逆光ワンウェイ 〜葉山から諸磯〜

我々にはまったく関係ないクリスマスイヴとやらを翌日に控えた12月23日火曜日の祭日。
前日にハマちゃんから送信された「私は明日三浦で今年のシメとする予定です。」メールで、冬眠していた4名が冬の三浦を漕ぐ事になった。

電車組みのハマちゃんとキッカーは逗子海岸から出艇し、車組みの私とワンチャンは葉山公園で2人が到着するのを待ち構える。
今回は(も)ワンウェイの為、車組みの1台はゴール予定地の諸磯に置いてある。


なんと!
葉山公園から出るのは今年初めてだという事に、公園に到着してから気がついた。
ふむ…いったい私は今年どこを漕いでいたんだろ?

今日は最近の寒波はどこかに行ってしまったようにポカポカで、朝8時からの組立ても、指が凍えることなく順調。
そして骨折していた右手も順調。
まだテンション掛けは左手を使うけど、90%くらいは回復しているような感じである。

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カヤックを水際に降ろした。
穏やか!快晴!ポカポカ!
散歩をする人達も気持ち良さそうだ。

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ワンチャン艇も準備完了。
あとは電車組み二人の到着を待つだけ。
今日は富士山がくっきり見えて最高!

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電車組みが到着。
一緒に漕いだのは一ヶ月前なのに、なんだかとっても懐かしい。

RIMG0015.jpg(撮影:ハマちゃん)


挨拶もほどほどに10時には葉山大浜を出発。
最初の休憩ポイントは、不知火号漂流の地「荒崎」である。
ただし、波があって上陸できない時は黒崎の鼻になるかもしれない。
救助隊出動 2日目〜荒井浜から久留和〜

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久留和から立石の辺りある定置網の末端から富士山を望む。
まるで相模湾を挟んで対岸の小田原辺りまでブイが繋がっているようだ。

小田和湾

小田和湾を横断。
静かすぎて不思議な感じ。

荒崎(撮影:ワンチャン)

荒崎には上陸できなかった。
正確に言えば、波の合間を見計らって抜ければ上陸できない事もなかった。
しかし、グループツーリングの場合は、なるべく不要なリスクは犯さない方がいい。
荒崎を回り込み佃嵐崎に向かう。

RIMG0020.jpg(撮影:ハマちゃん)


第二休憩地点候補の黒崎の鼻に上陸して昼飯にする。

毎回小技を駆使した飯を持参するハマちゃん。
本日の献立は、ホカッチャとトマトの何とか、それに赤ワイン、食後は直火式エスプレッソメーカーで立てたコーヒーをすすっている。
ふむ…インスタントラーメンやパンをかじっている、我々一般人とはちと違う。

そして、今回もキッカーの怖い冒険話しを聞き出す。
山で滝の崖をよじ登っている時に岩に似た色の大きなカエルを掴むと"少し"焦る…とか、毒蛇がいた時は遠心力で遠くに放り投げる…とか、etc…etc…。
そんな話しを淡々と話しては、聞いてる我々をポカ〜ンモードに落し入れてくれる。

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のんびり休憩した後は、もうひと漕ぎ。
冬の三浦西海岸を北から南に向かう時は、終止逆光の海を行くことになる。
逆光は正面の風景が墨絵の様になってしまい、海面下の様子も見えづらいので普通はあまり好きではない。
しかし、たまにはこんな逆光の中を漕いで行くのもいいものだ。

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振り向くと順光の海。
海も空もキラキラ輝いている。


諸磯上陸後は、冬にしては気合いの入った日差しでカヤックもしっかり乾いた。
そして、パッキングの終わった電車組みの二人を三崎東岡のバス停まで送った後で、ワンチャンと葉山公園に戻った。

木曜日、ハマちゃんからメールがあった。
どうも今週末にキッカー共々伊豆でキャンプツーリングを企んでいるらしい。
ふむ…この日電車組みだった二人は、今回の三浦を今年のシメとはできなかったようである。

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