マッケンジー彷徨

マッケンジー彷徨 麻生弘毅さんの本「マッケンジー彷徨」を野田知祐さんの「北極海へ」の横に並べた。
これで、麻生さんも満足でしょう。

最初、「彷徨」という文字が読めなくて、なんとなく "ほうろう?" なんて読んでいたけど、正しくは "ほうこう"。
国語辞典で意味を調べると、"あてもなく歩き回ること"…とある。
麻生さんは、"あて" があって旅をしていたわけだから、「彷徨」というのはちょっと違う。
たぶん、あてもなく歩き回っているのは麻生さんが何かを追い求める気持ちだったんだろうな…と、勝手に解釈した。

内容は、中学生の時に読んだ野田さんの「北極海へ」に影響を受けて、いろいろな経験を積んだ後、いよいよ野田さんが旅したマッケンジー川を下る…という話し。

野田さんの「北極海へ」は、終止たんたんと旅をしていて泣き言が一切出て来ない。
そして、その自然さ、気楽さ、生き様に衝撃を受けてしまう。
自分もずいぶんと影響された。

逆に、「マッケンジー彷徨」には、泣き言がたくさん出てくる。
もおこれは、野田さんと麻生さんのキャラの違いそのままだと思うけど、誰かと同じ道(川)を旅するのは、どうしても先人と比べてしまうので、麻生さんの気持ちはとても良くわかる。

この本の中で一番好きなのは「ぼくは今、間違いなく全力を振りしぼっている。」という言葉。
そう言い切れる瞬間に向き合った人は、間違いなく以前の自分とは変わっているはず。
麻生さんは、"こんなことをしていて、いったいなにになるのだろう。" と、心配しているけど、間違いなく麻生さんは変わったんじゃないかと思う。

自分を変えてくれる旅は、やる気があれば誰にもできるんだよね。
年齢は関係ない!