三浦半島遠征 〜三浦海岸から三崎海外〜
ブルー・ウィスパーの同志、ハマちゃんからメールがあった。
彼は、2週間前に三浦海岸菊名で撤退した時のブログを読んでくれていて、"イルカ探し" リベンジのお誘いだ。
⇨3時間の停滞 〜菊名海岸撤退〜
正に同じ事を考えていたところだったので、待ってましたとばかり「ラジャ」と返信した。
ちなみに、先日の葉山リハビリ漕ぎで復調の兆しをみせていたワンチャンは、再度腰痛がぶり返したとの事で、今回はパス。
⇨葉山で介護 〜三戸浜から葉山大浜〜
同じ電車で三浦海岸駅に降り立ち、カヤックを転がしてハマちゃんの "いつもの出艇場所" にやってきた。
到着するやいなや、ハマちゃんはパッキングを解凍。
ふ〜〜まずはコーヒーでも…などと悠長に腰を下ろしている "もう1名" を尻目に、ガンガンと組立てを開始した。
この場所は、トイレとコンビニが目の前で、出艇場所としてはベスト!
"もう1名" も、駐車場の片隅を拝借して、散歩をしていた70代にしか見えない91才の女性に声をかけられつつ組立てを開始した。
ただし、夏の海水浴シーズンにココからカヤックを出すことはNG。
準備が整った2艇のブルー・ウィスパー"だけ"が並んだ新鮮な光景を見て気がついた。
あっハマちゃんと二人だけでツーリングするのは、今日が初めてだ!
ひっくり返らないように行きましょうね〜。
よろしくお願いしま〜す。
ひっくりかえった前回のツーリング記録はこちら。
⇨救助隊出動 1日目〜菊名から荒井浜〜
冬の朝、弱々しい太陽の海を行くのはなかなかいい。
菊名から出艇した時には通らない小さな岩礁の脇をかすめ、雨崎まで一直線に向かって行く。
ウミウが一羽カヤックの右前方に浮かんでいる。
辺りをキョロキョロした後、深呼吸をして海の中に潜った。
10秒くらいした後で顔を出したのは、なんとカヤックの真ん前。
ビックリした様子で深呼吸もままならず、大慌てでまた海の中に潜った。
そして、再度浮上した時はまたもやカヤックの真ん前。
暖かくなるのは嬉しいけど、ウミウと会えなくなるのは寂しい。
雨崎に到着し、入念にいつものチェックを行う私。
⇨雨崎チェック
上陸しても問題なさそうだけど、とりあえず最初の休憩場所である横瀬島まで行くことにする。
前を行くハマちゃんのパドルはいつものクラトワ。
グリーンランドパドルは、漕いでる後ろ姿がカッコイイと思う。
そして、ハマちゃんの元には、もう少しすると一般のツーリングパドラーでは持っている人は稀な究極のアリュートパドルが届く。
そのパドルで漕ぐ後ろ姿を早く見てみたい。
⇨インディアンカヌークラフトさんのブログ
⇨高橋庄太郎さんのブログ
3週間前にイルカが出没した剣埼エリアに到着。
漂いながら辺りをキョロキョロ見渡してみたものの出会う事はできなかった。
この後、すれ違った二人のカヤッカーに聞いてみたものの、やはりイルカは見かけなかったとのこと。
ふむ…もうこの辺りにはいないんだろうか…。
横瀬島に上陸。
前回の上陸は2013年だから、すごく久しぶり。
小腹が空いたので、カレーパンをウイスキーで流し込み一服する。
横瀬島の周りは、濁りもなく超クリアな海が広がっている。
ベタ凪ぎの宮川湾では、正面から漁船が2艘並んでやって来た。
2艘びき(2そうびき)のシラス漁だろうか?
でも、網を引っぱっているようには見えなかった。
三浦海岸から2時間15分。
ハマちゃんとは、「すましと海岸で昼飯を食べましょう〜」と話していたものの、今日の城ケ島はブーマーも少なく穏やかなので、こういう時にしか入れない場所に変更することにした。
その場所は、この貫通洞窟の先にある。
到着。
ここはぐるっと崖に囲まれている海岸で、陸地沿いには来れない。
正確に言うと、海に体が浸かってもよければ来れる。
そして、上陸した我々もウネリが入ってきたらココから出られない…という少しスリリングな場所。
でも、いつかこの秘密基地のような場所でキャンプをしてみたいものである。
二人とも適当な場所に陣取り、昼飯を広げる。
私はコンビニで買ったオニギリとお稲荷さんと、みそ汁。
そして、毎回食事にこだわるハマちゃんは…なんと!バケットを片手に鋳鉄製の鍋でアヒージョを作り始めた!
ふむ…美味そうだ。
でもワインを飲んでいる様子がない。忘れたのであろうか?
今日は天気もよくポカポカ、海況も最高で抜群のカヤック日和。
「ワンチャンはかわいそうだね〜」と談笑していたら…
とたんに、分厚い雲が空一面を被い、世の中が暗く怪しい雰囲気になって、雨粒がポタリと落ちてきた。
ウワワワ…よからぬ談笑が、遥か彼方の腰痛お嬢様に届いてしまったらしい。
すぐさま心から反省したところ、再び太陽が顔を出し、あかるい世の中が戻ってきた。
あ〜〜恐ろしや恐ろしや。
秘密基地でノンビリ過ごすこと1時間。
時々やってくる波に巻かれないよう、慎重にルート選んで離脱する。
赤羽根海岸で越冬したウミウ達も、もう少ししたら北の国へ帰っていく。
城ケ島南岸を抜け、三崎堤防が見える辺りまでやってきた。
南風が上がる予報もあったけど、どうやら今日は大丈夫そうだ。
この後、私は昼飯の時に考えついたプランを実行する為、諸磯沖でハマちゃんと別行動をすることにした。
後で連絡を取り合ったところ、ハマちゃんは荒崎で撤収したらしい。
諸磯沖でハマちゃんと別れた私は、コーヒー休憩&時間調整をする為、諸磯のいつもの浜に上陸した。
この辺りの潮も絶好調に澄んでいる。
最近の日帰りツーリングではアルコールストーブを持参している。
サクッとお湯を沸かしたりするだけだったら、この方がコンパクトだし使い勝手がいい。
ここで、郵便局に電話をしてゆうパックの集荷を頼んだ。
集荷場所は、三崎の居酒屋に指定した。
今日は、カヤックを送り返し、身軽になってから三崎で一杯やって帰ることに決めた。
小一時間ほど休憩してから、三崎の海外(かいと)に向かう。
海外に上陸し、原っぱで撤収。
ここから三崎のロータリーまでは800メートル。
道は平なので、カヤックを引っぱって歩いてもそれほど疲れない。
ちなみに、地元駅から自宅までは1キロあり、登り坂が続くので、帰りはいつもタクシーを使っている。
ゆうパックで送り返しても1,000円しか余分にかからない。
16時半にロータリーに着いたので、居酒屋が開店する17時までウイスキーとカルパスで一杯やっていると、スマホが鳴った。
「あの〜郵便局ですけど〜。」
「あっ、少し早く着いちゃいました?いまロータリーの所にいるので、こっちに来れますか?」
「はい、伺います。」
コンビニの前で待っていると、赤い軽がやって来た。
「別の用事があったので、いま集荷先にお伺いしたんですが、お店の方に "集荷なんか頼んでね〜ぞ" って言われちゃいました。(^^)」
「ははは、そりゃそうですよね。失礼しました。(^^;」
(あとがき:2015-10-18)
2015年8月からゆうパックが値上がりして、これまでよりも300円くらい高くなってしまいました。
その後、予定通り一杯二杯、一軒目から二軒目へと流れ、地元の人達との素敵な出会いも会ったりして、気がついたら漕いでた時間と同じだけ経っていた。
なんだか三浦半島に遠征に来たようで楽しい。