三浦ミステリーツアー 1日目〜三戸浜から毘沙門〜

1月16日 土曜日、昨日は野毛で新年会があり、朝起きた時は7時を回っていた。
今日はキッカーが三戸浜からカヤックを出し、南三浦でキャンプをすることになっている。
土曜日の夕方から日曜日は風が上がる予報だったものの、朝一番で予報を確認すると、雲は広がるけど風は7〜8メートルの北風なので帰り道で少し頑張れば大丈夫っぽい。
久しぶりにリジットに乗るキッカーは9時半に三戸浜到着予定なので、自分は10時過ぎに諸磯から出て合流するつもりで、準備を始めた。
スーパーで食材の買い出しをして、横浜横須賀道路に乗ったところで気が変わり、やっぱり三戸浜に向かうことにする。

三戸浜に着くと、すでにキッカー艇は浜に降ろされていた。
「後から追いかけますから先に出てていいですよ。」
「フェザークラフトの組み立てってじっくり見たことがないので見せてください。一緒に出ましょう。」
同じファルトボートとは言っても、キッカーのバタフライカヤックス・クルーソー(改)とフェザークラフトでは、構造や考え方が違うので、当然組み立て方は全く違う。

三戸浜出艇は11時過ぎ。
長らくお待たせしてゴメンナサイ。
本日の海況はバッチリで気温も高く、最初に着ていたReedのアンダーは脱いでしまった。

荒井浜透明度が高いので、荒井浜に寄り道。
いつものことながら雰囲気がいい。

P1160008.jpg最近、キッカーは自作のグリーンランド・パドルで練習をしている。
最初に漕いだ時は、5分で二の腕が痛くなってしまったけど、漕ぎ方に慣れたせいか、今日はどこも痛くならないらしい。
ちなみに、今のは試作で今度は2分割できる遠征仕様のパドルを作るようだ。

諸磯 SUP諸磯では、SUPのパーティーがツアー中。
葉山あたりのショップがこっちまで遠征してきたんだろうか?
今日は海も穏やか、気温も暖かいので楽しそうだ。
それにしても、SUPの普及はすごい!そしてみんな元気!

三崎堤防久しぶりに三崎堤防の脇を抜けて城ヶ島へ向かう。
明日は、この場所を向かい風に逆らいながら戻ることになる。

城ヶ島穏やかな城ヶ島南岸を行く。
大きなウネリが入っている時は、そこら中でブーマーや高い波が立ち、陸地の近くを漕ぐ事は出来ないけど、今日と明日は大丈夫。
午後のこの時間はウミウ見学の観光船がたくさん通るので、赤羽海岸には明日近づいてみようと思う。

鋸山@hi-centigrade
(写真使用については本人の許可をいただいています。)

ここで不思議な光景を目にした。
東京湾を挟んだ対岸はもちろん千葉なのだが、先週登った鋸山の様に見える山の北側に立派な独立峰が見えている。
なんだかとても高い。
「あれ?あんな所にあんな山ってありましたっけ?ここは数え切れないくらい来ているけど、今まで気がつかなかったなぁ。」
「あ〜ほんとですね〜、そういえば気がつきませんでした。」
「千葉県で一番高い愛宕山は南房総にあるから違うし…またキッカーの宿題ですね。」
「帰ったら地形図を見て調べておきます。」

翌日、キッカーから連絡があった。
「対岸の内房に見えていた山ですが、地形図で見たところ向かって左側の?だった山が鋸山で、右側の山は双子峰の富山349.5メートルだと思われます。」
「ん〜〜鋸山が独立峰ってイメージないんですが…」

その後、この件をネットで調べていたら、「単行列車の枕木に揺られて」というブログの写真に行き当たった。
三浦半島・城ヶ島の旅
そうそう正にこの山だ!
この記事の中で「標高329mの鋸山もこうして見るとなかなか高いです。」と紹介されている。
キッカーにも連絡する。
「鋸山みたいですね。これでモヤモヤがスッキリしました。鋸山は東西方向に尾根が伸びているので、房総から離れた城ヶ島から見ると、背後の尾根が重なって見えるんでしょうね。」
なるほどぉ〜そうなのかぁ。

そしてツーリング2日目、我々はもう一つのミステリーを目撃する事になる。

P1160026.jpgさて、本日のキャンプ地に向かいましょう。
ここから見る限り、上陸できそうな浜も見えなければ、快適にキャンプできそうな場所にも見えないけど、確かにその場所はある。

P1160027.jpg P1160032.jpg到着。
潮が引いている時は、上陸・出艇が厄介なのがたまにきず。
サクッとテントを張って、私がリビングのインテリアをセッティングしている間に、キッカーは大量の薪を集め火を起こし始めた。
傍らでは、この場所に住んでいる猫が、我々の様子を興味あるのか無いのかわからない表情でジッと見ている。

ドッカ〜〜〜ン!
近くで崩落が2度ほどあった。
あらためて我々のリビングの上を確認する。

明るいうちは、ハイカーと数人の釣り人、海藻を集めるオバサンが通りかかった。
釣り人に声をかけてみる。
「どうでしたかぁ?」
「だめだめ。なんや今日はここに泊まるんだか?」
「はい。」
「ひぇ〜」

P1160038.jpg P1160041.jpg明るいうちから焚き火を囲みノンビリする。
缶ビールを2缶開けると、薄暗くなってきたので、真っ暗になる前に磯へ貝を引っぺがしに行く。
マツバガイ(傘貝)とイボニシガイがあった。
ちなみに、上の写真の左下に小さく写っているのが我々のテントである。

焚き火 P1160046.jpg 焚き火 雲一つ無い空が広がり、すでに隠れてしまった太陽が水平線を赤く燃やしながら、夜の帳を下ろしてきた。
キッカーは流木を削り、ロースト用の串を作っている。

IMG_5813_20160116.jpg私は、相変わらずキムチ鍋で熱燗をやる。
キッカーが炙ってくれたトウモロコシとチキンが抜群に美味い。

猫が目を光らせながら崖の上に登っていく。
そして夜も更けた頃、何かの鳴き声がした。
その数秒後、6つの光る目が遠くの草むらから飛び出し、もの凄いスピードで海岸を走り抜けた。

(2日目につづく)