僕たちにできること 〜海での安全を考える〜

ツーリング仲間のタケさんからメールが来た。
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昨日、逗子から荒崎まで漕いだのですが、一つ残念なことがありました。
これまで何度も上陸している漁港の脇(漁港内?)の浜で上陸したら「カヤック等入港禁止」と書かれた看板がたっていました。
嫌な予感がしつつ撤収していたら、案の定、地元の漁師に注意されました。2週間ほど前に漁船とカヤックが衝突する事故があって、カヤッカーが大ケガしたそうです。
上陸前に、荒崎沖で、近くを通った漁船から「ここは船の通り道だ。通るなら旗ぐらい立てろ!」と拡声器で怒鳴られました。あの辺りはカヤックに対する印象が極めて悪くなっているようです。
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ふむ…ついに三浦もか…
タケさんは、海でのマナーはもちろん、使わせてもらう漁港や地元の人達に対しても礼儀正しく接している人なので、少なくても海上で怒鳴られるような人じゃない。

ちなみに、2週間前にあった漁船とカヤックの事故というのは、たぶん "2ヶ月前" の間違いで、実際こんな事があった。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1304130021/

今年5月に城ケ島と三崎港の間がカヤック航行禁止になったのも、たぶんこの事故がきっかけだと思う。
漁協の人達も安易に決めたわけではないと思うし、きっと以前から「危ないなあ〜」と思う事が何度もあって、いよいよ堪忍袋の尾が切れたんじゃないだろうか。

今年の3月23日に三戸浜から毘沙門を往復した
誕生日はハマダイコン 〜三戸浜から毘沙門〜
この時、三崎港相模湾側堤防の横で、漁船の漁師さんから「もっと離れろっ!」と注意された。
その漁船は停まっていたので、船尾から15メートルくらい離れた所を通過して、甲板にいた漁師さんに挨拶をした後だった。
長井での事故から10日後だったので、漁師さんもピリピリしてたのかもしれない。

昨年の12月に伊豆へ行った時は、妻良でこんな事を聞いた。
玉虫色の空 〜南伊豆 妻良周辺〜

IMG_6819.jpg

漁師さんから見れば、カヤックはとてもちっぽけで、海の上では目立たず、危ない障害物なのだろう。
ひょっとしたら、海でのルールやマナーを知らないままカヤックを漕いでいる人もいるかもしれない。
でも、自分が知る限り、三浦で漕いでいるカヤッカーは十分にルールを守っているし、変な事をして海から閉め出されたら困る…と考えている人が多い。
また、自然や景観を大切に考え、海上に浮遊しているゴミを拾ったり、浜に流れ着いたゴミを掃除している人も少なからずいる。

どうすれば認めてもらえるんだろう?
三浦の海を漕ぐ全てのカヤックが旗を立てれば解決するんだろうか?
それも必要かもしれない。
でも一番大切なのは、一つの海を利用する人達がお互いを理解し、信頼し合える関係を作ることじゃないだろうか。

三浦には、「三浦半島セイフティシーカヤッキング連絡会」というものが存在する。
2000年には下記のようなコメントも発表されている。
http://members.jcom.home.ne.jp/mpssn/frame1052.html

いま僕たちが抱えている問題は、10年以上前からすでにあって、それを解決していこうという動きがあった。
WEBサイトを見る限り、活動は不定期のようだけど、"シーカヤッカー" との連絡窓口となり、自治体や漁協の方達との接点となる為の大切な組織だと思う。
三浦は日本全国の中でもとびきりマリンスポーツが盛んな所で、カヤッカーも多い。
この三浦が全国のモデルとなり、全ての人が安全に海で仕事ができ、そして楽しめるようにしなければいけない。

海では「利害関係」なんて無い。
まずは、"害" を感じている人の意見に耳を傾ける事から始めなければならない。
シーカヤック初心者の自分にできることは何かあるだろうか…
僕は機会ある毎に地元の人達に話しかけ、お互いの事をわかりあえる様にしたいと思う。

そういえば、フェザークラフトのアクセサリーの中にはデッキフラッグがない。
youtubeで海外のツーリングの様子を見ても、旗は見かけない。
ん〜〜…海外では旗は必要ない?

タケさんのメールを見たイイダーから返信があった。
「今度の旗は凄いよ、度肝抜いちゃうよ♪」
ふむ!
これまで何度か違う意味で度肝を抜かれてきたけど…。

イイダーこれまでのデッキフラッグ実地テスト
大人の休日はワイルドにいく 1日目〜弓ケ浜から奥石廊〜
新艇披露 城ヶ島ツーリング

どうかフェザークラフトにも付けられる旗を開発して、今度こそ "凄い!" と言わせてほしいものである。