仲間のいない金曜日 南伊豆1日目〜入間周辺〜

11月最初の週末。
久しぶりに良さそうな南伊豆の海況を見て、私の周りでは一週間前から沢山のメールが飛び交っていた。
「だいぶ先ですが、gpvだと来週末は良さげ。」
「期待ですね。今日は和田長浜で鯛を釣りました。」
「私は日曜日が仕事で、金、土が休みなので、そこで伊豆に行こうかと計画中です。」
「海況次第ですが、3日〜6日の期間で1、2泊とし、今回はアルピナ君がどこまで漕げるか試したい。」
「私は二泊三日で行きたいと思っています。」

ところが次第に風予報が微妙になると共に、家庭の事情も変化して…
「まずい、5日は奥様の誕生日だった。」
「さ、寒くて…根性なくて…」
「女房が体調崩したので、泊まりはやめておきます。」
「土曜の吹き出しが気になるので土日で城ヶ島あたりと考え出してます。」

結局風予報はイマイチな方に転び、海況が良さそうなのは金曜日と土曜日の午前中くらいまでとなった。
さて、私はどうしましょう…

PB040076.jpg11月4日、伊豆に向かっている。
今日1日天気は晴れ、風も穏やかだけどウネリはあるかもしれない。
伊豆に向かう時は、ナビに山側の道を案内されることが多い。でも僕は多少時間がかかっても海側の道を行くのが好き。

IMG_9822.jpg金曜日の入間は空いている。
駐車場の一角を借りて、ウィスパーのセットアップに取り掛かる。

(あとがき:2017-11-3)
残念ながら、入間はカヌー禁止になりました。

南伊豆 入間南伊豆 中木ウネリは防波堤の中にも入って来ていた。
そして外洋に出ると、海らしいしっかりとしたウネリが押し寄せている。岸近くのルートは取れない。
今日は、ヒリゾ浜を独り占めしてから富戸の浜に向かう予定。
週末ですらあまりカヤッカーを見かけないこのエリア…まして今日はウィークデーなので、たぶん誰とも会わないだろう。

ヒリゾ浜ヒリゾ浜に上陸。
この浜は、大根島が防波堤の役目をしているので外洋の波は入って来ない。
https://www.google.co.jp/maps/@34.607053,138.8230251,376m/data=!3m1!1e3
しかし、太陽は出ているのに雲が多く少し肌寒い。もう少し日差しが欲しいところだ。

ヒリゾ浜ヒリゾ浜とは言っても多少の波は入ってくるので、海中は少し濁っていた。
マスクをつけて顔をつけた途端、メジナの群が目の前にいた。
横を真鯛が悠然と通り過ぎたかと思えば、メジナの群に手が届くほど近くに寄っても彼らは海底の藻を食べ続けている。
他のブログでは、餌付けされた魚たちが寄ってくる…と書いている人もいるが、どうやら僕はどの魚からも無視されているようだ。

石廊崎の遊覧船はやって来ない。
今日は波が高いので、たぶんBコース(みのかけ岩コース)なのだろう。
ここで昼食を食べ、コーヒーを沸かしてノンビリした。
人間の姿が見えずとてもいい。

13時半にヒリゾ浜を出発。
富戸の浜までは1時間。もし思ったよりもサーフがきつければ他の浜に向かわなければならない。

南伊豆 入間南伊豆 入間君掛根から三ツ石岬までは、さっきよりもウネリが大きい。
時折三ツ石岬が隠れてしまうようなウネリがやってきてビックリする。

富戸の浜富戸の浜のサーフは、昨年の12月に来た時と同じような感じだったので迷うことなく上陸。
不安の中の全員集合 南伊豆1日目〜下田から富戸の浜〜

いつも焚き火をする辺りは、前回お泊りになった方の使用跡が残っていた。
木の枝を何本も立てているのはトンビ除けだったんだろうか?

富戸の浜 フェザークラフトウィスパー16時を過ぎると陽が沈み始め、浜に引き上げたウィスパーがシルエットになった。
この美しいカヤックの生産が終わってしまうんだなぁ…と思うと、とても寂しい。

富戸の浜富戸の浜薪を集め火を起こす。
持って来た竹輪と天かすで簡単なツマミを作り、まずはキンキンに冷えたビールをやる。
太陽は少しの間、水平線を真っ赤に染めていたが、ほどなく見えなくなった。
しかし、海に沈んだ後も空を照らして真っ黒な雲を浮き上がらせている。
なんだかみょ〜にノンビリするなぁと思っていたら、仲間のいないキャンプは久しぶりだということに気づいた。

ビールが無くなるころ、ちゃんこ鍋を作り熱燗に移行。
この上なく快適である。

残念ながら今日合流できなかった仲間に連絡すると、何人かから返信があった。
仕事で来れなかったハマちゃんの悔しそうな顔が目に浮かぶ。
キッカーは、美味しそうな魚を沢山釣り上げ、今日は西伊豆で車中泊をしているらしい。
向こうも楽しそうだ。

天の川が見えて来た。

(2日目につづく)