ダイヤモンド・プリンセス問題

covid-19.jpg2月19日、大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」内に隔離されていた乗客約3700人の下船が始まった。
今日下船したのは、「新型コロナウィルス COVID-19」の感染が確認されなかった約500人で、乗客たちは待機していたバスやタクシーに乗ってその場を離れた。
私は、下船してもどこかのホテルや施設で14日間隔離されると思っていたので、耳を疑った。
この方達は、本当に感染していないんだろうか?
昨日感染した人はいないんだろうか?
厚生労働省の発表によると、19日の夜、乗船者の中からあらたに79人の感染が判明した。

船内の感染者については、連日数十人単位で増加していて、これは中国以外の国では最も多い集団感染である。
まるでダイヤモンド・プリンセスは、ウィルスの培養器だな…と思っていたら、18日に神戸大学の岩田教授が船内の状況をレポートしてくれた。
残念ながら、岩田教授本人が日本語と英語でyoutubeにアップしてくれた動画は、すでに削除されている。
厚生労働省と政府の隠蔽体質を考えると、相当の圧力がかかったんじゃないだろうか。

しかし、BBC ニュースのページでは、今でもインタビュー動画を見ることができる。
まだご覧になっていない方は、今のうちに見ておく事をお勧めする。
BBC ニュース「ダイヤモンド・プリンセス」から下船始まる(外部サイト)

このニュースでは、「アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスの各国政府は、ダイヤモンド・プリンセスから政府チャーター機などで帰国した人たちに対して、さらに14日間の隔離措置をとる。」と報じられている。
そして、たった1日の滞在だったとはいえ、感染の危険を感じた岩田教授も、同じ期間自分自身を隔離すると話している。

自分は、この件を知れば知るほど、日本という国が戦前と何も変わっていないんだなぁと感じる。
まるでインパール作戦当時の意思決定そのものだ。
NHK スペシャル インパール作戦 戦慄の記録(外部サイト)

(あとがき:2020-2-21)
下船した方は、問診だけで解放されたらしい。
日本以外の国は、感染していないことを確認する為14日間隔離しているので、日本だけがあり得ない対応をしている。
実際、下船後に感染が確認された人もいるので、日本政府は感染の可能性がある人達を日本全国にばら撒いてしまったことになる。これでは何の為に多くの人をダイヤモンド・プリンセス内に閉じ込めていたのか意味がわからない。