波の音中毒

定期的、それもかなり短い周期で波の音を聴きたくなる。
できれば、ビールやワインを飲みながらボ〜ッと海を眺められる場所がいい。

IMG_5185.jpgってことで1月8日 金曜日、寒くて風が強い日だけどそんな場所に行ってみることにした。
向かったのは荒井浜。
以前はよく昼飯上陸していた荒井浜だけど、ここ数年はとんとご無沙汰。
それも、海ではなく陸から向かうのは、山岳会でキャンプした時(いつだったかすら覚えていない)以来かもしれない。
山に行かない山岳会

IMG_5187.jpg荒井浜で昼飯を食べる時は、決まって「ひげ爺の民宿」に寄るけど、今日は「海の美術館」にお初の訪問。
入り口を開けて、レジのところにあったブザーを押すと、中から感じのいい主人が出てきた。
「外でもいいですか?」
「いいけど寒くない?」
「大丈夫です。寒かったら店の中に入ります。カルボナーラとコーヒーをください。」

手作り感満載の質素なテラスに座ると、カップとお菓子が運ばれて来た。
「本当に寒くない? 中はストーブを点けたからどうぞ。」
「陽が照っていればポカポカなので今のところ大丈夫です。」

IMG_5190.jpgカルボナーラも到着。
食欲をそそる見た目で、味は香辛料が効いていて濃いめ。

IMG_5193.jpgIMG_5195.jpg一匹の猫が屋根から降りて来た。
ヤギちゃんだ。
私の向かいの席に座って話し相手になってくれたり、手摺りの上で暖かいお腹を触らせてくれた。

この店は、砂浜の上にあるので海との距離が近い。
食事をしていると、まるで沖縄本部のオン・ザ・ビーチ ルーのテラスにいるような気分になって、なかなかよろしい。
荒井浜はクサフグが産卵に来る。台風で地形が変わった後は産卵場所が少し移動したらしい。

IMG_5197.jpg1時間半ほどのんびりして帰り道。
新井城址の近くには、田辺大愚の句碑がある。

外海は荒れゐて 月の油壺

これは、外海は荒れているけど油壺の湾内は月が写りこむほどに静かである...という事を読んだ句で、油壷の穏やかな入り江をたった数文字で言い表している。
そして、このブログの常連さんである北原白秋が読んだ歌。

油壺しんととろりとして深し しんととろりと底から光り

さすが白秋さんである。