一日の価値 〜葉山周辺〜

1月27日 水曜日。
私の会社は水曜日が休みな不動産屋さんではないので、休みは土日と祝祭日。今日はれっきとした出勤日である。
隣の部屋の誰も見ていないテレビでは、「今週末の天気はイマイチで寒気も入り寒くなるからお気をつけあそばせ…」と、お天気おねえさんが警告している。
ところが、今日の天気は晴れ!
「気温は高く、3月初めの陽気になるので遊びに行かないと損しちゃいますわよ…」と言ってる気がする。

いつもの水曜日と同じ時間に起床し、いつもと同じように朝の仕事をこなし、いつもと同じ時間に朝飯を食べ、そして「今日休みます」と会社のスタッフにメールを入れた。
海況を調べると、城ヶ島を含む三浦半島の南岸はウネリが入っているようだ。
そして、風は強くないものの風向きはコロコロと変わる。
考えること1分、今日は葉山辺りからカヤックを出し、久しぶりにCHAYAにでも寄ってノンビリすることに決定。
そうと決まれば時間は超余裕。気温が上がり手がかじかまずにカヤックを組み立てられる時間に家を出た。

葉山公園 駐車場 久留和か葉山公園か…ファルトに優しい葉山公園に向かうことにした。
公園に到着すると、入り口に係りの人がいない。あれ?っと思って横の案内板を見ると、な〜んと駐車料金は無料。
そうかそうか、夏場以外の平日は無料のままだったのを忘れていた。

平日なので海遊びの人は誰もいないかと思いきや、SUPの人が準備を始めている。
「おはようございます。今日は暖かくなりそうですね?」
「おはようございます。暑いです。」

“葉山”カヤックを海岸に運ぶと、一艇のフィッシングカヤックが戻ってきた。
「どうでした?」
「ダメでした。ベラばかり。風向きが変わって沖は波が出てきたので戻ってきました。」

色は綺麗だけど少し濁っている海に浮かび、とりあえず名島に向かう。
この「とりあえず名島」というのは、この辺りをホームゲレンデにしているカヤッカーの合言葉のような気がする。
相模湾を挟んだ正面には、たっぷりと雪を被った富士山があり、そこから続く山並みも雪化粧している。
この写真をSNSにアップするとコメントが入った。
「岩山の上にペンギンがいて、その向こうに巨大な氷山が見えました。」
豊かな想像力で感心する。

名島名島周辺の潮は、いつ来ても透明度が高くて気持ちがいい。
昼飯は森戸辺りで食べ、食後にCHAYAのテラスでコーヒーでも…と思っていたものの、正面に小坪が見えて気が変わった。
小坪では今、高層ホテル建築の是非をめぐって大問題が勃発している。
Save Our Kotsubo -オリンピックに便乗した、逗子町づくり条例に反した開発は要らない-

久しぶりに海から小坪を見てみようと思う。

“小坪大崎のサーフポイントでは沢山のSUPサーファー達が波と遊んでいた。
この場所は、稲村ヶ崎と並ぶ日本有数のサーフスポットで、沢山のサーファーに愛されている。しかし、高層ホテル建築と同時に開発される港湾整備で防波堤が延長されると、この場所は消滅する。
サーフポイントへの影響

オリンピックが開かれるたった2週間の間、VIPや大会関係者が使う施設を作るために、市民に愛されている場所を壊すなんて…、絶対に許すわけにはいかない。

葉山 森戸北浜葉山 森戸北浜小坪に寄り道したので、森戸の食堂で昼飯を食べる予定も変更。
いつもの森戸北浜に上陸して、予備で持ってきていたラーメンを食べることにした。
この辺りも潮が綺麗。

葉山 森戸北浜いつもの場所に陣取りピクニック。予報通り気温も上がりポッカポカで気分がいい。
いつかこの浜の住人になりたいものだ。

P1270027.jpg再出艇すると、予報とは違って何故か6メートルの南風が吹いている。
名島を過ぎ、芝崎辺りまで来ると風は静かになった。

葉山 芝崎カヤッカーはいないけど、SUPはいたる所にいる。
皆さん、仕事はどうしたの?

葉山 葉山公園 大浜 葉山 葉山公園 大浜真冬のドンヨリ空とは無縁な景色を楽しみながら、出始めたウネリに押されて大浜に帰還。
公園内では、クルーソーを撤収している方がいたので、話しかけてみる。
「今日はどこまで行かれたんですか?」
「三戸浜まで行って来たんですが、帰りは波が出て少し大変でした。」
「浸水します?」
「いえ、水はぜんぜん入らないですね。」
「コーミングの後ろや、デッキの縫い目の辺りから入ることもないですか?」
「ないですねえ。」
「フレームの剛性はどうですか?」
「波のあるところでは、適度にたわむので安定していますよ。」
ふむ…、キッカーのクルーソーとはだいぶ違う。
ちなみに、この方のクルーソーは、4年前に購入したコックピットポッドで、キッカーのは最新のトランスフォーマー。
違いは、作られた年とモデルだけだ。

今日は、いい気分転換になった。
一日の長さは同じだけど、何をしているか、どこにいるかによって自分の中で起こる変化にはだいぶ違いがある。
どっちにしても、日々大切に過ごしていきたいと思う。

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