定番コース 〜三浦海岸から海外〜

どこもかしこも人が溢れている8月の三浦にカヤックを浮かべる気は全く無いので、いつもだったら日本海側に行ったりする。
しかし今年は、8月の第1週に下北遠征へ行ったきり、気がつくと1ヶ月半もカヤックを浮かべていない事に気がついた。
台風は今月に入ってから4つ。
今日は沖縄の辺りにいる台風16号のウネリが入っているかもしれない。

ここ最近、三浦半島を漕ぐ時のテーマは「三崎で一杯」。
今年も2月と6月に、逗子から三崎の海外(かいと)まで漕ぎ、カヤックをゆうパックで送り返してから美味い酒を飲んでいる。
今日は久しぶりに三浦海岸から向かってみようと思う。
電車を使って移動し三浦海岸からカヤックを出す時は、ハマちゃんに教えてもらった場所を使っている。
公衆トイレとコンビニが揃っている、完璧な出艇場所だ。
三浦半島遠征 〜三浦海岸から三崎海外〜

金田湾9時半に離陸。
晴れ予報のはずなのに、なんだか黒い雲が頭上を覆っている。
しかし、空の奥の方には青空も顔を出しているので、雨が降る事は無いだろう。

雨崎では所々でブーマーが炸裂しているので少し遠巻きに通過した。
それでも目を凝らして恒例の "雨崎チェック" を行ってみたところ、本日の住人は6名。
戸津浜でも岸に近づけず、珍しく沖にある小島の外側を通過した。

劔崎劔崎に近づくにつれ、ウネリが大きくなってきた。
しかし、いつものような複雑な波は立っていないので、カヤックはそれほど揺さぶられてない。
前方には白いシーカヤックが1艇。波間に見え隠れしながら同じ方向に向かっている。

宮川宮川ヨットハーバー劔崎を過ぎるとウネリも小さくなり、穏やかな海になった。
横瀬島は通過。
南三浦を漕ぐ回数が減ったせいか、今年は一度も上陸していない。

11時になったので、どこかで昼飯を食べたい。
久しぶりに、まるよし食堂の海かけ丼でもいいし、もう少し我慢してそば新のマグロ漬け丼でもいいなぁ…などとイメージを膨らませてみたが、青空も広がってきたので、新しいストーブを使って自炊する事にした。
宮川ヨットハーバーの脇にあるビーチへ上陸。

城ヶ島1時間ほどのんびりしてから出発。
注意しながら安房崎を超え、城ヶ島南岸では、不意のブーマーに巻き込まれないよう少し沖出しして通過する。

三崎堤防三崎堤防これまた注意しながら長津呂崎を通過。
三崎堤防の切れ目から堤防の内側に入ってみた。
ここから海外の町が見える。
しかし、向かいに見える堤防の内側には海上釣り堀という一応港湾施設があるので、大人しく堤防の外側を通って "表玄関" から海外の小さな浜に上陸した。

海外缶ビールの栓を開けて一息ついていると、ルーフにシットオンカヤックを乗せたキャンピングカーが止まった。
「ここはカヤックを出しても大丈夫ですか?」
「はい。大丈夫ですよ。でもここは駐車場が無いから、この辺りだったら三戸浜に行った方がいいと思いますよ。」
その男性は、明日友達と合流して遊ぶらしい。
明日は雨予報だけど、楽しく遊べるのだろうか?人ごとながら心配になってしまった。

今日は撤収する前にクアーズMISAKIに行き、戻ってからカヤックを分解して三崎のいつもの店でゆうパックに出す。
5メートル近いカヤックを簡単に持ち去る人はいないと思うけど、落ちていた頑丈な針金と盗難防止ワイヤーロックを使って、念のためカヤックを歩道の手摺に結んだ。
その方が安心するし、精神衛生上もよろしい。
ちなみに、盗難防止ワイヤーロックはいつもドライバッグの中に入れている。

お風呂から戻り、例によって釣り船屋さんの軒先でカヤックの分解を始めると、年配のオジさんから話しかけられた。
「この辺りでもカヌーをやっている人をよく見るよ。」
「あ〜それは、たぶん近所のショップがやっているツアーですね。邪魔な時ってありますか?」
「いや、カヌーはいいんだけど、気に入らねぇのは水上バイクだな。奴らはマナーを知らねぇから邪魔だなぁ。」
「いま三崎と城ヶ島の間はカヌーが通れなくなっているんですが、元々は水上バイクを禁止する為だったらしいです。でも守っているのは僕達みたいなカヌーの連中だけで、未だに水上バイクは走り回っていますね。」
「もっとちゃんと取り締まればいいのになぁ。」
「そこが通れないと城ヶ島の外側を通るしか無いので、危険な目にあってる人もいるかもしれませんね。」
そのオジさんは海外漁港に船を持ち、日頃は伊勢エビを獲っている漁師さんで、撤収の手を休めて30分も話し込んでしまった。
気がつくと、ゆうパックが取りにくる時間まで30分を切っている。
ここから三崎港までは歩くと10分以上かかるので、急いで撤収した。
漁師のオジさんと笑顔で別れて2分ほどカヤックを転がしていると、前方に赤い小さなワンボックスが止まっているのが見えた。
手を振りながら近づいて行くと、運転席に座っていた男性が降りて来た。
「あなただと思いましたよ!」
「いや〜助かりました!ここで預けていいですか?」
「はい、いいですよ。」
あ〜重い荷物を運ばずに済んだ!

IMG_9478.jpgそして、定番のやきとり&生ビールがスタート。
今日は冷やっこにちゃんと醤油をかけてる。
よし!最高です!

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