チゲ鍋 vs. きりたんぽ鍋 1日目〜会津駒ヶ岳〜

コロナ禍のため、2年間限定的な開催を強いられていた檜枝岐歌舞伎は、今年3年ぶりに制限なしで開催される。
5月12日は週の真ん中だけど、雪の残る会津駒ヶ岳の山歩きを兼ねて行きたいと思っていた。
しかし、駒の小屋の営業は、まだ平常に戻っておらず、5月の営業はゴールデンウィークと週末だけで、5月12日の前後は営業していない。
となると、山歩きを取るか歌舞伎鑑賞を取るか悩ましい。

10連休ゴールデンウィークも終盤になった5月6日 金曜日、"山歩き" を選んだ私は檜枝岐に入った。
駒の小屋は、宿泊人数制限中だけど、予約が取れた今日と明日は天気がいい。
晴れ男の本領発揮である。

IMG_8353.jpg登山者用駐車場に車を停め、滝沢登山口入口から林道に入ると、道はこんな状態だった。
へ?ここから雪道ですか?

IMG_8355.jpg幸い雪はさっきの辺りだけで、登山口への近道にも雪は無し。

IMG_8356.jpg登山口に着いたのは9時半近く。
途中、下山して来た数人とすれ違い言葉を交わしたが、みんないい顔をしている。
昨日もいい天気だったようだ。

IMG_8358.jpgIMG_8360.jpg雪が現れ、夏道が終わる手前でアイゼンを付けた。
この数日、ここ会津駒ヶ岳では1,500メートル付近で滑落事故が相次いでいる。
どれも、道を間違えて尾根を真っ直ぐ下りていき事故にあっている。
自分も帰りに間違えないように、振り返って正しいルートを頭に刻みつけた。

その事を投稿した(私が行く2日前の)駒の小屋のブログはこちら
1400m〜1500mの所に注意!

P5060004.jpgP5060005.jpg森を抜け、視界が開けた。
下の写真で雪庇が張り出しているのは大津岐峠、その先に見える少し尖った山が燧ヶ岳。そして、その右奥が至仏山。
東北最高峰の燧ヶ岳(標高 2,356m)に比べて至仏山が低く見えるけど、実際は128メートル低いだけ。

IMG_8363.jpg受付を済ませ、まずは到着ビール。
小屋の主人が頑張って作ってくれた雪上のベンチに腰を下ろし、ツマ缶を肴に一息つく。
憐れな子羊

まだ時間が早いような気もするが、鍋の支度に取り掛かると、隣の雪ベンチに陣取った秋田からのツアーパーティもなにやら準備を始めた。
イワタニのタフまる(?)に、カヤック仲間のイイダーが持ち歩くような特大鍋をセットし、具材をじゃんじゃか入れている。コンロと鍋はどうやって持って来たのだろうか?
お隣さんの準備ができ、ガイドさんが小屋の主人に声をかけると、ご主人が大きな紙パックの日本酒を抱えて雪の席に座った。
どうやら、きりたんぽ鍋らしい。
ちなみに、私はチゲ鍋で熱燗。
(たぶん)美味しさでは負けていない。

IMG_8369.jpgIMG_8372.jpg18時半、ゴージャスな夕焼けを置き土産にして陽が沈んだ。
暗くなり気温も落ちたので、小屋の自炊部屋で行われている団欒に混ぜてもらう。
ランプの灯りだけの部屋は、とてもいい雰囲気で、同宿の人達も皆さん穏やかで感じがいい。
小屋の主人が作ってくれた焼酎がすごく美味しい。

(2日目につづく)