負の連鎖 〜蓼科山〜

冬の蓼科山の霧氷が綺麗らしい…ってことで、2月にタイヤチェーンを買い、これでいつでも行けると思っていた。
しかし、どうにも行きそびれてしまい、やっとこ3月の最終週に行ける時間ができた。
蓼科には、二十代の時何度も来ていたのに、蓼科山には登ろうと思ったことがなかった。
蓼科山は別名「諏訪富士」と言われるように、周囲の山々から独立したコニーデ型火山である。

3月28日 火曜日、平日ではあるけど天気はまぁまぁ、そしてバタバタしていた仕事も落ち着いてる。
前日の夜に、カミさんへ「遊びに行って来ま〜す」と話し、いつもより少しだけ早起きして家を出た。

蓼科山は、ビーナスラインを駆け上がったピラタスロープウェイ(現在は北八ヶ岳ロープウェイ)の少し先「すずらん峠」の駐車場脇に登山口がある。
ちなみに、こことは別に七合目登山口もあるが、冬季は道路が閉鎖されているので使うことはできない。
標高2530メートルの蓼科山へ登るには、七合目登山口からだと標高差630メートル、すずらん峠からだと810メートル。

ビーナスラインには全く雪がなかった。
駐車場に着いた時に停まっていた車は2台で、たぶん私が最後の登山者かも…。
トイレの少し先(女乃神茶屋前)にある登山口から山に入った。

IMG_1120_20230328.jpgもうしっかり"春"なので、登り始めはこんな感じで雪がない。
冬と春と間の雰囲気があり、これはこれでなかなかいい。

IMG_1126_20230328.jpg岩岩な最初の急登。

最初の急登を登りきり一旦傾斜が緩んだ所で下山する女性とすれ違った。
ご来光を期待して暗いうちから登り始めたようだけど、頂上は快晴ではなかったらしい。
ここから、アイゼンを付ける。

IMG_1129.jpg蓼科山が見えた。
なんだかとっても高く見えるのは気のせい?…ではなく、実際にこの後は急登が続く。

P3280004.jpg青空と雪のコラボレーション。
この冬最後の霧氷を拝めている気がする。

IMG_1133_20230328.jpg雲の動きが速く、青空と雲天が交互にやってくる感じ。
ウェアの上は、ロングスリーブキャプリーンクール、R1、ナノパフでちょうどいい。
ちなみに、駐車場の辺りで気温は1℃だった。

IMG_1148.jpg山頂直下の岩岩に到着。
アイゼンでガリガリさせながら登っていく。

IMG_1149_20230328.jpg蓼科山頂ヒュッテが見えた。
今年の営業開始は4月29日。
いつかこの小屋に泊まり、ここから先の山を巡ってみたい。

IMG_1155_20230328.jpg山頂に到着。
あまりにも広大で、とてもここが噴火口跡とは思えない。

IMG_1157_20230328.jpg昼飯にする。
駐車場に停まっていたもう1台の女性パーティは、頂上の雪原でSNS用(?)の写真を撮りまくっていた。
風が出てきて寒くなったので、フィツロイ ジャケットを羽織った。
数年前に破れた片側のポケットをテープで補修しているので、ポケットに手を突っ込むことはできない。

IMG_1158_20230328.jpg南八ヶ岳の山々はまだ雪がたっぷり。
とっても雄大。

IMG_1163_20230328.jpgまだ1メートルも下っていないのにアイゼンが壊れた(!!)。
壊れたのは、左足かかと側のハーネス。
先日から続く負の連鎖が続いているようだ。
何かの役に立つかもと思っていつも持っている細引と予備の靴紐で括り付けられるかな?…と思ったけど、とりあえず片足だけでも大丈夫そうなので、このまま下山することにした。

一度も転ばず無事に下山。
今宵の打ち上げは上諏訪で居酒屋めぐりの予定である。

宿は上諏訪駅の西口側にとっていたので、打ち上げも西側で2軒回った。
ところが、翌日の朝、モーニングを食べに出たついでに東口を歩いてみると、なんとなくこちら側の方がピンとくる店がある。
次回(あるのか?!)上諏訪で打ち上げする時は、東側を徘徊してみたいと思う。

(あとがき:2023-4-1)

IMG_1183_20230330.jpg割れたかかと側のプラスチックハーネス。
経年劣化?

(あとがき:2023-4-3)
2011年10月から12月にかけて発売された「グリベル ニュークラシック」が2011年12月にリコールされたらしい。
http://www.magic-mountain.jp/item/support/recall_4.html
12年前のリコールをまだ受け付けているかわからないし、私のアイゼン(中古で購入したもの)が、このロットに該当するかどうかもわからないけど、ダメ元で販売元に問い合わせてみようと思う。

(あとがき:2023-4-25)
販売元で見てもらった結果、この個体はリコール対象ではなく、有償での修理となった。
前後全てのハーネスを交換してもらい、修理費用は税込7,260円也。
私は、厳しい雪山には行かないけど、シリアスな状況でアイゼンが壊れたら目も当てられない。
アイゼンのような安全装備は、新品を買い、ハーネスは定期的に交換する…が必須かも。
ちなみに、ハーネスは目で見ても劣化はわかりません。