30分のロスタイム 1日目〜菊名から毘沙門〜

7月14日 土曜日。
今日から続く三連休の前半は、奇跡的に抜群の海況になりそうだ。
しかし、天気が良すぎるのも考えもので、気温は横浜でも35℃まで上昇するらしい。
もちろん今年最高。
盆地の甲府では40℃近くになるそうなので、それに比べれば5℃も低いが、それでも「めちゃ猛暑」なのは確かだ。
当初、電車移動を考えていたが、急遽娘の車を使えることになったので、楽をして菊名海岸まで車で向かうことにした。

とは言っても、天気のいい三連休の土曜日なので、のんびりしてたら車を停めるスペースがなくなってしまいそうなだ。
早めに家を出て6時に現地に着くと、駐車場の端には、キッカーの青いダイハツが停まっていた。
この時間はもう海に出て、釣竿を振っているはずだ。
コーヒーを飲みながら海を眺めていると、「海の歩き方」のワンボックスがカヤックを5艇積んでやってきた。
車の誘導をお手伝いしたあと、少し話をする。
「もう少し僕の車を反対側に寄せましょうか?」
「いえ大丈夫です。思ったよりも(駐車場が)空いていますね?!」
「ですね。停まっていた車が出て行ったりするので、よくわからないです。」
「今日はどこまで行くんですか?」
「毘沙門まで行ってキャンプします。」
「いいですねぇ、他にも誰か来ますかねぇ?」
「来るかもしれないですね、去年の台風で使えなくなった浜もあるので。」

今は雲が太陽を隠し、思ったよりも暑くない。
この隙に、カヤックを組み立ててしまうことにした。
汗ひとつかかない。

P7140003_20180714.jpg少し早い気もするけど、やる事も無いので8時に出艇。
菊名から出るのは去年の誕生日以来だ。
南風バースディ
この時一緒に漕いだワンチャンは、かれこれ1年近くカヤックに乗っていないはずだ。
ちなみに、ハマちゃんと私が、カーボンウィスパーをパーツ取りで狙っている事は本人も気づいている。

沢山の釣りボートや釣りSUPが浮かんでいるので、片っ端から釣果を尋ねてみた。
誰も釣れていない…。
ふむ…キッカーもダメかなぁ。

P7140011.jpg雨崎の住人は8名。
戸津浜は夏場の喧騒はまだない。
大浦海岸は、海の家が建ち海水浴客がチラホラ。
劔崎は、釣り人がチラホラ。
三連休初日にしては、人出が少ない気がする。
みんな「35℃」に恐れをなしているのかもしれない。

干潮時間帯なので横瀬島はスルー。
潮の透明度もイマイチ。

P7140012_20180714.jpg城ヶ島まで行くのが面倒になったので、直接キャンプ地の毘沙門に向かう事にした。
他のキャンパーが来るかもしれないけど、この時間なら一番乗りできるだろう。
9時半に到着。予想通り毘沙門の浜は盛大に潮が引いていた。

IMG_20180714_2927.jpg浜の遥か手前でカヤックから降り荷物を出していると、キッカーからこんな写真が送られて来た。
85センチあるらしい。
今日は豪華な夕飯になるが、ふむ…こんな事なら白ワインを持って来るんだった。

荷物だけ持って貝殻が敷き詰められた浜に上陸。
干潮時間はまだ先なので、カヤックはそのまま放置し、午後潮が上がってきたら浜まで引っ張る事にする。

IMG_6002.jpgこの時間になるとさすがに太陽の威力が凄い事になっていて、早く日陰を作らないと溶けてしまいそうだ。
テントとタープを張り終わり、日陰の下でクレイジークリークに座ると、もう何もやる気がなくなってしまった。
そして、クーラーから出したキンキンに冷えたビールを始めると、ますます何もやる気がなくなった。
夏なので仕方がない。

IMG_6006.jpg干潮の岩場では何人かの漁師が貝をとっていたが、炎天下での作業は大変そうだ。
「どうでした?」
「う〜ん…あまりとれないねぇ」
と言って、籠の中を見せてくれた。
夫婦が海岸を歩いて帰る様子は、まるで一枚の絵を見ている様だった。

IMG_6007_20180714.jpgビールを飲みながら海岸を散歩していたら、こんなものを見つけた。
ここで朽ち果てたカメの人生はどんなだったんだろう?
残念ながら、三浦で生きたウミガメを見たことがない。

IMG_6014_20180714.jpg菊名から車で毘沙門にやって来たキッカーのクーラーを二人掛かりでキャンプ地まで運び、料理する前の釣果を見せてもらった。
今日集合予定の4人では食べきれないので、半身だけ食べる事にする。

IMG_6008.jpg14時過ぎにハマちゃんが到着。
三戸浜から出艇し、あっちこっちに立ち寄った後、毘沙門まで我慢できずに宮川で生ビールをやっつけて来たらしい。
夏なので仕方がない。

そして、使用パドルは苦節ウン年で手に入れた伝説のアリュートパドルである。
使う度に紐をぐるぐる巻かなければならないので、デイツーリングではお目にかかれない。
たぶん普段使いでこのパドルを使っている人は世の中に1人もいないと思うので、もし青いウィスパーに乗るアリュート・パドラーを見かけたら、ぜひ声をかけて見せてもらってください。

暑いので、ハマちゃんもタープを張ろうとしたもののポールを三戸浜に忘れて来たらしい。
そうなると日陰の面積が三人だと心もとないので、キッカーのタープを追加で建築。
ロープワークがからきしわかっていない私は、キッカーからインクノット(巻き結び)のレクチャーをしてもらう。

IMG_6017.jpgIMG_6016.jpg17時4分、電車で三浦海岸までやって来た旅人イイダーが菊名海岸を出発。
ん〜〜遅い!!
今日の日の入りは19時なので、黙々と漕げば暗くなる前に到着できる…と思った矢先、イイダーからのメールが着信。
「エアを入れ忘れたので、一旦浜に戻りました。」
報告メールはいいから、さっさと再出艇しなさ〜〜い。

とりあえず、4人が揃う事になったので、キッカーがスズキの解体作業に取り掛かった。
胃袋もコリコリした食感で美味しいですよ…って事なので、捨てずにキープ。
お店には出回らないスズキのキモも食べたことが無いので、それもキモ醤油用にキープ。

P7140015.jpgだんだん日が傾いて来た。

P7140017_20180714.jpg18時41分、未だイイダー到着せず。
念のため、上陸側の浜にありったけのランタンを点灯させ、焚き火も起こして目印を作ったものの、どんなに目を凝らして見ても、カヤックの船影は見えない。

P7140021.jpg19時22分、さすがに暗くなって来た。
イイダー暗闇パドリングの新記録達成である。
新艇披露キャンプツーリング
ここをキャンプ地とする

ふと、スマホを見るとイイダーからのメールを18時43分に受信していた。
「暗くなって来たので、ここで独りでキャンプします。」
"ここ"ってどこだ?
電話をすると、どうも剣埼灯台の真下にある浜にいるらしい。
後から聞いたところ、エアを入れ忘れただけでなく、シーソックを裏返しで着けていたりして、出艇しては浜に戻る…という事を何度か繰り返したらしい。
ふむ〜あと30分早く出ていれば、無事到着したものを…。
そして、話を聞いているうちに、なぜそんなに出たり入ったりしていたか理由がわかった。
なんと!! 昨年の11月にアルピナ-1を手に入れ進水式をした後、使うのは2度目だった!!(@@;
こんなクソ暑い日にわざわざ電車で持って来なくても、快適な漕ぎ日和の日はいくらでもあったろうに…。
旅人誕生

兎にも角にも、イイダーは豪勢な食事にありつけず、独りフナムシの大軍に囲まれて寝る事になってしまった。
合流できなくて残念である。

P7140024.jpg(2日目につづく)