マイナ免許証の罠
運転免許証を更新してきた。
私は最近違反をしていないので、手続きは近くの警察署でもできる。
しかし、警察署での更新は、講習を受ける日を決めて事前に予約をしなければならない。
その上、自前で撮った写真を持って講習を受けても、その日に免許証はもらえず、日をあらためて免許証を受け取りに出向かなければならない。
できればカレンダーに書き込む予定は増やしたくない…ってことで、事前の予約が必要なく、即日新しい免許証を受け取れる免許センターで更新することにした。
流れ作業で手続きを済ませた後は、1時間の講習。
事故に気をつけましょう的なビデオを見せられ、全く参考にならない性格診断をさせられるという、相変わらず意味のない退屈な講習だった。
せっかく数年毎にドライバーを集めて講習できる機会があるのだから、もっと有意義な講習をすればいいのに!!…と思うのは私だけだろうか?
そんな退屈な講習ではあったけど、次回の更新時に「高齢者」となっている私にとって、高齢者の免許更新手続きの説明は有意義だった。
しかし、同じ講習を受けていた人のほとんどは「高齢者」になるのは遥か先の話し。
そんな遥か先の制度を聞かされる若い人にとっては、ますます退屈な講習だったろうと思う。
⇨高齢者の免許更新
それともう一点、今月24日以降に更新する人は、マイナ免許証を申請できるようになる…との説明もあった。
あの悪名高きマイナ保険証に続く愚策である。
私が講習を受講した時は新制度が始まる前だったので、案の定講習ではメリット(?)だけを説明されて終わった。
2025年3月24日からは、次の3つから選ぶ事ができる。
- これまで通り運転免許証のみ保有
- 運転免許証とマイナ免許証を保有
- マイナ免許証のみ保有
デジタル庁の説明はこんな感じ。
⇨マイナンバーカードの運転免許証利用 (デジタル庁)
え〜と…マイナ保険証の時と同じで、メリットと言えない "メリットもどき" のオンパレード。
1. 住所や氏名などの変更手続の負担軽減(住所変更ワンストップサービス等)
住所変更ワンストップサービス…と聞くと、マイナンバーカードの住所変更手続きだけすれば、後は何もしなくていいって思うかもしれないけど、それはウソ。
そもそも住所が変わった時、マイナンバーカードを持っている人は、役所で転入届を出してから90日以内にマイナンバーカードに登録されている住所の変更をしなければならないので、ワンストップでもなんでもない。
そもそもマイナンバーカードを持っていなければ、マイナンバーカードの住所変更手続きは必要ない。
2. 免許証更新時のオンライン講習
講習はオンラインでできるけど、マイナ免許証の更新は免許センターへ行く必要がある。
5. 所持するカードが1枚になる
もし、マイナンバーカードを無くした時は超大変。
ちなみに、私の運転免許証番号の下1桁の数字は「2」なので、2回無くした事がある(^^;
そして、マイナ免許証の注意点はこんな感じ。
⇨マイナ免許証の注意点
現在マイナンバーカードを持っている人がマイナ免許証を取得した場合、マイナンバーカードの更新をすると、免許証情報の紐付けが引き継がれず、そのままだと「免許不携帯状態」になる。
もし、車でマイナンバーカードの更新に行くと、帰りは免許不携帯の状態で車を運転することになる。
あり得ない仕様である。
この問題はデジタル庁も認識しており、今年の秋までにシステムを改修するらしい。
え〜と…こんな基本的な事が当初のシステム要件から漏れていたんでしょうか?
もし、200%譲ってそうなら、この問題が解決するまでマイナ免許証の運用開始は、システムの改修が終わってからにすべきなのに…。
それと…マイナンバーカードには運転免許証の有効期限は記載されない。
車検シールは「運転者席から見やすい位置に貼るように!!」とのことで、フロントガラス中央から運転者席の右上に変更された。(私はこの変更は反対)
にもかかわらず、マイナ免許証には運転免許証の有効期限の記載がない。
完全なダブルスタンダードで、なぜ警視庁がOKを出したか不思議である。
私は、運転免許証に限らず、何事も誰にでもわかるシンプルな制度がいいと思っている。
それこそが、洗練された制度だと断言できる。
今デジタル庁が進めていることは、私の考えとは真逆である。