32年ぶりのレース 決勝〜袖ヶ浦8時間耐久レース〜
2024年6月2日 日曜日、ホテルの駐車場で車のナビをセットすると「現地の天気は雨です」と告げられた。
雨は覚悟していたけど、昨日までの予報よりも早く降り出すようだ。
しかし、館山の予報を見ると雨は降らない。
場所によっては、降らない可能性もあるのかな?
雨中のレースは気にならないけど、念の為どの辺りに川ができるか、昨日の夜にYoutubeで調べておいた。
ちなみに "川" と言うのは、サーキットの路面を川のように流れる水の流れ。
Gがかかったまま、川の上を走ると滑ってしまう。もうすぐサーキットだけど、空の様子はこんな感じ。
"現地は雨" ではないみたい。7時過ぎの様子。
快晴!!7時半、ブリーフィング開始。
注意事項の説明の後で、質疑応答がある。
最も質問が多かったのは給油について。
このレースの趣旨の一つは "極力費用を抑えて楽しむ!!" …なので、給油はサーキットの給油ステーションで行う。
当然、1台づつしか給油できない為、タイミングによっては給油渋滞が発生する。
(※渋滞による不利益を最小限にするため、給油前に一定時間停止しなければならないことがレギュレーションで決められている。)
しかし、我々の車は、燃料タンクがドライバーの真後ろにあるので、ドライバーが乗った状態だと給油がしづらい。
ドライバーの乗り降りには時間がかかるので、なんとか乗った状態で給油をしてもらいたい。
(※給油は給油ステーションの人が行う。)我々のピット。
107号車の隣に置いてあるのは、ライトフォーミュラ。
このフォーミュラカーをベースにして、フルカウルをかぶせ耐久レース用の車にしている。
ライトフォーミュラは、プレスの写真用なのでこの後は、展示スペースへ移動。我々と同じクラスにエントリーしているマシンたち。
どれも速そう。これが昨年の総合優勝マシン。
そして、今年も優勝候補。
とっても美しいマシンで見惚れてしまう。ダミーグリッドに整列。

チームオーナー 兼 車輌製作者 兼 チーフメカニックのENOMOTO氏とドライバーの記念撮影。
その後、スタートドライバーのNさんが乗り込み、ペースカーの後ろについてローリング開始。
3周後、グリーンフラッグが振られ長いレースがスタートした。


スタートドライバーを担当したNさんが1時間のドライブを終えて、2人目のFさんに交代し、最初の給油を行う。
乗った状態で給油をしてもらう為、ドライバーは肩のシートベルトを緩めてなるべく前屈みになり、給油係の人が気持ちよく作業できるようにサポーターがシートベルトの間隔を広げてお手伝い。

2人目のドライバーに代った直後、最初のトラブルが発生。
昨日、ワイヤーで固定したバックミラーがズレて後方が見えなくなった。
調整してピットアウトしたものの、またズレてピットイン。
今度は、ダクトテープで固定して対処した。トラブルは続く。
2回目の給油が終わった直後、左リアのドライブシャフトのトラブルで緊急ピットイン。
107号車のカウルはビス止めなので、カウルを外すだけでも時間がかかる。
それでも、30分でドライブシャフトを交換。
ドライバーも新人さんに交代して戦線に復帰した。
しかし、この30分は痛い!!


4人目のドライバーは私。
ピットアウト後、1コーナーの先で5速に入れるとリアから高周波音がする。
数周の間、振動や音を聞きながら様子を見ていたけど、大丈夫そうなので音は気にしないことにする。


無事ドライブを終え、最年長ドライバーのSさんに交代する際「5速でリアから音がするけど、大丈夫だと思います。」と耳打ちしてピットを送り出した。
その後は順調にラップを消化。
チェッカーを受ける最終ドライバーは、私が担当することになった。

私が最終スティントに向けて車に乗り込む。
新人さんがヘアピンでスピンし、左リアタイヤのリムを曲げてしまったらしいけど、エア漏れはなさそうなので、気にしないでいく。
ところがここで最後(?)のトラブルが発生。
ステアリングがしっかりロックされておらず、抜けそう(^^;
走りながらロックしようと試みるも、一旦外さないとロックできない。
走行中にステアリングを外すのは無理なので、一旦ピットインする。
付け直してもらいピットアウトしたものの、やはりロックされていない(^^;
仕方がないので、ステアリングを押さえ込みながらドライブすることにした。
コース上は、燃費の問題(?)でスロー走行する車がいたり、トラブルなのか歩くような速さで走行する車もいて、ホワイトフラッグのオンパレード。
そして、残り15分というところで雨が降ってきた。
バイザーに雨粒が降り注ぐけど、路面はほぼドライなので大丈夫。


そして、クラス1位と2位の車に続き、107号車が無事チェッカーを受けた。
チェッカー後は、各ポストのマーシャルに手を振ってお礼をする。
このなんとも言えない感じを味わえるのは、最終ドライバーの役得である。
インフィールドでペースカーの後ろにつき、そのまま半周走ってメインストレートに戻り、Uターンしてピットレーンを逆走してチームスタッフに挨拶。

最後は再びメインストレートに戻って整列した。
そして、参加者全員がコース上に集まり記念撮影。
暫定の最終結果は、総合18位、クラス4位。
クラス3位との差は4ラップだったので、ドライブシャフトのトラブルがなければ表彰台に上がれていた。
もちろん、レースにタラレバは無い。
しかし、あえてタラレバを考えてみると、細かなトラブルによる予定外な5回のピットインそして、オジサンドライバー2人が、もう少し速く走っていれば、クラス2位になったチームとも接戦だったかもしれない。
このあたりのことは、次回(あるの?)の課題である。
チームのメカニック、ドライバー、カメラマンの方、ありがとうございました。
おかげさまで、32年ぶりのレースを心から楽しむことができました。
107号車は、昨年トラブルでリタイアしているので、今回が初めての完走。
いつもスプリントレースを戦っている現役ドライバーの2人も「耐久レースって楽しいですね。」と話していた。
そして、ライバルチームが表彰台に乗ってる姿を見ながら「来年、頑張りましょう!」と誓い合った。

帰り支度をしていると、最年長のSさんに話しかけられた。
「夏の走行会で一緒に走りましょう!!」
Sさんは、やる気だ!!(^^