天国から地獄 〜南房総〜

昔「地獄と天国」というタイトルのブログを書いた。
地獄と天国 〜那須岳〜

そして今回のブログのタイトルは「天国から地獄」。
前回の "地獄" は地名であったが、今回の地獄は、まぎれもない "地獄"。
正真正銘、世にも悲しいある男の物語である。

IMG_4519.jpg山に登らない山岳会としては、久しぶりの全員酒豪…もとい全員集合になった千葉遠征の日。
私達は2台の車に分乗し、南房総のとある貸別荘にやって来た。
夜の宴は久しぶりにBBQである。
ステーキ肉は女子1号が横浜で、海鮮と野菜、酒は千葉のオドヤで仕入れた。
5人が飲み干すだろう気になる酒の量は、ビール500ml缶6本、ワイン3本、熱燗用日本酒1升、スコッチウィスキー1本そして、念の為持参した在庫が日本酒1升と4合瓶、ワイン1本、ウィスキー少々である。

IMG_4520.jpg風もなく快適なテラスでの準備も整い、東京湾越しに見える富士山や三浦半島が夕暮れに染まる頃、長い長い宴が始まった。

20201025_172101512.jpg20201025_182643047.jpg高額なフリースを羽織り火の粉を恐れるブチョウは、火元に近づきたくないと言っていたが、気がつくとBBQグリルの管理人と化し、マイクが無く手持ちぶさたっぽいシュニンもアシスタントを務めている。
食べるのに忙しく、何を話したのか覚えていない。

IMG_4523.jpgテラスでの一次会をお開きにし、ブチョウと女子2号は戦線を離脱。
場所をリビングに移し、いつもの3名で二次会の開始。
例によって、スマホでカラオケを流し、エアコンのリモコンをマイク代わりにしてシュニンが歌う。
シュニンは、歌を歌わせておけば眠ることがない。
避暑で満腹

お開きコールは覚えていないが、私も2階のベッドに移動しておやすみなさい。
そして、2時を回った頃 "それは" 起こった。
何かただならぬ気配を感じて目が覚めると、ベッドの足元でブチョウが立って呻いている。
他の連中も起きて心配そうにしている。
どうもトイレに行こうとして、階段を踏み外したらしい。
そ〜っと1階に移動し、椅子に座っても苦痛に顔を歪めている。
迷うことなく119コール!!
移動中の救急車から電話が入り、第一発見者の女子2号が状況を説明する。
20分ほどすると救急車が到着し、ブチョウを担架に乗せた。

IMG_4532.jpg2時半過ぎ、シュニンが付き添い病院に搬送。

IMG_4538.jpg5時15分、シュニンからの連絡で病院に向かう。
少し東の空が明るくなって来た。

病院で、コルセットを巻いたブチョウとシュニンを乗せ別荘に帰還。
ブチョウは、肋骨6本骨折!!
1本骨折しただけでも痛いと聞くのに、同時に6本なんて…。

IMG_4548.jpg少しだけ仮眠し6時半に起きると、折れていない側を下にしてブチョウが寝ていた。少しでも寝ることができて良かったと思う。
私は、朝飯前に近所を散歩。
穏やかな海の先に大房岬が見える。

貸別荘をチェックアウト。
左手でアシストグリップに掴まっている隣のブチョウを気遣いながら、超スローペースで金谷に向かった。
宿で貰った地域振興クーポンを使って「ザ・フィッシュ」でお土産を買い、千葉遠征はお開き。
ブチョウはシュニンが送り届ける事になった。
こ・これは…3年前の茅野の悲劇のデジャブである。
はるかな霧ヶ峰 2日目

二度ある事は三度ある…と言うが、どうか三度はありませんよ〜に。

IMG_4552.jpgその日の夜、私の夕飯はBBQで食べきれなかったスペアリブ。

そして地獄の翌日、自家用車で事務所に行き仕事をこなしたとブチョウから全員に連絡があった。
とりあえずなんとか動けているようだ。
ちなみに、私のスマホに登録されているブチョウの着信画像は、フェイスマスクをしながらホッピージョッキを傾ける写真である。
一日も早く元気になりますよ〜に。