トリクルダウンはどうなった?

trickledown.jpgトリクルダウン…「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富がこぼれ落ち、経済全体が良くなる」という理論。
この考え方は18世紀からあるらしく、最近では安倍晋三のアベノミクスを説明する際に、シャンパンタワーを例に出してテレビが説明していた記憶がある。
しかし実際は、こうなった。

シャンパンタワーの例は物理の法則で下に溢れ落ちるけど、一番上のグラスがどんどん膨張するグラスだったら、永久に下には溢れ落ちない。
それよりも、テレビの説明を聞いている時に思ったのは、"下の人達" はなぜ "上の人達" のおこぼれを待つ身なの?…って事だった。
我々は、労働に対して正当な対価を得られればいいだけで、報酬は "おこぼれ" ではない。

厚生労働省のサイトにわかりやすい図があった。
⇨G7各国の賃金(名目・実質)の推移
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/roudou/21/backdata/column01-03-1.html

「正社員をなくしましょう」と言った竹中平蔵(人材派遣会社パソナグループ会長)の政策で、現在は全雇用者の40%が非正規雇用になってしまった。
30年前の日本の時給は、アメリカやドイツよりも上だったのに、今では比較にすらならないほどの低賃金で働かされている。
そこに物価の高騰、医療費のアップ、補助の打ち切り、年金の出し渋りなどが重なり日々の生活は苦しくなるばかり。
それに加え、今では収入に対する国民負担率も上昇の一途を辿っている。
1975年は25.7%だった国民負担率は、2023年には46.8%(財政赤字を加えた本当の国民負担率は61.1%)。
テレビや読売新聞などのエセメディアでは、日本はそんなに高いわけではなく、フランスや北欧諸国よりは低いですよ〜と言って政府広報をしているけど、これはウソ。
国民負担率が高い国は、日本よりもはるかに社会保障が充実している。
国にはそれぞれ考え方があるので、一概に負担率だけを見て、高い低いとか言うことはできない。
それよりも、1975年に25.7%でやれていたのに、なぜ今は倍の負担を強いられているのか?!…を考えなければならない。
貧しい国民から巻き上げたお金が、どこかに富が集中しているのかもしれない。

日本人がマスコミの報道を"鵜呑み"にする割合は「70.2%」で、欧米各国の14〜36%と比べてだいぶ高い。
この数字を見る限り、日本人は「めちゃ騙されやすい国民」と言える。
まして、報道自由度ランキングは2024年時点で世界70位。
日本より下にある国は、コモロ、アンドラ、マルタ、ネパール、コソボなど。
ウソ&洗脳報道に騙されている場合ではないのである。
だまされる「国民」