漂流 〜吉村昭の本〜

読書復活
昨年「月3冊」という目標を立てていたものの、最終的には18冊しか読めなかった。
なんと月1.5冊という体たらく。
9月までは月2冊をキープしていたけど、18冊目に読み始めた吉村昭の「海も暮れきる」を、なかなか読み進めることができず停滞してしまった。
結局、「海も暮れきる」は11月まで読み粘ってみたものの途中でギブアップ。
最後は、吉村昭の「間宮林蔵」を読み切って2021年が終わった。

そして、2022年。
今年に入ってからの読書ペースはなかなかいい感じで、今日、吉村昭の「島抜け」を読み終わった。
5冊目である。

「島抜け」のストーリーを簡単に紹介すると…
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幕府権力の強化をめざした天保の改革では、支配体制を揺るがすような振る舞いは厳しく取り締まられた。
講釈師であった主人公の瑞龍は、特に反幕府的な思想は持っていなかったが、豊臣方の奮戦を語る「難波戦記」を徳川に忖度せずに講釈した。
これが、天保改革の緊縮令に触れ、奉行所に連行された後、種子島へ流された。
しかし、ひょんないきさつから流人仲間と脱島を決行する。
丸木舟で大海を漂流した末中国に流れ着いた。
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IMG_7712.jpg吉村昭の本は、話がテンポよく進みながらも情景描写が素晴らしく、その場面が目の前に広がる。
どの作品も、読み終わった後にエンドロールまで席を立てない映画を観た時のような余韻を感じる。
これまで読んだ吉村昭の漂流・冒険ものでお勧めなのは、この3作品。
・漂流
・間宮林蔵
・島抜け

今読んでいるのは、またまた吉村昭の「深海の使者」。
自宅の机上には、まだ7冊の吉村昭作品がある。