イオと日本沈没

今年になって、映画館で観た新作映画は20本。
NETFLIXでは主に、昔観た映画を観たりしているけど、最近よく観るのはNETFLIXが製作した映画だ。
NETFLIXと言えば動画配信サービス…というイメージだと思われがちだけど、実は独自の映画やコンテンツを製作している。

2019年は139億ドル、2020年はコロナで製作が減ったものの118億ドル。
そして2021年は、なんと170億ドル以上がコンテンツ製作に使われた。
170億ドル…ってピンとこない?
これは、日本円に換算すると1,933,155,000,000円…え〜と…1.9兆円?!😳

映画情報サイト「DOLLY9」では、NETFLIXオリジナルの魅力をこう伝えている。
======= 記事から抜粋 =======
Netflixは、現在では利用者数の増加に伴って、多くの制作費をつぎ込むことが可能となっており、劇場用映画作品と遜色ないクオリティの作品が多くなっています。
しかしNetflixでは、興行収入などの成績に大きく影響せず映画づくりが可能となっているため、より内容重視でクリエイターの本来描きたい作品が作ることができるのです。
それゆえ、大味な展開などにはなりづらく、きっちりと物語が展開するという魅力が強みとなっています。
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ここ数年のつまらない劇場映画と比べると、「しっかり地に足のついた作品」が多いのも頷ける。

最近、NETFLIXオリジナルのSF作品を3つ続けて鑑賞。
観た順番で紹介する。

2019年に配信された『ユピテルとイオ 地球上最後の少女』(原題:IO)は、地味でアクションが少なく登場人物は2人だけ。
ちなみに、邦題の "ユピテルとイオ" は、イタリアの画家コレッジョの作品「Jupiter and io」で、映画の中にも登場する。
配信当時の邦題は『イオを目指して』だったのかもしれない。

2020年に配信された『ミッドナイト・スカイ』(原題:The Midnight Sky)は、ジョージ・クルーニーとフェリシティ・ジョーンズというアカデミー賞クラスの俳優が主役で、宇宙船外のシーンなど『ユピテルとイオ』と比べれば、特撮シーンが多いものの、全体を通して流れるのはどうにもならない世紀末感。

そして昨晩、いつもなら寝る時間の21時に何気なく観始めたのは、2018年に配信された『エクスティンクション 地球奪還』(原題:Extinction)。
奇想天外なストーリー…というか発想で、眠気も忘れて最後までイッキに観てしまった。

最初の2作品共通で言えるのは、どちらもいい意味で "地味" ってこと。
劇場映画を見慣れている人のレビューを読むと「眠くなる…」みたいものが多いけど、私はその世界観や、そこからイメージできる登場人物の考え、そして自分ならどうするだろうか…という想像をができて、充分楽しめた。
そして、『エクスティンクション』は…、これは何も予備知識無しで観るのがおすすめ。


最後は余談だけど、記事のタイトルにもしたので書いてみる。
今年TBSの日曜劇場で放送された『日本沈没-希望のひと-』もNETFLIXで配信されていたので観てみた。
CGで表現された、街が壊れていくシーンなどは、それなりに見栄えがしたものの、脚本、登場人物のキャスティングやキャラクター設定、セリフなどがお子ちゃまレベルで痛々しかった。
TBSの公式サイトを見ると、サブキャッチは「信じられるリーダーはいるか。」とあるが、そもそもこのキャッチのせいで演出がヘンテコになったのかもしれない。
最近の日本映画で興味を引くのはインディーズ作品ばかり。
日本映画が衰退してしまったのは、観る側のレベルが問題なのかな…って思っていたけど、単純に作り手側の問題のような気がしてきた。