知らぬが仏 〜三浦岩礁のみち〜

連休前半の最終日、家族からのリクエストでウォーキングをする事になった。
渡された「湘南・鎌倉・三浦ウォーキング」というガイドブックには数ページに付箋が貼ってあり、言われたリクエストは一つ「三崎のマグロが食べたい」。
ふむ…連休中の三崎は混んでいるのではないでしょうか…。
また、マグロが食べたいという以上、湘南や鎌倉でのウォーキングは無しなので、行き先は三浦岩礁のみちに絞られた。

今回は、毘沙門から宮川までは海沿いを歩き、宮川からは畑の中を歩いて城ヶ島まで行く。
三崎に行ってもやきとりしか食べない私は、三崎でどの店のマグロが美味しいのかトントわからない。
まぁマグロが食べられれば文句は出ないはずなので、城ヶ島のそば新を目指す事にした。
もちろん、宮川から先も海沿いを歩こうと思えば歩けるのだが、あまりにもワイルドなので「家族で楽しくウォーキング」イベントには向かないコースだ。
三崎の誘惑 〜三浦岩礁のみち〜

カミさんと息子は、いざ家を出ようとした時に、"普通の靴"を履こうとしていた。
それではいけませんと忠告し、カミさんはハイキングシューズに、息子には私のトレッキングシューズを貸してあげた。

P4290002.jpg三浦海岸駅からバスに乗り「毘沙門天入口」で下車。
ところどころ車一台分の幅しかない道を歩いて海岸に出た。
浅間山の近くでは、いつものようにハマダイコンの花が咲いていたが、なんだか少し地形が変わっている。
これは昨年の台風21号のせいだろうか…。
西側の浜では、"連休中はずっとここにいますぜ" 的なソロキャンパーが、流木をうまく使った快適そうな陣地を作って暮らしていた。
GW中はどこに行っても混んでいるので、とっても羨ましい。

P4290003_20180429.jpg盗人狩り手前の「海食台」。
三浦半島南部は、隆起によってつくられた地形で、「海岸段丘」とか「海食台」と呼ばれている。
三浦市が出している資料では、三浦半島南部ではこの辺りの「三崎層」が一番古く約1200〜500万年前に深海に堆積したものらしい。
層は白いシルト岩と黒いスコリア質砂礫岩からできていて、9万年前に隆起した。

P4290004.jpg盗人狩りに到着。
あれ?こんなスリリングな橋だったっけ?
幅20センチくらいの半分朽ちている角材が2本あるだけ。
橋の長さは短いけど、海面までの高さもまぁまぁあるので渡り始めるとなかなかに緊張する。
息子は少しビビりながらも、慎重に通過。
残されたカミさんが、「え〜無理〜」とか言っているが、渡らなければ先に進めない。
「まず手に持ってるものをバッグの中に入れて、両手を広げて少しづつ渡れば大丈夫だから。」
と息子が的確なアドバイスを送リ、なんとか渡りきった。

P5230021.jpgのサムネール画像その日、自宅に戻ってから昔の写真を探して見たら、こうだった。
角材は3本あり、"ちゃんと" 橋になっている。
そして「湘南・鎌倉・三浦ウォーキング」ではザックを背負った女性が軽やかな足取りで橋を渡る写真が載っていた。
もし現在の状態を知っていたら、絶対に来なかっただろう。
知らぬが仏である。

P4290005.jpgよくシーカヤックを乗りつけてキャンプをする大乗谷にやってきてビックリ。
コンクリートで舗装されてた遊歩道が剥がされ、地中のケーブルが剥き出しになっている。
なんのケーブルかはわからないけど、この先でもいたるところでケーブルが剥き出しになっていた。
これはたぶん去年の台風21号の被害だろうが、テントを張った草地は荒れ果て、とてもキャンプをできるような状態ではなくなっていた。
去年の10月からすでに半年が経っているにも関わらずこの状態という事は、元の状態に戻るまではだいぶ時間がかかるかもしれない。

ナガミヒナゲシ宮川に到着し、ここからは海岸から離れる。
駐車場の横では、ナガミヒナゲシの群落があった。

ナガミヒナゲシこの花を嫌う人もいるようだけど、私は可愛らしい花だと思うので、時々道端の花を摘んでは事務所の一輪差しに差している。
ただ、雑草なのですぐに枯れてしまうのが残念。

スイカ畑今は、スイカの仕込み中。
ビニールハウスに使われている紫色のテープは農協の支給品なのか、どの畑も同じ。

城ヶ島城ヶ島城ヶ島大橋を徒歩で渡る。
今日も、海の透明度は絶好調で、城ヶ島側の白秋海岸ではスノーケルをしている人がいた。

そして、予定通りお昼少し前にそば新に到着。
待たずに、席につくことができた。
店では、厨房二人、フロア一人の三人体制になっていて、次から次にやって来るお客さんを効率よくさばいていた。
そして、三人揃ってお目当のマグロの漬け丼を注文。相変わらずバカ美味で嬉しい。
この後、城ヶ島の南岸を歩いて、城ヶ島灯台側に抜けた。
バス停に向かう途中のマグロ屋さんの前は、「みさきまぐろきっぷ」でやってきた人達で長蛇の列ができていた。

城ヶ島 ヒルザキツキミソウ城ヶ島のヒルザキツキミソウ。