予報と現実の間 〜三戸浜から菊名〜
毎年11月の頭は天気がいい。
今年も例にもれず「今日遊びに行かないでいつ行くんですか？」とWindguruのお姉さまが呼びかけている。(ウソ)
たしかに風は終日1〜2メートル。そして快晴。
今年の5月3日以来、半年ぶりにワンウェイでカヤックを浮かべることにした。
5月の失敗を教訓として、今回は素直に昨年利用した三浦海岸駅裏の「パラカ三浦海岸駅前第1駐車場」に車を置いた。
7-11番が空いていれば、24時間停めても600円。
⇨罠 〜三戸浜から三浦海岸〜
電車で三崎口まで行く。
三浦海岸駅下りホームで電車を待っているのは、私を入れて2名。対して上りホームでは仕事に向かうだろう人が沢山。
三崎口からタクシーに乗り、三戸浜に到着。
カヤックを組み立てている時、ゴミを捨てに来た近所のあばさん二人と朝のご挨拶。
「電車で来た？」
「はい、横浜から電車とタクシーで来ました。」
「コロナもなかなか収まらないわよねぇ」
「ですね、最近ではまた増えているみたいで。」
「東京に妹が住んでいるので会いに行きたいんだけど、横浜と東京二つを電車で越えて行かないといけないからどうしようかなぁって思ってる。コロナにかかって仕事できなくなっちゃうと困るから。」
「しばらく続きそうなので、お互いに気をつけましょうね」
出発準備完了。
本日の計画は、三浦海岸で撤収後、クアーズMISAKIで風呂に入り、久しぶりに三崎で打ち上げ。車は三崎に置いて帰る。
5月も今日と同じような予報だったけど、城ヶ島を過ぎてからは、ずっとスプレーを浴びるような風が吹いていた。
しかし、今日はそんな心配はいらないなっ…と、この時は思っていた。
待ちに待った半年ぶりの海。
空も海もカヤックも青い!!
諸磯を通過。
ブーマーを避けながら、城ヶ島南岸の岩礁帯を抜けると落ち着いた海況になった。
ところが、風は常時6メートルオーバーで時々10メートルくらいのブローが吹いている。
はて私…何か悪いことしましたっけ？
ここ最近、南三浦では風に吹かれることが多いなぁ…っての気のせいでしょうか？
これまでのところ海上で見かけたカヤックはゼロ。
風はあるけど、快晴なので気分はOK。
城ヶ島南岸を漕ぐ度に、延び延びになっている根室への遠征計画を思い出す。
安房崎の岩礁帯を慎重に抜け、三崎港に出入りする船舶に注意しながら、盗人狩りの辺りを目指して湾を横切っていく。
デッキは終始波をかぶっているけど、前回みたいにスプレーを浴びるほどではない。
毘沙門の浜に上陸して昼飯。
昨日まではここでキャンプも考えていたけど、明日は昼からいっきに風が上がる予報なのでキャンプは諦めた。
実は、予報の良かった先週もキャンプツーリングを計画し、三浦海岸駅前のマーケットで食材や酒を買い出し、意気揚々と菊名の浜に出かけた。
ところが、予報に反して金田湾はウサギさんがピョンピョン。
買い込んだ食材(鍋)や酒を泣く泣く事務所に持ち帰り、鍋で一杯やって事務所のコットで寝袋に包まって泊まった。
これは、その日の夕飯に食べた鍋と、翌日の昼飯に食べた残りである。
悲しい日記として、ここに書き留めておこうと思う。
剣崎の手前。
南三浦ではこの岬の先端が最も複雑な潮流があり、海況次第ではなかなかスリリングな状況になる。
今日は大丈夫。
これまた気が抜けない雨崎を通過中。
本日の住人はゼロ。
雑誌「Kayak(カヤック)」の最新号では、千葉を出発して東京湾を横断、雨崎でキャンプをした記事があった。
この浜の事を知った上でキャンプをしたのだろうか？
私にはできない。
退屈な金田湾を漕ぎきって菊名に上陸。
パックカートを転がしたくないので、カヤックを置いたまま三浦海岸駅近くに置いた車を取りに行った。
"三崎で一杯" というモチベーションがあるので、撤収作業も苦にならない。
予定通りに撤収完了。
クアーズMISAKIでひとっ風呂浴びて、目的の店に向かった。
と・ところが…定休日でもないのに店のシャッターが閉まっている。
想定外である。
今日は風予報は外れ、店予定も外れてしまった。
予報と現実の間で打ちのめされたのは、間違いなく後者である。
ただし、このまま家に帰ってしまったら、まさに負け犬。
けっきょく…またもや…事務所の近くで打ち上げ。
これはこれで楽しい!!…と思うことにする。
