キャンプ解禁 南三浦1日目〜松輪から毘沙門〜

夏の喧騒が終わり、やっとシーカヤックのシーズンになってきた。
今年の夏は、どこにも遠征できなかったので、待ちに待ったシーズン到来である。

伊豆半島では、6〜9月の間はキャンプが禁止されている。

静岡県キヤンプ禁止条例
https://www.pref.shizuoka.jp/kyouiku/kk-080/campkinnshi.html

キャンプ禁止区域一覧 禁止期間 6月1日から9月30日まで
https://www.pref.shizuoka.jp/kyouiku/kk-080/documents/29campkinsikuiki.pdf

キャンプ禁止区域のご案内(リーフレット)
https://www.pref.shizuoka.jp/kyouiku/kk-080/documents/29camorifretto.pdf

これらのWEBページやリーフレットを読む限りでは、禁止されているのは指定された海岸と地域だけなので、海水浴場でもなく、陸(おか)から人がやって来れないような場所はキャンプ禁止の対象外なのでは?…と思ってしまう。
しかし、伊豆で営業するアウトフィッターの大御所である西伊豆コースタルカヤックスのWEBページでは、はっきりこう書いてある。
「6月1日〜9月30日まで県条例でキャンプ場以外のキャンプ行為が禁止されております。」
たぶん、地域によっては個別に条例を定めていたり、漁協や漁師さんの解釈の違いもあることから、いらぬトラブルを避ける為に、そのような "自主規制" をしているんだろう…と思う。
ならば、その地域で遊ばせてもらう我々は、そこで生活するアウトフィッターの邪魔をしてはならない。
潔く、「6月1日〜9月30日は伊豆ではキャンプ禁止」を守るべきだ。
キャンプの話し

そんなこんなで、9月30日と10月1日の週末。
10月1日はキャンプ解禁なので、10月1日午前0時以降にテントを立てればOK?みたいな考え方もできなくはないけど、ここは"李下に冠を整さず"の精神で、三浦でのキャンプツーリングに決めた。
もともとソロでも行く気だったので、直前になってからその旨をカヤック仲間に連絡すると、考えてる事はみんな同じらしく、アレヨアレヨと言う間に5人揃ってしまった。

町内会の公園掃除を回避して参加するキッカーは毘沙門から出艇。
大漁旗を掲げながらキャンプ地への凱旋を狙っている。
残りの4人は菊名海岸に集合した。
ふむ…北風が強いのでコンディションは良くない。
年寄りカヤッカーは、めんどくさい海況でパドルを振り回したくないので、ダメ元でワンチャンが戸津浜の状態を見に行くことにした。
しかし、現地に到着し電話してきた第一声は海の状態ではなかった。
「途中の泥道で車が進まなくなって出れないかと思った。帰りも同じとこを通るのやなんだけどぉ!!」
「んで、海はどお?」
「ダメだと思う」
ふむ…こりゃ半島の南側から出た方がいいね。

帰りの泥道も無事クリアしたワンチャンが車を泥だらけにして戻ってきた。
「スタンドでタイヤだけでも洗ってきたら?」
「行ってくる!!」
のんびりした休日の朝である。

松輪ハマちゃんの勧めで、松輪にやって来た。
すでに駐車場は満杯状態だったけど、なんとか場所を"作り出して"停めることができた。
ここから出るのは初めてなので、なんだか新鮮な気分だ。

P9300009.jpg11時過ぎに出発。
いつも酔っ払いバトルを繰り広げるこの2人は、なんだかんだ言いながら並んで漕ぐことが多い。

三浦半島 大黒谷グリーンランドパドル Gパ30分!!だけ漕いで、キャンプ地に到着。
「私は歩いてキャンプ地に行こうかしら(^^;」などと話していたワンチャンは大喜びである。

男4人が持って来たグリーンランドパドル(Gパ)を並べてみた。
左から、キク2号、塩島パドル、キク1号改、キク3号、クラトワ(フェザークラフト製)。
ちなみにキク1号改は、薪になる運命だったものを私が譲り受けたものである。
残り物には福がある

IMG_3124.jpgキッカーはイトヨリダイを釣り上げていた。
ありがたい!!
入江の先端で捌いていると、フェザークラフトが近づいて来た。
何度かお会いしたことがあるTさんだった。
今日は2人のパーティで横浜市金沢区の八景島から漕いで来て、明日は逗子まで行くらしい。
30分しか浮かんでいない我々とは大違いである。

(あとがき)
Tさんのお友達のmasaさんが、ことの詳細をブログに書いていました。
http://masa-log.net/?p=6519

三浦半島 大黒谷三浦半島 大黒谷 夕陽いつもテントを張る場所は、だいぶ草木が伸びていた。
その状態を見たワンチャンは、水が染み出している半洞窟の近くにテントを張ったものの、上を見上げると今にも崩れ落ちて来そうな岩壁がある。
念のため別の場所にテントを移した方がいいとアドバイス。
実際この辺りは落石が多く、いつかの夜も遊歩道の辺りへ何度も石が落ちていた。

やることがないので、明るいうちから缶ビールの栓を開け、みんなの近況を聞く。
イイダーは、なんと1人乗りのフォールディングカヤックを注文したらしい。
納期的には今回のツーリングにギリギリ間に合うかもしれなかったらしいが、結局間に合わなくて、今回の艇は不知火。
フジタのタンデムカヤックとへっぽこインフレータブルカヤックを駆使して、家族で積丹に行ったり、釧路川の源流部を息子と漕いだりしてた。
年に3回しか漕がないと公言しているくせに、やる気があるのか無いのかわからない。
ハマちゃんとキッカーは、夏に佐渡島にソロで遠征していた。
ハマちゃんは相川の辺りでハルに穴を開け、キッカーは虫嫌いな私のために弾崎にロシア製の防虫スプレーを置いて来てくれたらしい。

三浦半島 大黒谷 夕焼け北風の音は聞こえない。
いい夜になって来た。

(2日目につづく)