30年ぶりのフルコース 〜筑波サーキット〜

数日前、久しぶりにレーシングガレージの所長から電話をもらった。
「急で悪いんだけどさぁ、29日に筑波で占有走行があるんだけど走る?」
「フルコースですか?」
「そう、サーキットライセンスは取らないといけないんだけどぉ」
速攻で返事をした。
「走ります!!」

3年前の夏に計画していたK4-GPは、冬に行われた7時間耐久レースでマシンが全損してしまい計画はおじゃん。
その後は、たまに袖ヶ浦サーキットのパドックや筑波のオーバルコース内に設置されたパイロンコースを走らせてもらうだけだった。
おちゃらけフランス人と新人さんでトレーニング

最後にサーキットのフルコースを走ったのは30年前。
筑波のサーキットライセンスは1986年で切れているので、占有走行とはいえ新たにライセンスを取得しなければならない。

IMG_3886.jpg前日に確認した天気予報は曇り。雨になる可能性はあっても絶対に晴れにはならない。
所長からも連絡があった。
「雨みたいですが、楽しんでください。」
久しぶりの走行なのでできればドライの路面を走りたいけど、雨なら雨で問題なし。楽しさは変わらない。
ヘルメットのシールドを雨天用に変更。
アシックスのレーシングシューズはなぜかサイズが縮んでしまったので、40年以上前のカートシューズをひっぱり出してPROTEX R-1に詰め込んだ。

IMG_3895.jpg7月29日 水曜日、まだ梅雨明けしていない首都圏の天気は、いつ雨が降り出しても不思議じゃない "完全な" 曇り。
サーキットに到着し、トンネルを抜けてAパドックに入るとマシンの準備を終えた所長がいた。
この辺りはさっきまで土砂降りだったようだ。
コロナの影響で営業を自粛していたサーキットは6月から営業を再開しているが、サーキット内はマスク着用で何か変な感じだ。
占有走行は12時からなので、その前にライセンス講習を受ける。

IMG_3892.jpg12時ジャスト、6点式のシートベルトを締めてもらって30年ぶりにコースイン。
目はすぐに慣れた。
使用ギアは3速と4速だけでいいと事前に聞いていたのに、シフトアップする回転数を確認するのを忘れていた。
レーシングエンジンじゃないので、6500くらいかな?と思ってシフトしていたのに、第2ヘアピンを立ち上がり4速に入れるとすぐに6500まで回ってしまう。
バックストレートでも4速のままでいいと聞いていたのに、これじゃおかしい。
3周してピットレーンにステアリングを切り、フラッグタワーの下にいた所長に聞いてみた。
「裏のストレートで回転が上がっちゃうんですが、5速に入れてもいいですよね?」
「うん、いいよ〜」
ピットアウト。
いけね!! またシフトアップポイントを聞くの忘れたけど、まぁいいか。
その周からはバックストレートで5速に入れ、最終コーナー手前で4速に落として周回する。
ライトフォーミュラは、絶対的なスピードは遅いけどマシン自体はクイック。足回りのセッティングはアンダー方向に振ってあるので多少マシンがふらついても安心感がある。

25分×2回の走行は、30年ぶりの体には少し堪えた。たぶん思ったよりも肩に力が入っていたんだろう。
走行後ドライバーズサロンに行き、所長と占有走行を走ったドライバー2人と一緒に昼飯を食べた。ドライバーズサロンと言っても筑波のそれは田舎の食堂風である。
ドライバー2人は貧乏な私とは違いお金持ちだけど、ここでの4人の会話はまるで中学生みたいで楽しい。

所長、今日はありがとうございました!!
30年ぶりのフルコースは予想以上に楽しかったです。