江の島に向かう気持ち 〜鐙摺小浜から腰越〜

12月29日 日曜日。
明日は月末の仕事があるので遊べない。
大晦日の天気予報は大荒れ。
となると、今年遊べるのは今日しかない!!…ということで、カヤックを浮かべることにした。
と言っても伊豆を日帰りするほどのパワーはないので、またもや三浦である。
最近の三浦は南側が荒れている事が多く、必然的に葉山周辺をウロチョロしている。
数えてみたら、例年1〜2回しか来ないのに、今年は5回もウロチョロしていた。

IMG_2140.jpgやって来たのは、鐙摺の小浜海岸。
ここは、CHAYAやラ・マーレの前にある小さな浜。
時々、CHAYAでコーヒーを飲むために上陸しているけど、ここから出艇するのは始めてである。
仕事…時々パドリング

カヤックが組み上がり、浜に下ろしていたら貸ボート屋のオヤジさん(鈴木さん?)が、しめ飾りを持って原付でやって来た。
挨拶をすると、暮れの風予報について、親切に注意をしてくれた。
それほど歳は違わないんじゃないかと思うんだけど、まるで子供に諭すような口調なのはなぜ?

IMG_2136.jpgIMG_2139.jpg浜には、誰かの落書きが残っていた。
「死ぬまでにあいみょんに会いたい」
「きっと会えるよ おばさんより」
あいみょんって誰?アイドルか誰か?…って検索してみたら、日本のシンガーソングライターだった。

8時半に出艇。

PC290004.jpg逗子湾の中まで進むと、予報通りの北東風が抜けていて、風で飛ばされた飛沫がデッキを濡らした。
前方には、まだ定置網が残っているので、少しだけ迂回する。

PC290007.jpgPC290011.jpg大崎の手前からカヤックをまっすぐ進めるのが難しくなった。
風は6〜9メートルでそれほどでもないけど、北東からの潮流が川の様に流れている。
無駄に体力を消耗したくないので、流れに乗って沖出ししつつ進路を修正していく。
由比ヶ浜沖まで来ると流れの状況は多少良くなり、カヤックをコントロールしやすくなった。ただし、風速は落ちていない。

PC290015.jpg腰越海岸に上陸。
スプレーを沢山浴びてパドリングジャケットは潮だらけ。
イイダーに「浮浪者みたい」と言われたお尻のダクトテープを隠すため、上からナイロンパンツを履き、脱ぐのがめんどくさいジャケットの上によれよれになったフリースを羽織った。
ふむ…このかっこの方が「浮浪者みたい」に見えるような気がする。

今日は食堂で美味しいものを食べるつもりでいたので、サーフショップのスタッフにお勧めの店を聞いた。
「しらすやさんがいいと思いますよ。」
しらすやとは腰越漁港の向かいにある地魚料理専門店で、134号線を車で走っていると目に付く店だ。
基本的に地元の人が普通に使う食堂を探している自分としては、あまり気乗りしない。
そのまま国道を歩いて腰越漁港に入り、立ち話をしていた漁協の若者にも尋ねてみた。
「しらすやでいいと思いますよ〜。」
というちょっと投げやりっぽい返事が返って来た。
天邪鬼な私は、しらすやを横目で見ながら電車道まで出て、海鮮料理の看板が出ている食堂に入った。

IMG_2141_20191229.jpg注文したのは、静御前。
義経と縁(ゆかり)のある腰越らしい名前のメニューで、しらすのかき揚げ丼が美味しかった。

PC290017.jpg腰越海岸に戻り、コーヒーを一杯飲んでからカヤックに乗り込んだ。

PC290020.jpgおさまったと思った風は、午後になっても吹いていた。

今から約110年前の1910年1月23日、逗子開成中学校の生徒たち12人が乗ったボートが七里ヶ浜の沖合いで転覆し、全員が亡くなった。
その日は、小坪から出艇し、江の島でお昼ご飯を食べて戻る途中だった。
ボートは定員オーバーかつ無許可で、江の島では漁師に出艇を止められたらしい。
そして、午後になって強くなった西風で転覆した。
私が高校生の時、友達が置いていったオートバイが気になり、免許を持っていなかったにも関わらず、夜中に走り回った事がある。
逗子・小坪から舟を出し、江の島に飯を食いに行く…というのは、大人になった自分でもワクワクする行動だ。
中学生くらいで身近にボートがあれば、「行っちゃおうかっ!!」という気分になるのもわからなくもない。

稲村ガ崎公園に建っている「ボート遭難の碑」は、ずっと七里ヶ浜の海を見ている。

PC290025.jpg小坪で並走した中学1年生くらいのウィンドサーファー。
彼は、この葉山の海をどんなふうに見ているんだろう?

IMG_2143.jpg小浜に帰還して撤収。
平日500円、休日は1,300円で24時間停められる駐車場と海岸の位置関係はこんな感じ。
貸ボート屋さんが営業している時は、邪魔にならないように注意したい。

IMG_2146.jpg葉山公園のような水道はないけど、トイレは、鐙摺食堂の前に公衆トイレがあり、漁港で新鮮な魚も買える。
江の島に行く時は、使える浜かもしれない。

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