縦走 立山2日目〜別山から雄山〜
立山2日目、今日は時計回りで別山から雄山まで縦走する。
コースタイムは、おおよそ7時間半、休憩入れて9時間。
累積標高は、約1,000メートル。
入山2日目元気説のある自分のことは全く心配していないけど、普段山歩きをしていないパーヤマと去年から好不調の波がある女子1号が心配である。
今日は午後からガスが出そうなので、暗い内に出発したい。
しかし、約2名がヘッドライトを忘れたので、明るくなってから出発することにする。
すると、パーヤマと女子1号は、朝風呂に入ってから準備を始めた。
いつも以上に、ゆるい出発風景である。5時半出発。
今のところ快晴!!まずは、雷鳥荘の下に見える雷鳥沢キャンプ場まで100メートルほど下る。
う〜ん…100メートル以上あるように見える。
この後で登り返さないといけないので、なんか勿体無い感じ。黙々と下る。
テントは少なく、皆さんのんびりと朝食の準備をしている。
沢を渡って左に進み、剱御前小舎への分岐から約2時間の登りがスタート。登り始めはなだらか。
いつの間にか私が先頭。登り初めて1時間半。
女子1号がめちゃ遅れ気味。
後で聞いたら、昨日飲み忘れた血圧の薬を朝まとめて飲んでしまったことが原因(?)で、体がだるいらしい。剱御前小舎に到着。
剱岳のお出まし。
朝出遅れたにもかかわらず超のんびりな朝食タイムを取っていると、昨日自炊室で一緒になった中国人女性のRさんが登ってきた。
今日は我々と同じルートを歩くらしい。
そして、休憩もせず彼女は出発。コーヒーを飲み終わった我々も、写真を撮ってから別山に向けて出発。
途中の小ピークから見た剱岳。
体が動くうちに行ってみたい!!
左奥に剣山荘、右手前には剱澤小屋とキャンプ場が見える。後ろは、我々が向かう別山南峰から続く稜線。
別山南峰と、その向こうに北峰が見える。
「南峰まではここから10分くらいだよ。で、南峰から北峰も10分。」
と言うと、「え〜そんなんで着くぅ?」
というリアクションがあった。
計画では北峰まで行くことになっているけど、約2名は全く行く気がないらしい。
なお、南峰をトラバースすることもできるが、さすがにそれはなし。先ほどの場所から歩き始めてすぐに、女子1号がモタモタ。
本当に調子が悪いっぽい。
南峰に到着。
10分しか歩いていないのに2名は休憩。
休んでいると、Rさんが北峰から戻ってきた。
「北峰からの眺めはどうでした?」
「眺めは同じような感じだけど、道が歩きやすくて気持ちよかったです。」
それを聞いた私以外の2名は、北峰行き断念の決意が固まったようだ。
残念。Rさんに続き我々も南峰を出発。
数歩進んだところでRさんが立ち止まった。
「私あまり時間がないので、早足で行きますね。」
そお言うと、あっという間に滑りやすい道を駆け下りて行った。地獄谷を中心にした立山の全景。
素晴らしい道が続いている。
さっきの写真から30分も経っていないのに、這い上がってきたガスが西側斜面を隠してしまった。
まだ10時半だというのに…、そして絶景稜線はこれからだというのに…。
残念。真砂岳を過ぎ、富士ノ折立に向かう稜線もこんなありさま。
富士ノ折立に到着。
パーヤマと女子1号は、だいぶ遅れている。
どうせ二人はこの岩場は登らないはずなので、待ってる間に一人で登ることにした。
マークは無し。
みんな適当に登っているので、私も適当な岩を見繕ってよじ登った。折立の全景(?)。
大汝(おおなんじ)休憩所に到着。
ここで昼飯にする。
ところが…調理担当の人がパニクっている。
「今は注文を受けられませ〜ん。ご飯物もできませ〜ん。」
パニクリがおさまるまで、外で待つことにした。
待つこと5分。
痺れを切らした女子1号が調理担当者と交渉。
見事に大汝うどん3つの注文を受理してもらった。
気合いで作ってくれるらしい。
その様子を他の人が見ていたらしく、どさくさに紛れて追加でもう一つの注文に成功。
女子1号よりも先に、その人が外に出てきて我々にお礼を言った。
「あの方のおかげで注文できました。」
一瞬なんのことかわからなかったけど、なんとなくその状況を察して「あ〜〜それはよかったですねぇ」と返答した。そして、これが大汝うどん。(ちょっと食べちゃったけど)
雄山に近づくと太鼓の音が聞こえてきて、山頂が近いことがわかる。
雄山神社までもう少し。雄山神社に到着。
パーヤマが立山に来た目的は、この神社のお札を手にいれることだったので、目的が達成できて良かった。
社務所で登拝料を払えば、鳥居の先の峰本社に参拝することができる。
ちなみに、日本三霊山とは立山、白山、富士山である。社務所から見えるのは、御前沢雪渓。
これは少しづつ移動しているらしく、れっきとした氷河である。さて、ここまでアップダウンを繰り返してきたけど、ここからはダウンのみ。
眼下に見えるのは、一ノ越山荘。
ぜんぜん疲れていない私は、前を歩く人に道を譲ってもらいながら駆け下った。全員無事に下山。
しかし、ここから雷鳥荘まではまだ1時間ある。
頭の上を周り始めている到着ビールを払いのけながら、気を抜かずにコンクリートで固められた歩きづらい道を行く。
パーヤマのカラータイマーは99%まで進行している。
イエローのパトライトが点灯する中、地獄谷で発生した火山性ガスを吸い込まないようにしながら歩いていると、正面からRさんが歩いてきた。
Rさんは、計画していた剱岳はやめて今日帰る。
雷鳥荘に帰還。
さて、自炊室の4人掛けテーブルは確保できるだろうか?
空いていた!!
二人が温泉に入っている間、絶品生ビールを飲みながら私がテーブルでお留守番。
二人が戻り、私が温泉に入ってさっぱりした後は、立山2回目の宴会がスタート。
今回のブログタイトルは "縦走と宴会" が正しい。
ワインと梅干し入りのお湯わり焼酎を飲みながら、ゴーヤチャンプル、じゃがいもコンビーフ炒め、厚切りハムのステーキに参鶏湯をたいらげた後は、談話室に場所を移して立山最後の夜を過ごした。
(3日目につづく)