困った時は粟島だ 1日目〜内浦から釜谷〜
超大型の台風16号が沖縄に向かっている。
太平洋側の沿岸では、またもや大きなウネリが入ってくるだろう。
場所によってはカヤックを出せる所もあるかもしれないが、かき回された海は透明度を失ってしまう。
波に揉まれることを好むカヤッカーもいるかもしれない。しかし自分は歩く様に海を旅したい…と思い地図を眺めていた。
そうだ!粟島があった!

3連休初日の夜明け前に自宅を出発し、400キロ先の岩船港に向かう。
高崎を過ぎた辺りで、雄大な朝を迎えた。
都心を離れるまでの渋滞もなく順調にドライブ。
出発する前は「遠いな〜」と思うが、ひとたび出発してしまえば「なんだか楽しい」となるから、人間の気持ちは不思議だ。
フェリーの出航は10時半。
iPhoneにインストールしたナビタイムの画面では岩船港には9時到着予定と表示されている。

岩船港の近くにあるコンビニで一番忘れちゃいけないもの(ビール)を仕入れ、無料の駐車場に到着。
パックカートを装着して、乗り場に向かおうとすると、手荷物預かり係の人に呼び止められた。
係「荷物が3つなので追加料金がかかります」
私「パドルも1つに数えるんですか?」
係「はい数えます それはカヤックですか?」
私「はい」
係「カヤックは別料金で330円です」
私「去年は取られませんでしたよ それに他の人が持っている大きな荷物と何が違うんですか?」
係「カヤックにはかかるんです 今回だけは無料でかまいませんが次回からはよろしくお願いします」
係の人達はみなさん感じのいい方で規則を守っているだけなんだけど、どうか折りたたみカヤックについては、釣り人達が持つ大きなバッグと同じ扱いにしてもらえないでしょうか?
それとパドルを手荷物1個に数えるのも勘弁してもらえると嬉しい。
粟島汽船さん、よろしくお願いします。


普通船は1時間半の船旅。
穏やかで蒼い海が広がっていて、なんとも気持ちがいい。
しかし…それにしても人が多い。なんで?

粟島到着。
去年使った浜を今年も出艇場所にする。
⇨粟島 2日目〜内浦から内浦〜
この場所は旅客ターミナルからも近く、ミニ公園なのでトイレと水道も完備。砂浜は小さいけどカヤックを出す場所としては完璧!
日向を避けて道路でセットアップをしていると、なんだか次から次に人が集まって来た。
何事だろうと思い、近くにいたオジサンに話しかけてみた。
私「ここで何かあるんですか?」
オ「今日は今年初めてのタコ捕りのイベントがあるのよお フェリー混んでなかった?」
私「あ〜混んでました混んでました 何人くらい参加するんですか?」
オ「釜谷でもやるけどこっちでは50人くらいかなあ 沢山捕れた人は表彰されるんだよ」
お〜なるほど、いい企画だ。
ちなみに、チラシは粟島観光協会のサイトで見れます。
http://awa-isle.jp/news/?p=217

準備完了。ビールも積んだ!
岩の上にいるのは、タコ捕りの人達。


1年と1ヶ月ぶりに浮かんだ粟島の海。
なんだか海水が異様に温かいし空気は熱い!粟島は9月でも超真夏モード。


暑い!熱い!
前方から4艇のカヤックがやって来て、内浦キャンプ場の近くに上陸するなり、みんな同時に海に飛び込んでいる。
こっちも、30分ほどしか漕いでいないのに、サーフブリムをバケツ代わりにして頭から海水をかぶった。
去年と同じだ!
⇨粟島 2日目〜内浦から内浦〜

沖を向くと一面ブルーの世界。

"熱い海域" を抜け、矢ヶ鼻を越える。

矢ヶ鼻を越えた先にある静かで小さな湾。
あまりにも平和で、しばしの間漂ってその空気感を楽しむ。

この水路を抜けると風景が変わり、岩礁地帯が現れる。


八幡鼻。
この山の上には展望台があり、陸上からもダイナミックな風景が楽しめる。行ったことはないけど…。


同じ場所で後ろを振り返ってみた。
波も風も無いので、この岬を越えても海況は穏やかなまま。

潮の透明度は絶好調。
浅い場所では、島一周全てで海底が見渡せる。

狭い岩の間もスイスイ。


鳥居岩。
昨年は本州側の水害で信濃川から大量のゴミや流木が吐き出され、粟島の西海岸一帯を被っていた。また、その影響で発生しただろう沢山のアブが海上に漂う流木の辺りにブンブン飛んでいた。
今年の鳥居岩は、海中も海上も綺麗!
少し沖を2艇のカヤックが通っていくのが見えた。鳥居岩に興味はないらしい。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |

宿のある釜谷を通り過ぎ、キャンプ場の手前にあるゴロタ浜に上陸してスノーケル。
潮も綺麗だし海底の雰囲気も良かったが魚の数は少ない。
この場所で存在感のあるのはイシダイだった。

16時過ぎに釜谷海水浴場の小さな浜に上陸。宿はすぐ近くに取っておいた。
風呂に入った後、近所の商店で買ったビールを海岸で飲む。絶対的に心地いい。
釜谷に泊まれば粟島の夕陽が見れるってことだ。
広間で食べる夕食は他のお客さんも一緒。
タコ捕りイベントに参加した福島から来た仲の良さそうなオヤジ三人組、マダイを釣りに来た鶴岡の人と楽しく会話しながらいただいた。
キャンプだとこうはいかない。
(2日目につづく)
(あとがき:2017-8-20)
粟島では下記のような制限ができました。
これから粟島でシーカヤックをしたいと思っている方は、トラブルにならないように十分気をつけて下さい。
⇨粟島海域レジャーに関する海面利用協定