ライトフォーミュラ試乗会

男の子にとって憧れの職業第一位と言えば、サッカー選手か野球選手なのかもしれないけど、僕はレーシングドライバーだった。
僕に限らず、一度でいいからレースに出てみたい…サーキットを走ってみたい…と思っている人は相当いるんじゃないかと思う。
サーキットライセンスを取れば、自分の車でサーキットを走ることはできるけど、本物のレーシングカーでサーキットを走るには相当高いハードルを越えなければならない。

レーシングカーの種類を乱暴に2つに分けてみると、屋根のない車(フォーミュラカー)か屋根のある車(ル・マンなどを走るプロトタイプ含むツーリングカー)に分けられる。
そして、世界最小の本格的フォーミュラカーが、「ライトフォーミュラ」だ。
これなら誰でも気軽にレーシングカーの楽しさを味わうことができる。
30年ぶりのフォーミュラ

そんなライトフォーミュラの試乗会が筑波サーキット内にあるオーバルコースで行われる事になった。
レーシングカー…それもフォーミュラカーを試乗できるチャンスなんて、世界中探してもまずないので、これは日頃の夢を叶える大チャンスである。
今日は、そんな試乗会のお手伝いをする。

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試乗会に用意されたマシンは3台。
ヘルメットや手袋も貸してもらえるので、試乗を申し込んだ人(当日申し込み可)は、手ぶらでやってくればOK。

PB290001_20151129.jpg隣接しているサーキットでは、オートバイのイベントが行われていて、パドック内では今年から世界各国で始まったフォーミュラ4のマシンに混ざり、試乗会で使っているライトフォーミュラも展示されている。

PB290074.jpgPB290083.jpgこれが試乗会の様子。
受付をした後は、シフト操作やペダルの説明、それと走行時の注意事項など簡単なブリーフィングを受けてから、コクピットに乗り込む。
乗り込む…と言っても、参加者全員フォーミュラカーは初めてなので、どうやって乗っていいのかわからない。
一旦マシンをまたいでシートの上に立ち、それから狭いフットスペースに足を滑りこませる。
シートベルトは6点式。本物のレシングドライバーと同じように、何もしなくてもスタッフがカチャカチャとバックルをはめ、グイグイとベルトを締め上げてくれるので、これだけでも気分は盛り上がる。
最後に、乗り降りする際に邪魔になるため外してあったステアリングをセットして準備完了。

走行は先導車の後ろについての体験だけど、ドライバーのアクセル開度に応じてちゃんとスピードアップしてくれる。
そして、7周程度の走行が終わり、コクピットから降りた参加者がヘルメットを脱ぐと…走り始める前の不安そうな顔から180度変わって全員笑顔になっている。

IMG_4885.jpgIMG_4882.jpgお手伝いに来ていた人の中には、30年前同じレースに出ていた人もいた。
最初に紹介された時にはわからなかったけど、顔を見ているうちに「あ〜〜あの時の○○○くん?」って思い出し、すごく懐かしい。
そして、珍しく今日の自分は、クロックスでも登山靴でもない普通のスニーカーを履いている。

「ねえ、後で一緒に走ってみない?」
「いいですね〜 ぜひ!」

…ってな話になり、最後の試乗者が帰った後で、二人でコクピットに乗り込んだ。
ピットを離れ走行開始。
普段はオートレースの練習で使われるオーバルコースは1周500メートルで狭いけど、久しぶりのタンデム走行を楽しんだ。
やっぱり風のあたるマシンはいい。