積極的千葉の勧め 1日目〜金谷から富浦〜

週末は天気もイマイチで気温も上がらず、あっちこっちで風が強い予報。
さてどうするか…こんな時はいつも、伊豆は?⇨三浦は?⇨日本海側は?などと調べた最後に、じゃあ千葉は?…という感じで海況を調べている。
地理的?地形的?なものなのかどうなのか、南房総の辺りは、他と違う予報が出ている事が多く、「じゃあ千葉かあ〜」という感じで行くことが多い。
そんなふうに決めているからなのか、これまでの千葉遠征は50%の確立で行きか帰りのどっちかで撤退している。

ちなみに、千葉の金谷港までは、公共交通機関を乗り継いで行ったとしても、地元駅から1時間半以内で着いてしまうので、「遠征」というには近過ぎる。
でも、船に乗って行く場所は、時間とは関係なく「遠征気分」にさせてくれる。

P4190004.jpg

今回も、そんな感じの流れで千葉行きを決め、土曜日朝のフェリーで金谷までやって来た。

いつもはフェリーの入る金谷港から出艇しているけど、今回はフェリー乗り場からも近い金谷海浜公園から出る事にした。

カヤックを組立て始めると、思いがけずポカポカな陽気になりシャツ一枚になった。
「え〜こんなんじゃショーツで漕げちゃう?」とイイダー的甘い考えが脳裏をよぎったが、出艇する頃には太陽も雲の後ろに隠れてしまい、しっかりパドリングパンツとジャケットを羽織るはめになった。


浜から出艇すると、近くにいた漁船の人に声をかけられた。

「ここからはカヌーを出せない事になっているから、次回から気をつけて」

えっそうなの?
確かに南からこの浜にエントリーする時は、堤防が死角になって漁船の出入りが見えなくて危ない。
でも、逆の場合はしっかり港を確認できるので、カヌーが禁止になる理由がわからない。
漁師さんは、この浜からボートを出して、漁港の出口辺りでウロチョロ遊ぶ人だと思ったのかもしれない。
確かにそれだと危ない。
でも、自分はササ〜っと漁港を横切るだけなので、ここでは、久留和と同じように堤防を大きく迂回して、漁船の方に迷惑をかけない様にすればいい…と解釈することにした。

P4190006.jpg

フェリーから見た海はけっこうバシャバシャしていたけど、漕ぎ出してみると海は穏やか。
久しぶりの追い風で快調に距離を稼いでいく。

P4190008.jpgP4190007.jpgP4190012.jpg

大六海水浴場手前の離れ小島の脇を通って勝山の方へ抜ける。
川の様な流れがあるので、漕がなくてもカヤックがゆったりと進んでいく。

それにしても、海藻が多い。
海底から伸びたホンダワラが海面をただよい、たくさんのヒジキが岩に張り付いている。
東京湾で沈没した貨物船から流れ出た重油は、富津を中心にこの辺りの沿岸にも流れ着いた。
豊かな海が人間によって汚されるのは悲しい。

P4190014.jpgP4190018.jpg

勝山を過ぎ、少し岩井袋の方に行った辺りで昼飯にした。
この日の干潮は13時。
潮が引いた海藻の海岸に上陸したけど、昼飯を食べ終わった45分後にはもっと引いていた。

空全体を分厚い雲が被い、思ったよりも寒いので、上陸後すぐにアンダーを一枚追加した。
パスタと具抜きのブルスケッタをビールで流し込み、コーヒーで一息つく。

P4190019.jpg

休憩が終わりカヤックを浮かべると、何やら海水が赤くなっている。
なんだろう?油っぽい感じではなかったので、重油じゃないと思うけど…。

P4190023.jpg

出発。
海藻を掻き分けながらカヤックを進めバウを南無谷崎に向けた。
静かでいい入り江だった。

P4190025.jpg

岩井の湾に入ると、東からの風に波が押され、思ったよりも漕ぎづらい海が広がっていた。
毎回この海域は穏やかで漕ぎ易かったけど、残念ながら今回ばかりは違うようだ。
でも、この嫌な感じも風裏になる南無谷までなので、我慢して進んで行く。

P4190032.jpg

南無谷では風も無く静かな海が広がっていた。

他の場所に比べれば透明度は高いけど、冬の海のキリっと感はない。
気温は冬、海の中はもう春。
館山に近づくにつれ、海水温も温かくなってきているような気がする。

P4190035.jpg

夕方の様に暗くなった海を漕いで富浦の海岸に上陸した。
明日も今日みたいに寒いんだろうか…。夜には雨も降りそうだ…。
キャンプはしない。

(2日目につづく)