夏眠からの目覚め 〜伊豆浮島周辺〜

夏眠(かみん)…生物が夏の高温乾燥の季節に活動を一時停止すること。(ブリタニカ国際大百科事典より)
長かった眠りから目覚めたいと思った。

IMG_4365_20201013.jpg10月13日 火曜日、約3ヶ月ぶりにカヤックを持って海に向かっている。
天気は快晴。
西湘バイパスから見える海は薄オレンジに染まり、浮かんでいる船は上下に揺れていない。
昨日までは、西伊豆か南伊豆のどちらかを考えていたが、今朝3時半の風予報を見て西伊豆行きを決めた。
キャンプはしない。

PA130002.jpg浮島からカヤックを出すのは…8年ぶりだった。
西伊豆調査隊 〜浮島から安良里〜
この岩山の間の水路を抜けて堂ヶ島方面に出れる浮島のワクワク度は、出艇場所として浜比嘉島の次に高ポイントである。
ようこそ沖縄 〜浜比嘉島から浮原島〜
ただし、たまにダイバーの人達がこの下で潜っているので、その時は注意が必要。

PA130005.jpg岩山を抜けると、堂ヶ島の島々が影絵のように浮かんでいた。
陽が当たった明るい海もいいけど、早朝、陽影になった場所を漕ぐのはもっと好き。

PA130009.jpg浮島海岸の"裏手"にあるゴロタ浜は人が少ないのでお気に入り。
こんなに穏やかな場所でも、風が吹き、海が荒れると岩山に穴を開けるほどのパワーで波が押し寄せて来る。

PA130011.jpg観光地の堂ヶ島には行かず、田子方面に北上することにした。
水面に空が映り込む程の凪なのに、田子島に向かう途中では2ヶ所ハッキリとした潮流があった。根のある場所かどうかはわからないけど、その場所だけ海面が盛り上がりカヤックが揺さぶられた。

PA130014.jpg黄金崎に向かう。

PA130015_20201013.jpgそういえば10日前、南伊豆を漕いでいたハマちゃんが3匹のウミガメに会ったって言ってたなぁ〜と考えながら漕いでいると、安良里の手前で丸い頭が海上に現れた。
潜っては顔を出しを3回繰り返した後、姿が見えなくなった。
海でウミガメに会えると嬉しい。
ちなみに、何度も伊豆に来ているワンチャンは、これまで一度もウミガメを見た事がないらしい。
おっとりしたウミガメも、危険生物からの回避能力に優れているのかもしれない。

黄金崎の手前にはダイビングショップのブイが浮かび、「これ以上近づくんじゃねぇぞ」という暗黙の脅しを感じる。
ここと雲見のダイビングショップはあまり好きじゃない。

PA130026.jpgIMG_4368.jpg安良里の近くの休憩場所だった砂浜は、砂がすっかり流されてしまい、荒れたゴロタ浜に様変わりしていた。
仕方がないので、田子まで戻り昼飯にする。
本日の献立は、賞味期限が迫っていたペンネに、はごろもフーズのまぐろガーリック醤油を絡めてみた。
見栄えはパッとしないけど、味はなかなかいい。

今日はウェットを持ってきてるけど、潮の透明度がイマイチなので出番は無し。

PA130028_20201013.jpgこの場所ではいつも写真を撮ってしまう。
白い岩は、青森でもみられるグリーンタフかな?

PA130032.jpgPA130038.jpg田子の海蝕洞エリア。
中から大砲のような音がする穴もあれば、小魚が群れている穴もある。
ファルトボートで狭い穴を通過する時は、細心の注意が必要。

PA130046.jpgまさに穴だらけ。

IMG_4369.jpg南伊豆なら下田に泊まって一杯やるところだけど、西伊豆からなら事務所まで3時間かからない。
いつものようにコインパーキングに車を乗り捨て、野毛で2年ぶりに豊漁となった秋刀魚を焼いてもらった。
ちなみに、秋刀魚が獲れなくなったのは近年海水温が上がったことが主な原因。なんでもかんでも「中国のせいダァ」ってわめいている輩は恥ずかしい。

map_20201013.jpg