大人のワンウェイ 2日目〜黒百合平から稲子湯〜

2日目、いつものように4時半に目が覚めた。
外はすでに薄っすらと明るい。
気温は1.5℃だけど、風がないので、トレントシェルジャケットとマイクロパフの重ね着だけで寒くない。
朝飯は、蟹のあんかけ丼と昨夜ジップロックに作っておいた一夜漬け、それと味噌汁。山で食べるいつもの朝飯。

昨日早寝したテント泊の人が出発。
今日は横岳までをピストンするらしく、天狗の奥庭ルートに向かった。
私は、いったん中山峠まで戻り尾根ルートを使う。

IMG_6125.jpg東天狗岳への尾根ルートは、ところどころで岩を超えて行くけど危険ではない。
ただ、濡れている時の下りは気をつけた方がいいかも。

IMG_6135.jpg稲子岳方向。
遠くに見えるのは浅間山?

P6110009.jpg天狗の奥庭ルートを登ってくると、この場所で尾根ルートと合流する。
奥庭ルートもななかな良さそうなので、次に来る時は、このルートで登ってみたい。

P6110012.jpg頂上が見えた。

P6110014_20210611.jpg一ヶ所だけルートが不明瞭な所があった。
その場所は「◯」印に向かうのではなく、その手前にあった「⇨」の指示でトラバースするのが正解。
夏と冬ではルートが違うのかな?
下の方に見える岩だらけの場所が "天狗の奥庭"。

IMG_6143.jpgIMG_6144.jpgIMG_6146.jpg東天狗岳山頂に到着。
平日なので独占。
標高は2,640メートルで、向かいに見える西天狗岳の方がちょっとだけ高い。
往復しても40分なので、後から思えば行ってみればよかった。
まるで双子のピークの様につけられた名前だけど、山容を見るかぎり、形成された状況も岩質も異なる様に見える。
北アルプス、中央アルプス、南アルプスそして、南八ヶ岳の山々がパノラマのように広がっている。
そして、眼下に目をこらすとしらびそ小屋とミドリ池が見えた。
思い立ったが吉日とはよく言ったもので、天気がいい時に来れて良かった!

IMG_6148.jpgIMG_6153_20210611.jpgこのまま尾根を進めるのは気持ちがいい。
山地図に書いてあった「クサリ」ってこのことなの?全く問題なし。
その先の崖にかかっていた鉄の橋の所で、ソロの女性ハイカーとすれ違う。橋は見た目とは違いしっかりしている。

IMG_6156_20210611.jpg振り返ると、先ほどすれ違った女性が山頂にいた。

IMG_6158.jpg根石岳に続く白と緑の稜線。
ダイナミックな硫黄岳とのコントラストが美しい。

IMG_6159.jpgこの辺りは板状節理(ばんじょうせつり)が露出している。
玄武岩が多い柱状節理と違い、板状節理は安山岩であることが多い。
どのようにマグマが流れ、どのように固まったのか興味が尽きない。

IMG_6171.jpgIMG_6172.jpg振り返って見た景色。
この辺りは北八ヶ岳に含まれるみたいだけど、どちらかと言うと中八ヶ岳と言う方がしっくりくる。

P6110019.jpg根石岳山頂。
この先に根石岳山荘が見える。
根石岳山荘は建て替えたのかな?想像していたよりも綺麗。

IMG_6174_20210611.jpgIMG_6175.jpg箕冠山(みかぶりやま)の分岐。
これまでとは全く趣の違う道を歩いて、夏沢峠に向かう。

夏沢峠の山びこ荘は休業中。
ここから本沢温泉に向かってひたすら下る。

IMG_6180.jpgIMG_6181.jpg本沢温泉に近づくと硫黄の匂いがしてきた。
そして、なにやら土が黄緑色に変色している場所に出た。
山岳会の女子と那須岳に行った時、女子2号が硫黄が吹き出している穴に手をかざし、体中硫黄くさくなったことを思い出した。
地獄と天国 〜那須岳〜

野天風呂の標識があったので、どんな所なのか見に寄ってみた。
風呂は、硫黄岳が正面に見える沢の谷間にあった。
写真の下に小さく写っているのがそれで、湯船は木の板で塞いであり、思ったよりも小さい。
服はどこで脱ぐんだろ?

P6110021_20210611.jpg本沢温泉から1時間ちょっとでミドリ池に到着。
さっきまでいた天狗岳が正面に見える。
ここまで来ればもう着いたも同じなので、小屋でカレーとビールをもらった。
頭の中はラーメンになっていたのに、小屋のコロナ対策で汁物の提供はやめているらしい。
最近カレーが苦手で、昨年尾瀬で食べたタイカレー以来、カレーは食べていなかったが…仕方がない。
窓の外では、いつものリスとウソが忙しそうに昼飯をついばんでいる。

IMG_6188.jpgグリーングリーンな稲子湯までの道。

IMG_6190.jpg稲子湯温泉に到着。
受付でタクシー会社の電話番号を教えてもらい、大人ワンウェイの最後の仕上げでタクシーを手配した。
タクシー会社は小海駅の近くにあるらしく、普段なら30分程度で来るらしい。
アイスクリームを食べながら待つこと30分。
麦草峠まで20分。料金は約6000円だった。
なぜか麦草峠の駐車場はガラ空き。
ん〜〜なんで?

さて、2週間後は山岳会のイベントで再び八ヶ岳にやって来る。
テーマはチャリ&ハイク。
晴れるかな?