風の千葉(しごき編) 南房総2日目〜富浦から金谷〜

翌日。
宿の駐車場に置いておいたカヤックは、こんな感じで待機中。
車に轢かれたり、ゴミ出しの邪魔になる前に海岸へ移動。

昨日よりもいい天気かな?
今日も朝から暖かい。
スプレースカートとPFDを着け、カヤックと荷物を波打ち際に運ぶ。
いつもながら、ツーリング2日目の出発準備は楽しい。
今日は、積み込む荷物の配置を変えて、少し後ろよりに重心をもってきてみた。
出艇。


南無谷崎を越え、日が差し込まない北側の暗い岸沿いを東北東に向かって漕いで行き、一転、バウを北に向け、ホンダワラの漂う浅い岩礁帯に向かう。
途中、数枚のレジ袋を拾い上げ、デッキに挟み込んだ。
岩礁帯に入ると、たくさんの海鳥が一斉に飛び立った。
こういう瞬間があるから、カヤックは楽しい。

浮島の辺りは、釣り船やカヤックフィッシングの人達が多い。
海上では、人の声がよく聞こえる。
「あっちの緑色の船の辺りまで行ってみよう。」
自分達も緑色の船に乗ってるのに、エンジンを吹かしてアッと言う間に沖合にいるもう一隻の緑色の船の方へ飛んで行ってしまった。
釣り船やボートに会った時は挨拶しようとするんだけど、なぜか乗ってる人は釣りに夢中でこちらに気づいてくれない。
集中して釣りをしてるってことだね。
キョロキョロしながらパドルを振り回してる自分とはえらい違いだ。

波の向き、風の感じも最高。
パドルにかかる力と、カヤックの進む感じがシンクロして最高に気持ちがいい。
今日のパドルはカマノ。
ロングツーリングでは、カマノの様なローアングルパドルが体に負担がかからない。
パドルを抜く時のシュっとした感じもいい。

保田漁港の沖合にある "例の" 定置網までやってきた。
昨日、カヤックのスキンをえぐったブイが並んでいる。
この手の定置網は、またいではいけない。
今日は、漁港の方にある切れ目まで行き、この忌々しい "とうせんぼ定置網" を越える。
カヤックにとっては厄介な網でも、それはこの海が豊かな漁場でもあるって事。
次回はこの港にある「ばんや」にでも寄って、美味い魚でも食べることにしよう。
さて、その後が大変。
明鐘岬までの1.5キロは風の通り道。
今日もブローで12メートル程度の風が数カ所吹き荒れる中を、姿勢を低くしてジワジワと進む。
体育会系の "しごき" に似てる。
でも、注意深く海面を見ると、風の切れ目がわかるので頑張れる。
明鐘岬を過ぎ、ゴールの金谷港が近づいてきた。
次のフェリーが到着するまで後20分。
なんとか間に合いそうだ。

到着。
スロープに上陸する時は足を滑らさないよう、いつも気を使う。
疲れた。
だけど、この疲れは嫌いじゃない。

まずはビールと昼飯。
14時20分発のフェリーには間に合わなさそうなので、ゆっくりと撤収する。
乾かしたはずのトラベルスタイルバッグが、やたらに重いなあ〜と思ったら、裏のショルダーベルトが収納されているポケットに「給水バスタオル」が入ってて、それがパンパンに水を吸っていた。
去年、沖縄に送る時ココに詰め込んでいたことを思い出した。
どおりで重いはずだ。
今回かかったお金は1万2千円。
カヤック遊びは安い!

