ライアンとブレイク

2回続けて映画の話。
遅ればせながら2019年に制作された「1917 命をかけた伝令」(原題:1917)をNETFLIXで鑑賞した。
この映画は、サム・メンデス監督の意欲作で、なんと全編ワンカット!!
まっ全編ワンカットと言っても、実際はところどころでわからないように繋いでいるんだけど、そんな事どうでもよくなるような出来栄えの映画で素晴らしかった。

私は、戦争の悲惨さを表現せず、派手なだけの銃撃戦や、兵器の美化、戦果や兵士をヒーロー化する映画はクソ映画だと思っている。
戦争映画で思い出すのは、スティーヴン・スピルバーグ監督の「プライベート・ライアン」(Saving Private Ryan)、クリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」(Letters from Iwo Jima)、沖縄戦を描いたメル・ギブソン監督の「ハクソー・リッジ」(Hacksaw Ridge)。
これらの映画は、自分に戦争を経験させてくれた。
ただし、映像が強烈なだけに、何度も観たいとは思えないけど…。

国連の旧敵国条項には「日本」の名前があり、第二次世界大戦が終わって76年経っているにもかかわらず未だに削除されていない。(1995年の国連総会で該当項目の削除が決議されたが、憲章の改正手続き上、削除されていない)
1990年、「日本は世界平和に貢献していく」として、旧敵国条項の削除を米へ打診していた。
それから31年経った今、日本は世界平和にどんな貢献をしたのだろうか?
米国の顔色ばかり気にして「核兵器禁止条約」には、未だに反対の立場だし、
2017年ノーベル平和賞 -核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)-
南西諸島にはミサイル基地を作り、空母への改修を前提として製造した「いずも」と「かが」を空母に改修することが決まった。
特に、空母の保有は日本の専守防衛の範囲を逸脱し、どう考えても憲法違反の可能性が高い。
また、岸田 "操り人形総理大臣" は、「敵基地攻撃能力」や「先制攻撃能力」が必要などと寝言を言っているが、上記のミサイル基地や空母の保有化は、それを前頭とした準備なので確信犯でしかない。
まともな外交をせず、米国の言いなりに戦争の準備を進める日本は本当に哀れだと思う。


プライベート・ライアン


硫黄島からの手紙


ハクソー・リッジ


1917 命をかけた伝令

(あとがき:2022-1-9)
日本でも真実の戦争を教えてくれた作品がある。
野火」(2015年)
この世界の片隅に」(2019年)

それと、忘れちゃならないのが水木しげる。
実際の戦場を経験し片腕を失った彼の作品は、マンガというジャンルを超えている。
学校の図書室に置き、戦争を知らない世代に伝えていかなければならない作品だと思う。

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