日曜日の安全策 〜城ヶ島と三崎〜

3月17日 日曜日、今日は午前中は晴れて行楽日和だけど、午後からは風がビューンと上がり、15時には雨も降ってくる…という予報だ。
昨日も16時からの雨を的中させていた天気予報なので、今日の雨も的中するのだろう。
午前中は最高のカヤック日和なのに、午後からは最低のフォールディングカヤック日和になってしまう。
昔なら、こういう日は前日にカヤックを組み立てておき、早朝にカヤックをカートップして海まで行きサクッと漕いで帰還する…ってな行動をしていた。
しかし、自宅がマンションに変わってからはそんな行動もできず、カヤックキャリアはベランダの物入れに入れっ放しである。

前日までは、トレーニングを兼ねて今年3回目の三浦アルプスを歩きに行くか…と考えていたけど、次回の三浦アルプスは「仙元山で夕陽を観る」というテーマがあるので、別の場所を歩く事にした。
「11時30分 そば新にIN」という目標を打ち立て、三崎口駅から三崎港まで歩き始めた。
今日は、渡し船で城ヶ島に行き、南海岸を歩いてそば新で漬け丼、城ヶ島大橋を渡って三崎に戻り、いつもの店でビールとワインをもらい、雨が降り出す15時までに自宅に戻る…という完璧な計画である。

IMG_8803.jpgプラスチック製の道が張り巡らされ、私的には魅力を失った小網代の森への入り口を過ぎた先に「引橋」という交差点がある。
車で通る時は特に何も考えずにいるけど、この交差点の先に"本物" の「引き橋」がある。
油壺駐車場から荒井浜へ下る途中にあった新井城(荒井城)は、三方を海に囲まれ非常に守りの固い城だった。
そして、唯一陸からこれる場所にかかっていた橋が「引き橋」である。

IMG_8804.jpg5.6キロ歩いて、三崎のうらりに到着。
渡し船の時間まで少し時間があったので、うらりの中を見学。
いろんな店があって楽しいかも。ちなみに、このたち魚は5"本"で680円。

IMG_8832.jpg10時30分発の渡し船に乗船。
乗客は私を入れて3人。ちなみに右端の男性は、切符を販売する係員。
三崎口駅から城ヶ島までバスで行くと400円。渡し船は500円。
バスでサクッと行くか、5.6キロ歩いた上に+100円払って城ヶ島まで行くかどうかは、価値観の問題である。

IMG_8833.jpgたった5分の船旅で城ヶ島に到着。
降りぎわに気になっていた事を聞いてみた。
「城ヶ島と三崎の間は、今でもシーカヤック禁止なんですか?」
「はい。ここは漁港なのでカヤックはダメです。」
ふむ…やっぱり。
禁止されたのは2013年5月だから、かれこれ6年になる。
残念だけど、白秋海岸から出艇したり、シーカヤックで漬け丼を食べに行くことは、これからもできないだろう。
僕たちにできること 〜海での安全を考える〜

IMG_8838.jpgIMG_8841.jpg南海岸を歩くのは久しぶり。
ポカポカ陽気の中で、ハマちゃんがキャンプをする時は、どこにテントを張るんだろ?…とか考えながら歩く。
馬の背洞門に近い海岸の方が、砂が貝殻混じりになって気持ち良さそうだ。
ウミウはまだ越冬中。

IMG_8843.jpg予定よりだいぶ早くそば新に到着。
ご主人は元気、数年前から手伝っているおじさんもテキパキと仕事をしていて気持ちがいい。
今は店に出ていない足の悪かった奥さんも、元気なんだろうか?
聞こうと思ったけど、聞けなかった。
そして、食べたかった漬け丼は、やっぱり絶品。

IMG_8844.jpg食後の腹ごなしを兼ねて、城ヶ島大橋を渡り三崎の町に戻る。
白秋海岸の海は、透明度絶好調。
カヤックでは来れないけど、今度スノーケルをやりに来てみようかな…。

IMG_8848.jpgルンルンの扉は壊れ、尼野風呂店のシャッターは下ろされていた。
ちょっと寂しい。
三崎の誘惑

IMG_8849.jpgいつもの店に到着。
さっそくビールをもらう。
店の斜向かいのビルの入口に「ユニバーサル広告社」という名前があった。
見覚えがないので、店の主人に聞いてみた。
「向かいのユニバーサル広告社って、営業してるんですか?」
「あ〜あれはドラマのセット。終わったんだけどそのまま残していったんだよね。」
調べてみると、それは2017年の秋にやっていたテレビドラマだった。
私は去年の秋にもこの店に来たけど、その時はテラスを使わなかったので気がつかなかった。

少しすると、隣のテーブルに杖をついた年配の男性がやって来た。
私のテーブルを指差してビールを注文した。
そして、まだ飲み終わっていないのに2本目を注文して、店の主人に注意されている。
「そんなに飲んだら危ないからダメ」
「△※#&=$!」
「ダメダメ、転んだら骨折れちゃうんだからぁ」
「△※#&=$!」

こちらは、ビールの後にワインを飲もうと思っていたのに、なんだか注文しづらくなってしまった。
おじさんがフラフラしながら杖をついて立ち上がり、転びそうになりながら店の中に入って行った。
「ダメダメ、そこの段差でも転びそうになってるんだから絶対にダメ」
「△※#&=$!」
どんな交渉をしているのか聞こえなかったけど、少しすると諦めて帰って行った。
「地元の人ですよね?」
「そお、年金をもらうと飲みたくなっちゃうみたい」

IMG_8852.jpgこちらは、フラフラの酔っ払いではないので、ようやく2杯目のワインをもらう。
ドーナツは30メートル離れた所にあるこの店の姉妹店ミサキドーナツからテイクアウトしてきた。
しばらくすると、これまた近所のおじさんがフラフラしながら隣のテーブルに座った。
「なんか今日はフラフラしている人が多いなぁ」
などと主人は笑っている。
田舎の商店街はのどかなのである。

15時近くに地元駅まで戻って来た。空は快晴。
天気予報では今から1時間後には、雨になるらしいが本当だろうか?

(あとがき)
結局この日、雨は降らなかった。