三崎の誘惑 〜三浦岩礁のみち〜

以前、三崎で飲んでいる時に耳寄りな情報を聞いた。
「美味しいやきとり屋さんがありますよ。」
私ににとって、三崎はまぐろではなく"やきとり"。
大好きな音羽以外に美味しい店があるなんて…、灯台元暗しの様な話しだ。
「そこのホッピーは、焼酎の量が多くてホッピーが少ししか入らず、少し飲んではホッピーを足しながら飲まないとすぐに酔っぱらっちゃうんですよ。」
ふむ…
それは伊勢佐木町のあの店よりも、危険なホッピーなのであろうか?
とにもかくにも、一度その未開拓のやきとり屋に行ってみなければならない!(きっぱり)
しかし、その店は日曜日が休みである。
となれば、土曜日に行くしかない。


5月3日 土曜日。
カヤックで三崎に向かおうと思ったものの、残念ながら今日は午後から風が上がる予報。
しかし、一度その気になったやる気(行く気?飲む気?)は、そんな事では萎まない。
海がダメなら、陸から行くのみ!
しかし、ただ電車とバスを乗り継いで三崎まで行っても、美味しいやきとりは食べられない。
三崎口からバス通りを歩く?
否!
三浦半島には、「三浦岩礁のみち」という、その名のとおり海岸線沿いに歩ける道がある。
南三浦をカヤックでツーリングすると、あっちこっちに釣り人がいるので、歩ける道があるってのは、なんとなく知っていた。
しかし、その"道?"がどこからどこまで繋がっているのかはわからない。

三浦市の「三浦・岩礁のみち」のWEBページを見ると、起点は松輪で終点は宮川。
三浦市「三浦・岩礁のみち」
神奈川県「関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)」
とりあえず、15時半三崎到着を目指す為、逆算して剣崎のバス停辺りから歩き始めることにした。

三浦海岸駅に降りると、剣崎行きバスの出発時間が迫っていた。
これを逃すと30分以上待つことになるので、昼飯も仕入れず飛び乗った。
終点の剣崎でバスを降り、バス通りをショートカットして江奈湾に出た。昼飯は途中にある商店で仕入れた。
12時前だけど、のどかな江奈湾を見ながら少し早めに腹ごしらえをすることにする。

江奈湾の奥には干潟があり、カヤックでは侵入できない。
三浦半島には、小網代湾、毘沙門湾そして江奈湾の3ヶ所に干潟があり保全されている。
江奈湾干潟保全プロジェクト

毘沙門

白浜毘沙門天経由で、岩礁の道に出る。

毘沙門 三浦・岩礁のみち

海に出た。
ここからは、三崎に向かって岸沿いに歩いて行く。
ただし、三浦市の案内によると終点は「宮川」となっている。
はてさて、私は三崎まで辿り着けるのであろうか…。

毘沙門 三浦・岩礁のみち

振り返るとこんな感じ。
釣り人の車が数台停まっている。

毘沙門 三浦・岩礁のみち

それにしても、潮位が低い。
そして、14時過ぎの干潮時間に向かってもっと潮は引いていく。
今日歩くに際して、潮位の事はまったく考えていなかったけど、今日の干潮時間と潮位が、この先大きな意味を持つことになる。

毘沙門 三浦・岩礁のみち

観音山、毘沙門洞窟を過ぎ、こんな道を歩いて行く。
ふむ…潮が高い時に来たらスリルありそう。

盗人狩り 三浦・岩礁のみち盗人狩り 三浦・岩礁のみち

盗人狩りを陸から行くとこんな感じ。
いつもは下から見上げているので、なんかピンとこない。

宮川 三浦・岩礁のみち宮川 三浦・岩礁のみち

去年の9月に遊んだ "三浦で一番ワイルドなキャンプ地" を通過すると、宮川のヨットハーバーがある。
キャンプの日 1日目〜三戸浜から宮川〜

宮川から先に向かう。
ほどなく釣り人もいなくなった。
果たして三崎まで行けるんだろうか…。
すでに道らしきものは無くなり、ところどころにあった案内板も無い。

宮川 三浦・岩礁のみち宮川 三浦・岩礁のみち

最初の難関に到着。
満潮の時は、たぶん海から少し突き出しているだろう石の円柱が、今は所々壊れた状態で立っている。
ふむ…満潮時と干潮時のどっちがいいかわからない。
クリア。

宮川 三浦・岩礁のみち

次の難関に到着。
さて、"元" 橋だった所の上を歩いて渡ろうか、はたまた下に降りて海の中を歩いて渡ろうか…
で、海の中を行くことにした。
幸い干潮時間だったので、靴を少し濡らしただけでクリア。
もし満潮だったら上を行くしかなかったけど、たぶん濡れているだろうから危ない。
どうりで釣り人がいないわけだ…。

宮川 三浦・岩礁のみち

干潟になった場所を通過。
ここは干潮時間帯でラッキー。
もし、満潮時の時だったら波をかぶりながら崖沿いを行くしかないだろう。

三崎

なんとか三崎の町に到着。
達成感あり。
夏になったら、満潮の時に山岳会の連中を連れて来て、水着で歩くのも楽しいかもしれない。

目的のやきとり屋は17時に開店なので、いつもの店で食前酒を飲んでから行くことにした。
写真の店の看板は、今の私の気分を代弁してくれている。

ビールとワインで準備運動が終わった後、目的だった初見参のやきとり屋ののれんをくぐった。
はてさてそのお味は…音羽の完勝〜!
やっぱり音羽は日本一のやきとり屋である。