわけにはいかない」などと暴言を吐いた。
これは「私に文句を言う者は敵である」と言っている事と同じである。
国民が普通の感覚であれば、誰がどう考えてもこの政権は異常であり、私利私欲の為に国を食い物にしていることがわかる。
しかし、今回の選挙が600億円という多額の税金を使った「私利私欲選挙」であったとしても、現政権に対して「NO!」を突きつけるチャンスだった。
ところが…国民の半分は声を上げなかった。
選挙を棄権する事は、現在の政府である自民党を認め白紙委任することになる。
白紙委任とは何か…「全てを受け入れること」だ。

ちなみに、今回は18歳に選挙権が与えられた最初の選挙。
後日、年齢別の投票率が発表されると思うが、戦後最も低い投票率だった前回の衆院選については、20歳台の投票率が「32.58%」。
何と10人中7人が投票を棄権していた。
年代別投票率の推移

若い人はなぜ選挙に行かないんだろ?
まぁ、「今回の選挙くだらなすぎる」 と言って投票棄権の賛同を募った東浩紀という46歳のおバカさんもいるので、若い人ばかりを責めるのは違うかもしれない。
荒れた海に遭遇した船長が「こんな海はくだらない」と言って操船を放棄すれば、どうなるだろ?
どんな状況だろうが、人事を尽くさなければ運は開けないのである。
なめられた若者達

今回も与党が2/3の議席を取った。
そして、限りなく犯罪者に近い甘利や、"国民の生活が大事なんて政治は間違っている" という考えの稲田朋美、無能でまともに答弁でき無い金田勝年、一緒に別荘で酒を飲んでる加計孝太郎を "知らない" と言いきった萩生田光一などが各選挙区で当選している。
これはどういう事だろ?
地元の人に聞いてみたい。

しかし、一筋の明るい兆しが見えた選挙でもあった。
これまでの民進党は、考え方の違う議員がいて、素直に信じることができない全くわかりづらい政党だった。
しかし、幸か不幸か(絶対に幸なのだが)、前原が希望の党への合流を決めたことで、一気にウサン臭い議員とマトモな議員の選別ができ、立憲民主党が誕生した。
これによって、野党の共闘は一気に加速し、枝野氏の「まっとうな政治を取り戻す」という言葉が誠実な響きを持って受け止められるようになった。
形勢は相変わらず国民に取って不利だが、道はハッキリ見えた。
あとは、気がついていない国民や無関心な若者に目を覚ましてもらうだけだ。

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有権者からの罵声が怖くて、一般市民が入れない福島の田んぼで自民党支持者だけを集めて公示後の第一声を上げた安倍晋三。
秋葉原で行った演説の様子は、異常を通り越して醜悪。

2017minshu.jpg多くの市民に囲まれる立憲民主党の枝野幸男。
どちらが私達と共にある政党なのかは一目瞭然なのである。